ハーレーの大イベントが4年ぶりに開催され話題を集めている。現地に飛び、トークイベントも行なったモーターサイクルジャーナリストの青木タカオ氏にその魅力を聞いた。
青木 モーターサイクル、キャンプ、音楽が融合したハーレーダビッドソンジャパン主催の大人気イベント「ブルースカイヘブン」が、去る9月17日(土)~18日(日)、富士スピードウェイ(静岡県小山町)にて4年ぶりに開催され、大盛況でした。
――ブルースカイヘブンは過去に何回開催されているんですか?
青木 "ブルスカ"ことブルースカイヘブンは、ハーレーダビッドソン公式の歴史ある一大イベントです。2018年までに20回開催されていまして、ファンの間では毎年恒例の"祭典"として完全定着していますが、新型コロナの感染症防止対策により2019年以降は中止が続いていたんですよね。
――ファン渇望のイベントだった?
青木 現地には朝9時のプログラム開始前からたくさんの人が押し寄せました。
――みんなハーレーで乗り込むわけですか?
青木 来場者の多くはもちろんハーレー乗りたちですが、富士スピードウェイにはバイク、クルマ、JR御殿場駅からの臨時シャトルバスなどによる公共交通機関の利用など、選択肢はいろいろですね。つまり、ブルスカというイベントは、所有するバイクのメーカーや二輪免許の有無を問わず誰でも楽しめるところが魅力なんです。
――なるほど。
青木 加えて、最大33時間滞在できるキャンプ泊もできるなど、野外フェスと言っても過言ではありません。飲食ブースも多数出展していますし、広大なエリアをのんびりと散歩しながら巡ることもできます。
――会場ではなにが行なわれている?
青木 ミュージックライブもあり、Charaさんらが会場を盛り上げました。アオキはCharaさんの音楽はよく聴きますから、このステージだけでも今年のブルスカは最高だったと言えるんですよぉぉぉ!
――えっと、ほかにはどんなイベントが?
青木 会場が富士スピードウェイということもあって、サーキットを使ったプログラムも充実していました。特に見応えがあったのは、ハーレーダビッドソンによるドラッグレースですね。手に汗握るド迫力の直線レースです。
特に世界的ドラッグレーサー"Crazy Tak"こと重松健さんによる、1200馬力を超えるスペシャルマシンのデモ走行は冗談抜きに圧巻でしたね。
――実は青木さんもブースを出してトークイベントを行なったんですよね?
青木 はい。僕が編集長を務める「ウィズハーレー」のブースを出しました。おかげさまで大盛況でした。
――ハーレーファンの注目の発表もあったとか?
青木 ハーレーダビッドソンジャパンの野田一夫社長と、H-D社唯一の日本人デザイナーであるダイス長尾氏が、全世界限定1500台(日本市場139台導入)のニューモデル「ローライダー エルディアブロ」も本邦初公開しました。
――どんなモデルなんスか?
青木 エンジンは史上最強の1923cc空冷Vツインで、倒立フォークやアルミホイールなど足まわりも武装。なにより目を引くのが、ファンらの間で「RTカウル」と呼ばれる新型フェアリングで、これは1983年のFXRTスポーツグライドをオマージュしつつ、ダイス氏が現代的エッセンスを加えて描きなおしました。
スペイン語で「悪魔」を意味し、テキーラベースの真っ赤なカクテルの名を冠したエルディアブロは、ダイス氏がつくった「ローライダーST」に特別色を施した限定エディションで、発表とともに即完売です。
――スゴッ!
青木 いずれにせよ、4年ぶりのブルースカイヘブンは大盛況でした。そして今、ハーレーはチョー熱いです。今後も最新情報をお届けしますっ!!
●青木タカオ
モーターサイクルジャーナリスト。著書に『図解入門 よくわかる最新バイクの基本と仕組み[第4版]』(秀和システム)など。『ウィズハーレー』(内外出版社)編集長。YouTubeチャンネル『バイクライター青木タカオ【~取材現場から】』を運営