スカウターの近未来感がハンパない、SHOEI「OPTICSON(オプティクソン)」。価格13万7500円。バッテリーは別売で1万1000円。バイク専用ナビゲーションアプリ『ツーリングサポーター』の「プレミアムプラス」コースへの加入は月額800円または年額8000円スカウターの近未来感がハンパない、SHOEI「OPTICSON(オプティクソン)」。価格13万7500円。バッテリーは別売で1万1000円。バイク専用ナビゲーションアプリ『ツーリングサポーター』の「プレミアムプラス」コースへの加入は月額800円または年額8000円
大阪、東京、名古屋の順で開催された日本最大のバイクの祭典「モーターサイクルショー」が4月9日に閉幕。今回、ニューモデルラッシュもありファンが殺到、来場者は三都市合わせて25万6000人超をマークした! 昨年は20万人だったので、まさに大盛況である。そんな現地を徹底取材したモーターサイクルジャーナリストの青木タカオが推しのライディングギアを大放出!

ニューモデルラッシュに沸くモーターサイクルショーの中で、バイク用アイテムの進化が鬼の勢いで進んでいた。特に注目のふたつのバイクギアをアオキが体験した! 

まずは、バイクに乗るのに欠かせない頭部を守るためのヘルメットから紹介しよう。SHOEIの『OPTICSON(オプティクソン)』である。コイツは高い安全性を確保すると同時に、スマートフォンとのコネクト機能を持ち、走行をアシストする情報をこれまでになかったまったく新しいカタチでライダーに提供する優れモノ。

具体的には右の目元に折り畳み可能なディスプレイを配置し、目的地までの距離や到達推定時刻、レーンガイダンスといったナビゲーション情報、時計などを投影するのだ。まるでドラゴンボールで見たスカウターじゃないか!

スカウター部分にナビなどが表示される。青木氏はこの近未来ヘルメットの試着だけで大コーフンしていたスカウター部分にナビなどが表示される。青木氏はこの近未来ヘルメットの試着だけで大コーフンしていた
スマホとヘルメットはBluetoothによってペアリングされ、専用アプリが道先案内してくれる。スピーカーやマイクも内蔵され、ナビ情報は映像だけでなく、音声でもガイドしてもらえる。電話の着信にも応答できるほか、音楽だって聴ける。操作はアクセル操作をする右手とは逆の、左側の側面に備わるボタンですべておこなうことができ、いたってスムーズ。

メーカー担当者にネチネチ聞くと、「視線の移動量を最小限に抑えつつ、多様な情報を得られることでバイク走行時の安全性を向上できる」とのこと。ディスプレイのサイズや位置は視認性を妨げないよう徹底追求し、メガネをかけていても使用できる。調光センサーを搭載し、周囲の明るさに応じて輝度を自動調整し、表示を見やすくした。

専用バッテリーは胸ポケットなどに入れておき、ヘルメットの重量が増すこともない。スピーカーが耳に当たるなど違和感がなかったことも付け加えておこう。ちなみにナビアプリも秀逸で、通行可能な道路や平均速度などを考慮するためルート検索条件に排気量区分も設定でき、バイクでの使用に特化しているのもうれしい!

もうひとつはドラレコ! クルマでは普及が進んでいるが、アクシデント時のリスクがより大きい二輪にこそ必要なのは説明するまでもない。昨今はバイク用ドラレコの需要が拡大し、用品店でも売れ筋商品のひとつになっている。ツーリングの思い出を残すために装着するというライダーも少なくない。

実は大阪モーターサイクルショーで、世界初公開となったカワサキの新型『エリミネーターSE』がミツバサンコーワ製のGPS内蔵ドラレコを標準装備し、バイクファンを驚かせた。ちなみにアオキも複数台ある愛車にドラレコを早くから装着し、原付2種スクーターでも活用中だ。その安心感が絶大であることは身を持って知っている。

全方位録画の首かけドライブレコーダー! ミツバサンコーワ「FITT360PBα」。価格6万3800円。首にかけて3つのカメラで周囲を記録することで死角を最小化。充電式で約3時間の連続使用が可能で、待機時間は約14時間と長いのもポイント全方位録画の首かけドライブレコーダー! ミツバサンコーワ「FITT360PBα」。価格6万3800円。首にかけて3つのカメラで周囲を記録することで死角を最小化。充電式で約3時間の連続使用が可能で、待機時間は約14時間と長いのもポイント
そんな話題のミツバサンコーワのブースでは、ライダーの首にかけて撮影をするウェアラブルレコーダー『FITT360PBα』が注目を集めていた! 左右に2個、背面中央にひとつ、合計3個のカメラでおおよそ全周を記録する。

従来のドラレコは車体の前後にカメラを設置するが、これなら死角はほぼなく、アオキのように愛車が複数台あってもそれぞれのバイクに装着する必要もなくなる。屋根や窓で囲われる四輪ではできない、むき出しで乗るバイクでこそできるウェアラブル式。防水性能を持つから天候に左右されず使用できる。

コスト面にも優れるほか、動画素材としても映像がおもしろく、サーキットやオフロードなど用途の可能性は無限大に広がっている。担当者いわく、5月に発売するとのこと。コイツならバイク走行時だけではなく、自転車などでも使えるし、出番は多そうだ!

つうわけで、関連グッズの進化はめざましかった。これらを使うと、ますますオートバイで走るのが面白いぞぉぉぉ!

●青木タカオ 
モーターサイクルジャーナリスト。著書に『図解入門 よくわかる最新バイクの基本と仕組み』(秀和システム)など。『ウィズハーレー』(内外出版社)編集長。YouTubeチャンネル『バイクライター青木タカオ【~取材現場から】』