レクサス LM 発売は今秋を予定。ちなみに2代目LMのサイズは全長5125㎜×全幅1890㎜×全高1955㎜。まさにダイナマイトボディだ レクサス LM 発売は今秋を予定。ちなみに2代目LMのサイズは全長5125㎜×全幅1890㎜×全高1955㎜。まさにダイナマイトボディだ

富士スピードウェイ(静岡県小山町)で行なわれたレクサスの試乗会イベントに、国内初披露となる新型がズラリ勢ぞろい! そこで長年、レクサスの取材を続ける自動車研究家の山本シンヤ氏が、鬼の連チャン試乗をブチカマした!!

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■来年35周年を迎えるレクサス

山本 レクサスの近未来を理解するイベント「レクサスショーケース2023」で、これから登場するニューモデルを一気乗りしてきました!

――場所はどこスか?

山本 富士スピードウェイ(静岡県小山町)のあらゆる道で試してきました。

――レクサスはトヨタ自動車が展開する高級ブランドですが、創業はいつでしたっけ?

山本 1989年なので、来年35周年を迎えます。ちなみにレクサスは、トヨタグループの中で積極的に電動化戦略を進めているブランドでもあります。2030年には北米、欧州、中国、そして35年には世界で販売するすべてのレクサス車をEV(電気自動車)やFCEV(水素燃料自動車)にすると発表済みです。

――今回まず乗ったのは?

山本 2代目となった新型LMです。今年4月の中国・上海モーターショー2023で発表されたショーファーカー(専任運転手がハンドルを握り、オーナーやゲストは後席に乗る高級車)ですね。

――日本のファンが大注目するモデルです。

山本 従来モデルは中国やアジア向けの地域専用車でしたが、新型LMは日本や欧州でも販売を行なうグローバルモデルとして開発されました。開発陣は、ショーファーカーの新たな選択肢として高級ミニバンではなく、〝ラグジュアリームーバー〟として磨き上げたといいます。

質感の高いコックピット。大型のセンターディスプレーと液晶メーターの一体感もハンパない 質感の高いコックピット。大型のセンターディスプレーと液晶メーターの一体感もハンパない

圧巻は後席の48インチ巨大ディスプレー。パーティションのガラス窓は曇らせることも可能 圧巻は後席の48インチ巨大ディスプレー。パーティションのガラス窓は曇らせることも可能

――試乗された感想は?

山本 動力性能に関していうと、フロントは2.4リットルターボ+1モーター(パラレルハイブリッド=主役はエンジンで、モーターはサポート役)、リアはeアクスル(モーターやインバーターなどを一体化した部品)で駆動します。

システム出力は349馬力なので2.5t近い車両重量をまったく感じさせない、余裕ある走りを実現。ハンドリングもほかのレクサスモデルに近い自然で素直なフィーリングでしたよ。

後席2座のキャプテンシートのオットマンやアームレストにはヒーターを内蔵。至れり尽くせり 後席2座のキャプテンシートのオットマンやアームレストにはヒーターを内蔵。至れり尽くせり

――後席は?

山本 とてつもなく静かで、乗り心地は非常に快適です。初めて試乗中に寝落ちしそうになったほど。

レクサス LBX 6月にイタリアのミラノで発表されたLBX。国内導入は今秋以降を予定。レクサスへの入り口的な役目を担う世界戦略車 レクサス LBX 6月にイタリアのミラノで発表されたLBX。国内導入は今秋以降を予定。レクサスへの入り口的な役目を担う世界戦略車

――続いてはLBX、こちらはどんなクルマですか?

山本 イタリア・ミラノで発表されて話題を集めたプレミアムコンパクトSUVです。これまで世界のプレミアムブランドですら成功できなかった「小さな高級車」というジャンルに挑戦した意欲作!

水平基調のインパネにより広い視界を確保。複数のシート表皮を用意しているのもポイント 水平基調のインパネにより広い視界を確保。複数のシート表皮を用意しているのもポイント

――走りは?

山本 HEV(ハイブリッド)ながらより電動車感の強いパワートレイン、サイズを感じさせない重厚で滑らかな走りに仕上げていました。最も小さなレクサスですが、志やこだわりは上級モデルをしのぐ一台だと思いますね。

レクサス GX 文句ナシの悪路走破性を披露した新型GX。ニッポンでの発売は来年を予定。ちなみに世界累計販売台数は約54万台を誇る レクサス GX 文句ナシの悪路走破性を披露した新型GX。ニッポンでの発売は来年を予定。ちなみに世界累計販売台数は約54万台を誇る

――お次は?

山本 新型高級SUVのGXです。GXはこの新型で3代目となりますが、日本市場は初導入です。エッジの効いたスクエアフォルム、機能的なインテリア、伝統のオフロード性能とレクサスファミリーとしてのオンロード性能を両立した走りが魅力です。

上質感と機能性を両立させた内装。シートは乗員の疲労軽減を考慮し、開発されたという専用シートを装備 上質感と機能性を両立させた内装。シートは乗員の疲労軽減を考慮し、開発されたという専用シートを装備

――今回はオフロードでも試乗したそうで?

山本 3.5リットルV型6気筒ツインターボガソリンエンジンは、歩くようなスピードでもディーゼルのような粘り強さで悪路をものともせずグイグイ走ります。フットワークは険しい道を走っていることを感じさせない乗り心地の良さに驚きました。

加えて基本素性の高さと電子制御により、誰でも楽に、安心して悪路も走破できます。ちなみに開発者は、「オンロード性能にも自信がある」とのこと。

■3列シートのSUVに、EV専用モデルも試乗

レクサス TX 6月8日(現地時間)、アメリカテキサス州オースティンで世界初公開された新型TX。残念ながら日本導入の予定はナシ レクサス TX 6月8日(現地時間)、アメリカテキサス州オースティンで世界初公開された新型TX。残念ながら日本導入の予定はナシ

北米市場のニーズに応えた3列シート仕様のSUV。導入すれば日本市場でも人気を集めそうだが...... 北米市場のニーズに応えた3列シート仕様のSUV。導入すれば日本市場でも人気を集めそうだが......

――そして新型TX......このモデルは何者スか?

山本 近年ニーズが高まる3列シートSUVに対してド直球勝負をしたモデルです。エレガントなエクステリア、大人がゆったり座れる3列目シートを含めた大容量空間と、ファミリー層のわがままをすべてかなえたモデルですね。

走りは全長5170㎜、全幅1990㎜の大柄なボディサイズかつオールシーズンタイヤ装着とは思えない一体感と自在性を備えていましたが、残念ながら北米専用モデルで、日本導入はありません。

レクサス RZ ついに日本で発売となるバイワイヤステアリング仕様。慣れてしまうと、元の円形ハンドルに戻れなくなるという レクサス RZ ついに日本で発売となるバイワイヤステアリング仕様。慣れてしまうと、元の円形ハンドルに戻れなくなるという

――なるほど。そしてレクサス初のEV専用車・RZも試したそうですね?

山本 すでに販売がスタートしていますが、今回乗ったモデルはウワサの〝バイワイヤステアリング仕様〟です。

――バイワイヤステアリングをサクッと説明すると?

山本 ステアリングホイールとタイヤを物理的に切り離す技術です。ドライバーのハンドル操作が電気信号となり、ワイヤーを介して前輪を操舵(そうだ)するモーターへと送られます。

往年の米テレビドラマ『ナイトライダー』のナイト2000を思い出すハンドル。発売は秒読み段階とか 往年の米テレビドラマ『ナイトライダー』のナイト2000を思い出すハンドル。発売は秒読み段階とか

――この〝バイワイヤステアリング仕様〟はもう買える?

山本 もう少ししたら追加設定されると思います。

――今回、サーキット試乗して走りはいかがでした?

山本 RZは単なるEV専用車ではなく、「レクサスならではのドライビング体験」をより明確にする存在といえるモデルだと確信しましたね。

――具体的には?

山本 EVならではのスゴい加速ではなく、気持ちのいい「曲がり」が特徴。さらにバイワイヤステアリングはその走りをより引き上げてくれる。正直、一度味わうと普通のステアリングに戻れなくなる。便利でとても使いやすい印象ですね。

――最後に今回の試乗の総括をお願いします!

山本 どれも魅力のあるモデルでしたが、僕は〝走りの統一感〟が増したと感じました。これまでは〝レクサス=デラックストヨタ〟のイメージを拭い切れなかった。しかし、今回は「見た目」も「走り」も独自性が高まっていた。レクサスは未来に向けて、確実に変わり始めていましたよ。

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