今回の改良で顔面を整形。改良前もワイルドフェースだったが、より迫力を増した。ちなみに今回は一般道を中心にその実力に迫ってみた! 今回の改良で顔面を整形。改良前もワイルドフェースだったが、より迫力を増した。ちなみに今回は一般道を中心にその実力に迫ってみた!

6年ぶりにリニューアルされ、昨年5月に日本初公開されたジープのラングラー。何がどう変わったの? 若者のハートを射止める魅力はいったいどこ? 専門家に話を聞きつつ、走りを徹底チェックしてきた。

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■日本市場で売れているアメ車

昨年5月、東京都内で欧州自動車大手のステランティスが報道陣に初公開して話題を呼んだのが、傘下のブランド・米ジープの新型モデル。具体的には6年ぶりにアップデートされたラングラーだ。

この会見で驚いたのはジープラングラーの売れ行き。アメリカ、カナダ、中国に次ぐのがなんと日本市場。特に若年層の需要が急伸しているというからビックリ仰天! マジか!?  というわけで、自動車ジャーナリストの桃田健史氏に聞いてみた。

「実は、若者の〝初めてのマイカー〟から、高齢者の〝ついのクルマ〟まで、ラングラーは幅広い層に人気です。特に、コロナ禍でライフスタイルに対する考え方に変化が生じたことで、ラングラーの注目度は若者を含めて高まっています」

なぜ高い悪路走破性能を誇る、ハードコアSUVが支持を集めているのだろうか。

「確かに悪路走破性能は高いですが、日本では実際にオフロード走行に使うユーザーは少ないですね。あくまでも〝ファッションカー〟的存在です。ラングラーの魅力は独自性が強いデザインとコスパだと思います」

ジープ ラングラー アンリミテッドルビコン 価格:889万円 車体側面から出ていたアンテナは、オフロード走行時に木の枝などに引っかかるという声もあり、フロントガラス内蔵型に ジープ ラングラー アンリミテッドルビコン 価格:889万円 車体側面から出ていたアンテナは、オフロード走行時に木の枝などに引っかかるという声もあり、フロントガラス内蔵型に

荷室の容量は898リットル。後席を倒した状態にすると、2050リットルに。男心をたぎらせる後ろ姿だ 荷室の容量は898リットル。後席を倒した状態にすると、2050リットルに。男心をたぎらせる後ろ姿だ

確かに今回試乗した新型ラングラールビコンは、約55万円分の新装備をブチ込んで、16万円のプライスダウンを実現している。

「昨年の世界新車販売で4位のステランティスには現在、14ブランドあり、ブランドそれぞれの特徴を際立たせる戦略を取っています。その中でジープは、本格的四駆というハードウエアを持ちながら、普段使いができるコスパの高いSUVブランドという役割を確立しています」

そもそもラングラーとはどんなクルマなのか。

「80年代に登場し、90年代半ばから後半に起こった北米でのSUVブームによって、幅広い世代に普及が進みました。現行モデルは2018年登場の4代目です」

実車を前にして週プレ自動車班の男心がたぎった。問答無用にデカいのだ。全長4870㎜×全幅1930㎜×全高1855㎜で、車重は2.1tである。まさに魅惑の爆裂ボディ! ちなみにお値段は889万円だが、取材車両はオプション特盛り状態で、総額は約930万円ナリ! 高っ!

メーターにはフルカラータイプの7インチマルチビューディスプレーを搭載。ナビは12.3インチのタッチスクリーンとなる メーターにはフルカラータイプの7インチマルチビューディスプレーを搭載。ナビは12.3インチのタッチスクリーンとなる

シートは専用のナッパレザー。電動パワーシートが採用されている。座り心地も悪くない シートは専用のナッパレザー。電動パワーシートが採用されている。座り心地も悪くない

男心をソソりまくる豊満ボディの高級SUVを堪能すべく、意を決してドアを開ける。

《ヴゥイーン》

周囲にモーター音が響くと、電動ステップが顔を出すじゃないか! スゴっ! 電動ステップを使い、よじ登るようにしてコックピットへ。

インパネ中央には12.3インチのご立派なデカタッチスクリーンが鎮座する。AT(オートマチックトランスミッション)のレバーはぶっとく、握り応え抜群。極めつきはフロントガラスだ。耐傷性などを重視したそうで、米コーニング社のゴリラガラスを採用。運転前から週プレ自動車班はギンギンモードに突入!

なんの不満もない2リットル4気筒のターボエンジン。ちなみに燃費はWLTCモードで9.2㎞/リットル なんの不満もない2リットル4気筒のターボエンジン。ちなみに燃費はWLTCモードで9.2㎞/リットル

エンジンは2リットルの直列4気筒のガソリンターボ。最高出力は272馬力、最大トルクは400Nm。トランスミッションは8速AT。もちろん、四輪駆動車だ。

しかも、ラングラーのルビコンはアメリカが世界に誇る悪路走破マシン。当然、一般道や高速道路だと暴れ馬的な走りになるのではないかと週プレ自動車班は予想していたが......結論を言うと拍子抜けした。なぜなら非常に洗練された走りだったからだ。もっと言うと軽快で滑らか。なので、フツーに快適であった。

とはいえ、そこは米国自慢のワイルドSUV。段差を乗り越えたときの乗り心地や、やや独特な旋回時の感覚はあるが、慣れてしまえば特に問題ナッシング。つまり、今回試乗したモデルは野性味たっぷりの見た目と、快適性の高い走りを併せ持つクルマなのだ。逆に言えば、ドライバーをそれほど選ばない。

ヤワな都会派SUVだらけのニッポンの公道で、米国の軍事車両というガチ遺伝子を持つラングラーに、若者の手が伸びる理由もよくわかる。

最後に桃田氏が総括する。

「3代目までと比べて、現行モデルはハンドリングと乗り心地が大幅に改善されています。それでも、一般的なSUVと比べると走り味には〝クセ〟があるものの、そうした特殊感がユーザーの〝ワクワク〟を逆にあおっています」

〝令和の漢カー〟である。

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