今年こそ“デキない男”のレッテルから脱却したい。しかし、どこから手を付ければいいのか……。そう悩んでいる人は、まずカバンから見直してみよう。
かたづけ士の小松易さんによると、仕事がデキない男のカバンには、ある共通点があるという。
そのひとつは、やたら大きいこと。
「専門職の方はまた別ですが、一般的なビジネスマンの場合、資料の整理など片づけができない人ほど、整理をするのが面倒くさいからって、大きなカバンにモノを入れがちなんです」(小松さん)
しかも、片づけられない人の多くは、大きいカバンがパンパンになるまで、モノを詰め込む傾向がある。そこには「とりあえず、入れておけ」という考えが影響しているという。
「片づけができない人は、お客さまからいただいた資料や街を歩いててもらったフリーペーパーなどを『とりあえず入れておけ』『後で見るかもしれない』って思って、カバンの中に入れておくんです。この“とりあえず入れておけ”がクセモノで、とりあえずではなく、“いつまでも”資料などが入っていることになるんです。そして、それが無造作に入っている」(小松さん)
そうなると、カバンの中でモノが重なり、何が入っているかひと目でわからなくなる。
「片づけがうまい人は、基本的にカバンを開けたとき中に何が入っているか、ひと目でわかるように縦入れにしています。モノを重ねて入れない。カバンの中にモノを重ねて入れていると、例えば下のほうに入っているメガネケースを取ろうとしたとき、上に乗っているペンケースをよけて取ることになり、するとそのペンケースが下に行きます。次にペンケースが必要になったとき、また、上に乗っているモノをよけて、それが下に行きます。いつも中身が入れ替わってるんです。そして、中身が入れ替わってるため、カバンの中をグジャグジャ探すことになる」(小松さん)
カバンの中を探し回っている男……すごく仕事ができなさそうだ。そして、何より大切なのが見た目。
「あまりお客さまに会わないし、少しぐらいボロボロになっててもいいやと思ってる人がいるかもしれませんが、カバンなど自分の身の回りのモノに気を配れない人は、あまり仕事ができません。仕事というのは気配りが基本。気配りをするためには自分に余裕がなければいけません。ボロボロのカバンで仕事をしている人は、余裕がなく気配りができない人です」(小松さん)
この春、心機一転で仕事に取り組もうと考えている人は、まずは小さめのカバンに買い替えることから始めよう。
(取材/村上隆保)
■週刊プレイボーイ16号「ビジネスマン必読! これが“デキない男”のカバンの中身!」より