花見シーズンは盛りを過ぎたものの、新歓飲みも続き、ゴールデンウィークへと突入するこの季節。何かと歌でコミュニケーションをとる場も増えるはずだ。
そこで、カラオケバーのマスターやカラオケスナックのママなど、カラオケの裏も表も知り尽くした達人たちが「できるならば避けたい」と話す“アブない歌”を集めてみた! 好きだからといって、熱唱すればいいってものでもない?
■チャゲアスのバラードはご時世的にアウト?
「本当は歌いたいんだけど、ご時世的になぁ……」と全国のシンガーたちに二の足を踏ませている、いわゆる「チャゲアス問題」。
「ウチの店でも先日、『SAY YES』をガチで歌い上げ、周囲に『今、それ歌うか?』とドン引きされてるお客さんを見ました(苦笑)。それでも今、チャゲアスを選ぶなら、それこそ何かを打ったかのように開き直って『YAH YAH YAH』のようなアップテンポの曲を歌うのをオススメします」(新宿のカラオケバーのマスター)
■なぜかカラオケに不向きなアーティスト
歌手本人は大人気でヒット曲も多数。なのに、どーいうわけかカラオケになると盛り上がりは今ひとつ…というアーティストがいるらしい。
「80年代後半の正統派アイドル・中山美穂や、アイドルユニットのはしりだったおニャン子クラブね。90年代だとTRFやglobeなどの小室ファミリーもヒットの割にカラオケ受けはイマイチの印象。
ユニコーンや奥田民生(たみお)のソロも曲はいいんだけど、不思議とカラオケ人気ランキングの上位には入ってこない素人が手を出すとヤケドするわよ(笑)」(新宿2丁目のカラオケバーのママ)
■聖子派? 明菜派? 上司の嗜好に要注意
80年代アイドルの両巨塔、松田聖子と中森明菜のライバル関係は、いまだそのファンにも影響を及ぼしている。「アイドル性、華やかさ、清らかさ」を支持する聖子派と、「ダークビューティ、不器用な生きざま、いじらしさ」に引かれる明菜派は容易にわかり合える関係ではないらしい。
「上司のご機嫌とりなのか、若いコがうっかり聖子ソングを歌ったら、実は上司が明菜派で『おまえは聖子派か!? わかってねーな!』とスゴまれてました。上司の好みのリサーチ不足には要注意ですね」(銀座のカラオケスナックのママ)
アニソン、洋楽で注意すべきは!?
■知名度の低いアニソンはご法度!
ひと昔前と比べ、だいぶ市民権を得た感のあるアニソンだが、それでも人によって好き嫌いが激しいのが現実。
「無難なのは『ドラゴンボール』『キン肉マン』『タッチ』のオープニングテーマや、『残酷な天使のテーゼ』のような定番人気曲。アニソンはちょっとマイナーな曲になると一気に場がシラけ、“アイツはヲタか?”と白い目で見られる。知名度が命です!」(新橋のカラオケバーのマスター)
■洋楽好き上司の“強要”はこうかわせ!
アニソン以上にハードルが高いのが洋楽。基本的には「歌わないのが吉」だが、洋楽好きの上司や取引先の人に洋楽を“強要”されたら!?
「困った時のビートルズです。『Hey Jude』などの世界的名曲で逃げるのがベターでしょう」(六本木のカラオケバーのマスター)
『週刊プレイボーイ』15号では、さらにこの他にも“シチュエーション別”に合わせた選曲をご紹介! そちらも参考にお読みください。
(取材・文/キビタキビオ 企画・進行/寺崎 敦)