"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」。

カンボジア代表の実質的な監督に就任したり、プログラミングをやったりと何かと話題の本田圭佑選手。前編では、海外のプロサッカーチームにも出資する本田選手の活動を評価し、「『本田さんがちょっとでも自分で出資しているサッカー関連の会社』などに出資するファンドをつくってみても面白い」とスポーツビジネスの可能性について語った。

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ホリ これからは、わざわざ人間がやらなくてもいい仕事はAIや機械が代替してくれるから、暇になった人はエンタメを楽しむようになる。だから、エンタメはビジネスとして強くなっていくよ。

ひろ エンタメの価値はどんどん上がっていくと思うので、今のうちにスポーツビジネスに詳しい人に日本人のお金を渡して儲けてもらったほうがいい気がします。なので、サッカービジネスに通じている人がファンドを仕切るのって全然あり。

ってことで、本田さんにはもう一歩進んで、サッカーに関するファンドをつくるところまでいってもらって大成功とかしてくれると、ほかの人も続いて面白いんじゃないかと。

ホリ でも、本田さんは、俳優のウィル・スミスと一緒にファンドを運営するみたいな話があるよ。アメリカを中心にベンチャー企業への投資をやっていくみたい。

ひろ そうなんすね。でも、ITとかもいいんですけど、本田さんってIT業界では初心者ですよね。それよりスポーツ業界のほうがライバルも少ないし、将来性もある。なので、本業のスポーツのほうがいけるんじゃないすか。

ホリ でも、さっきも言ったようにプログラミングを勉強しているみたいだけどね。

ひろ プログラミングの勉強については、「経営に携わる仕事をしたいのであれば、プログラミングの知識を持っていたほうがいい」というのが僕のスタンスです。

ホリ 今の時代、「経営側だけじゃなく、どんなジャンルでもある程度プログラミングの知識があったほうがいい」という意見もあるし、知識がないよりはあったほうがいい。

ひろ ただ、それを言いだすとキリがないと思うんですよ。数学も英語もできたほうがいいし、法律もわかっていたほうがいいのは当然なわけで。

若くて元気な人であれば、なんでも試してみるのはいいと思いますけど、社会って分業で成り立っていることが多いので、向いていないことは人に任せるのも大事だったりします。

ホリ 向き不向きはあるだろうから、その意見も正しいよね。

ひろ なので「なんでも自分で試すのはいいよね」と「人に任せるのも大事だよね」って両立する話のはずなんです。

ホリ もちろん、向き不向きはあるし、得手不得手もあるから一概には言えないけど、挑戦のためにプログラミングに触れるというのは大事なことだと思う。

だから、「仮想通貨ビジネスに参入か?」とか謎に叩かれたりしているけど、本田さんの動きをむやみに叩くのは考えもの。自分たちが知っているサッカー選手と同じような活動をしないから怪しいとか、うさんくさいって叩くのは間違っているし、なんの意味もないよ。

●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年10月29日生まれ、福岡県出身。SNS株式会社オーナー兼従業員。『これからを稼ごう 仮想通貨と未来のお金の話』(徳間書店)が発売中

●西村博之(にしむら・ひろゆき)
1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著は『働き方 完全無双』(大和書房)