ゴーン(右)逮捕後、マクロン大統領(左)は「3社の自動車連合と、ルノー、そしてルノー従業員の安定を慎重に見守りたい」

日産の経営危機をV字回復させた立役者であり、「コストカッター」の異名を持つ、ルノー・日産・三菱のカルロス・ゴーン会長が東京地検特捜部に逮捕された――。

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カリスマ経営者の、まさかの失墜劇に都内の日産販売店の店長はこう憤る。

「トップの逮捕は販売への影響が必至でしょう。ただでさえ、新車の燃費検査の不正、国の規定に反した無資格検査問題で現場は逆風続き。しかも今年は一台も新型車が出なかった。販売の主力になるはずのマーチ、キューブ、ジューク、エルグランドなどは8年以上もフルモデルチェンジがありません。年末商戦を考えると頭が痛い」

神奈川県内の日産販売店の店長もため息交じりに言う。

「日産の国内の販売台数は5位。トヨタに次ぐ店舗数を誇りながら、こんな数字に甘んじているのは新型が全然投入されないからです。ボーナス時期の今、日産の販売店はどこも喉から手が出るほど新型車が欲しいはず。なぜ新型が出ないか不思議だったが、腐った経営トップが会社を私物化していたら、新型は無理」

『週刊プレイボーイ』50号(11月26日発売)では、さらに業界内の証言を紹介している。