"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」。

今回のテーマは外国人労働者の受け入れ拡大。前編では、「人が集まらないなら本当は給料を上げる必要があるのに、安く働く外国人が来ると日本人の給料も上がらない」と指摘し、産業革命時代の中国を例に挙げ「安い労働力でその場しのぎをするのって、長期的に見れば失敗するのは歴史的にも明らか」と批判した。

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ホリ でも、日本の政治家や企業経営者って短期的にしか見てないでしょ。

ひろ ええ、経団連に言われて、自民党が従っているという構図だと思うんですけど、経団連ってサラリーマン社長が多い。だから、自分が社長をやっている5年ぐらいの期間に会社が回ればよくて、長期的に落ちぶれても知ったこっちゃないって判断をしがちなんですよね。

人件費の安い外国人労働者を入れれば、短期的には経営が良くなりますけど、その一方で、ほかの国では人力を使わない仕組みがどんどん開発されて、日本は気づいた頃には立ち行かなくなってしまう。

ホリ まあ、サラリーマン社長で長期的な判断ができる人はまれだからね。

ひろ 某航空会社の雑誌に、飛行機は前後左右の重量バランスを取るように荷物を積む必要があって、それを人力で計算して荷物の配置を決めていることが美談的に書かれていたんですけど、タンカーとかの世界ではそんなのは全部機械が計算しているわけで。

各空港に計算する人を置くよりも、機械でやったほうがミスも少ないし早いのは自明なんですけど、後回しにするのってどうかと。

ホリ でもさ、安く雇える外国人だって、日本の賃金が世界と比べて安くなったら、そのうち来なくなるよ。てか、まだ来てくれているだけマシで、もう1、2年先になると日本は選ばれなくなるよ。

そうすると単純労働は時給を上げざるをえなくなって、ロボットのほうが安いからという理由で、ロボット化や自動化は進んでいくんじゃない?

ひろ いやぁ、多くの人って、昭和のビジネスのやり方がまだ続くと思っているんじゃないですかね。「外国人は日本で働きたいと思っている」という幻想とか。

ホリ いやいや(笑)。もう来ないでしょ。他国ではまったく使えない日本語を勉強してまで、低賃金の日本で働きたがる意味ないよ。

ひろ アジアの人が東京大学に入学するのって、今やアメリカや欧州の大学に行けなかったから、というだけですからね。日本に来て、日本を褒めている外国人ばかりを見ていたら誤解しますよ。フランスにいると、日本のことなんてニュースにも出てこないし、世界の中では「日本=もう影響力が増えることはない国」という認識ですから。

ホリ う~ん。

ひろ でも、いまだに、多くの日本の経営者たちは、まだ「現状維持が可能」って思い込んでるんじゃないですかね。

ホリ え? 可能だと思っているの? そうだとしたら頭おかしいでしょ!?

●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年10月29日生まれ、福岡県出身。SNS株式会社オーナー兼従業員。『これからを稼ごう 仮想通貨と未来のお金の話』(徳間書店)が発売中

●西村博之(にしむら・ひろゆき)
1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著に『論破力』(朝日新書)

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