"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」。今回は、堀江氏が和牛ブランドの向上に力を入れる理由について語る。
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ひろ 堀江さんって和牛専門店「WAGYUMAFIA(ワギュウ・マフィア)」を手がけたりしてますけど、どうして和牛にこだわっているんですか?
ホリ 和牛のブランドイメージや価格をもっと上げたいと思っているからかね。例えば、マグロって「すしざんまい」が毎年初競りで何億円も出して落札するでしょ。あれでマグロのブランドイメージが変わったじゃん。
ひろ 「今年は1億円で落札」とか聞いても驚かなくなりましたよね。ちなみに、和牛はどれくらいの値段なんすか?
ホリ かつて松阪牛が1頭5000万円とかの値段がついたらしい。それが史上最高額だと思う。
ひろ 牛1頭でマンション買えるんだ。
ホリ それでもマグロ1本よりだいぶ安いじゃん。マグロって200kgぐらいで何億円だよ。
ひろ 松阪牛って何年もかけて育てた上での5000万円ですけど、マグロは釣るだけですもんね。それ相応の設備投資はしても、魚を1匹釣って1億円というのに比べて、和牛の価格は安いですよね。
ホリ そう考えると和牛は手間がかかるのに、ブランド力がまだまだなんだよ。だから俺たちWAGYUMAFIAがもっと有名になって、もっと稼いで1億円の和牛を出したいわけよ。
ひろ そうなると堀江さんがやろうとしていることって、牛を育てる畜産農家をやろうっていう話になりません?
ホリ うん。実は尾崎牛っていう入手困難なブランド牛を育てている尾崎宗春さんと「堀江牛」を作ろうって話になっているんだよ。
ひろ 堀江牛!?
ホリ んで、杉を餌にしようっていってるの。杉をおがくずみたいにして、細菌を入れるんだよ。すると菌で分解されて、牛が食べやすくなるから。
ひろ 杉を食べると、牛に杉の香りがつくんですか?
ホリ わかんない。だけど、杉の香りってけっこういいじゃん。
ひろ そういえば『ステーキ・レボリューション』っていうドキュメンタリー映画があるんですけど、堀江さん見ました?
ホリ うん、見た。
ひろ その作品の中に、「神戸牛ってめちゃくちゃおいしいし、高く売れるんだけど、人工飼料でトウモロコシとかを餌にしている。そうじゃなくて、牧草を食わせたらめっちゃおいしくなるんじゃね?」っていうシーンがあるんですよ。
ホリ それ、完全に"グラスフェッド(牧草肥育)信仰"だよ。オーガニックだったらなんでもいいみたいな考え方。グラスフェッドだからっておいしくなるかっていうとそうじゃなくて、逆に草の変なにおいがつく場合があるから。
ひろ ああ、そうでもないんだ。
★後編⇒和牛ブランドの向上に熱心なホリエモン「和牛全体のブランドが上がったら、一番得するのはWAGYUMAFIA」
●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年10月29日生まれ、福岡県出身。SNS株式会社オーナー兼従業員。近著に『堀江貴文の誰がなんと言おうと、僕が認めた旨い店』(ぴあMOOK)
●西村博之(にしむら・ひろゆき)
1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著に『自分は自分、バカはバカ。他人に振り回されない一人勝ちメンタル術』(SBクリエイティブ)