直近の消費者物価指数は4%上昇。インフレが進む中、果たして、それに応じて給料が上がってる会社ってどのくらいあるの? 週プレは大規模アンケートと、要注目の仕事40種に詳細インタビューを実施。超リアルな懐事情の現状を一挙公開する!!【ガチ調査 みんなの給与明細 Part2】
インバウンド増加、DX化の推進などなど......時代のニーズにハマった仕事のお給料は?
※記事に出てくる年収やボーナスは、額面の金額です。すべて個人の取材によるもので、職種や業界の平均値ではありません
■中国人旅行者が消え、副業に精を出す日々......
・中国系ツアーオペレーション会社マネジャー(男/30代前半)
〈年収〉【額面】450万円
〈冬のボーナス額〉【前年比】なし(→)
〈現在副業は?〉している
そもそもベアという概念がなく、ましてや日本企業でいうボーナスもゼロ。ただ、コロナ前のインバウンドブームの際には、大きな売り上げが出るたびにご祝儀がもらえて、それが200万~300万円になっていた。
コロナ禍で中国人ツアー客がほぼ消滅し、おかげで仕事はヒマで助かるが、年収もかなり下がった。しかし、いつかは中国からの客が戻ってくると信じているので、どうにか辞めずに続けている。収入が激減した分は、ライブコマース(ライブ配信でのネット販売)で日本製のお菓子や服飾品を中国人に販売し、月に8万~10万円ほど稼いでいる。
■IT人材難を追い風に商機を見いだす
・IT系転職エージェント取締役(男/30代前半)
〈年収〉【額面】1200万円
〈冬のボーナス額〉【前年比】120万円(↑)
〈現在副業は?〉している
経営側なのでベアなどは無縁の立場だが、うちはIT業界専門なので追い風基調。転職エージェントの紹介報酬は転職希望者の年収と報酬率のかけ算で決まり、人材難のこの業界は年収相場が上がっているので、おのずとこちらの報酬もアップしている。例えば、高年俸な幹部クラスの転職をまとめれば、ひとり当たり200万~300万円以上の報酬を得ることができる。
ただし、DX化全盛の中、優秀な人材はそれだけ競争率が高く、思うようなマッチングが果たせないケースも多い。また、転職後に見込み違いで即退職となったりすると、こちらも傷心でヤケ酒をあおることになる。
■高給取りゆえにプレッシャーの大きさに葛藤
・外資系コンサル会社デジタルコンサルタント(男/20代前半)
〈年収〉【額面】700万円
〈冬のボーナス額〉【前年比】10万円(→)
〈現在副業は?〉してない
コンサルタントとして顧客のDX化をサポートしている。やはり今は案件が尽きない。その一方で質の低いコンサル会社も増えており、現在担当している案件も、そうした有象無象のコンサルに手を加えられ、めちゃくちゃになったプロジェクトの軌道修正という側面が大きい。
うちのようなしっかりしたコンサルへ依頼すると毎月数百万円もかかるので、安いコンサルを頼る理由もわかるのだが、一方で入社1年目の自分にそんな付加価値が出せているのか、正直自信がない。ひたすら議事録や資料作成をこなしながら、葛藤する日々を送っている。
■本業以上に副業で稼ぐエンジニア
・フィンテック企業エンジニア(男/30代後半)
〈年収〉【額面】800万円
〈冬のボーナス額〉【前年比】なし(→)
〈現在副業は?〉している
マネーリテラシーの重要性が叫ばれる今、フィンテックは最もアツい分野のひとつといっていいはず。当然、システム開発に当たるエンジニアも大忙しだが、個人的にはうまく時間に余裕をつくることができていて、スキルを生かして副業に精を出している。
具体的には、システム開発を個人で受託したり、アダルトコンテンツも含めたアフィリエイトサイトを運営したりしていて、年間の売り上げは本業の年収800万円を優に超える1200万円。スキルが上がる副業でもあり、収入も増えて理想的な循環がつくれている。とても残業をしている場合ではない。
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