イベントを仕掛けたり、プロデューサーになれば、アイドルとはお仕事として接することができます。“個人的つきあい”はNGです イベントを仕掛けたり、プロデューサーになれば、アイドルとはお仕事として接することができます。“個人的つきあい”はNGです

アイドルが大好きで、仕事として彼女たちと関わりたいと思っている人も多いのでは? もちろん、芸能事務所、番組制作会社、イベント運営会社、レコード会社など、その業界に就職すれば夢がかなうかもしれない。

だが、もっと近道がある。自分でアイドルイベントを開催したり、アイドルをプロデュースしてしまえばいいのだ。

はたして素人にそんなことができるのだろうか? 実際にやっている2人を紹介しよう。

某IT企業勤務のK君(25歳)は一般人であるにもかかわらず、アイドル熱が高じて自らアイドルフェスを開催している。諸事情で名前は出せないが、彼のイベントには毎回約20名のアイドルが出演。動員数は300~700名に上る。

「イベントを開催するコツは、事務所さんが喜ぶような中身を考えること。会場が大きい、出演者が紙媒体に掲載される、イベントが生中継される、などです。自分には人脈がなかったので、それらの企業のHPにメールを送り、仕事が休みの日には営業をかけました。こうした条件がそろえば協力してくれるアイドルが増えますよ」

アイドルへの出演依頼も、公式HPから。出演料はいかほど?

「このときは特別に、基本ノーギャラでやってもらえました。替わりにチケットバック制(客を呼んだだけ事務所側にお金を払う)を導入。CD・チェキなどの物販はすべて事務所に還元しました。入場料無料のイベントのほうが、お客さんの財布のひもがゆるくて、物販もいいんですよ。こういうことはイベントの準備をするなかで勉強していきました。全然、この業界のことは知らなかったので」

こうしてK君はアイドルに接近できる存在になれたわけだ。

「運営費はトータル100万円でしたが、諸経費で20万円もマイナスが出ちゃいましたけどね(苦笑)。まあ、20万で20組のアイドルと生で会えた、と考えたら高くはないのかも」

一方、本業がライター・エディターであるにもかかわらず、アイドルプロデューサーになってしまった人も。脱力支援アイドルとして話題のユニット「ゆるめるモ!」のプロデューサー、田家大知(たけたいち)氏である。

田家氏いわく、アイドルのプロデュースは人脈がなくてもできるという。

「最近、地下アイドルのイベントがかなり増えていて、出演の場は確実にあります。曲は既製の曲のカバーでいい。極端な話、知人の女のコを3人ほどそろえ2、3曲の歌を練習させて、ステージに上げるだけでいいんです。実際、本業は派遣社員や、アルバイトと両立させてるプロデューサーもいるくらいですよ」

 新メンバー加入で8人組となったゆるめるモ!。デビュー1年弱でCD2枚を発売し、コアな音楽好きにも支持されている 新メンバー加入で8人組となったゆるめるモ!。デビュー1年弱でCD2枚を発売し、コアな音楽好きにも支持されている

プロデューサーなら、なかなか儲かるのでは?

「常に60人以上の客を集められるグループだと、そこそこの利益は出せているはず。でも、ウチはそこまでいかないので、自分が本職で稼いだお金をつぎ込んでる感じです。スタジオ代、衣装代、メンバーの食事代など、出ていくものも少なくない」

だとしたら、プロデューサーとしておいしい思いをしていないと割に合わない気がする。

「自分は妻子持ちなのでまったく考えたことはなかったですが、そういう話も聞きますね。好みのコをメンバーにして自分のものにすることも不可能ではないし、フリーの芸能マネジャーを名乗って、地下アイドルイベントで本人にアプローチをかけることもできるとは思います。ただし、それはご法度だし、この業界は狭いですから……」

もし交際が発覚したら、この業界で生きていけなくなるかもしれない。それだけは肝に銘じておきたいところである。

(取材・文/尾谷幸憲 古澤誠一郎 モデル撮影/本田雄士 モデル/神谷えりな スタイリング/ZAKI ヘア&メイク/元木美紗 取材協力/鈴木大志)