3月31日の最終回へのカウントダウンが聞こえてきた「笑っていいとも!」。生放送の公開番組だけに“素人によるハプニング”もしばしば発生し、それが「いいとも!」のおもしろさのひとつでもあった。

なかでも、タモリさんのアドリブ力がすごかったハプニングを、「笑っていいとも!」に詳しい映画監督の樫原辰郎氏に聞いた。

●一般人がテレフォンショッキングに3日連続出演!「1984年の話ですが、テレフォンショッキングに出演した泰葉(やすは)さんが次の友達を紹介するときに電話番号を間違えちゃったんです。それで、全然面識のない一般人につながっちゃって、タモリさんがそのまま『明日、来てくれるかな?』って呼びかけたら、相手も『いいとも!』って返事をして。本当に次の日テレフォンのゲストとして登場しちゃった(笑)。そこから一般人が3人続いたんですが、4人目の人が『いいとも!』を知らなくて出演拒否。一般人の輪は3人で切れちゃいました」

●テレフォンショッキング中に一般人乱入事件「1983年放送のテレフォンショッキングの回で、タモリさんがゲストを呼び込もうとしたとき、フラ~ッと男性が歩いてきてゲストが座るはずの席に座ったんです。『しゃべりたいことがある』って小声で言う男性に、タモリさんは『ん? しゃべりたいことがあるの?』みたいな感じで、戸惑いながらも冷静に対応してましたね。そんなやりとりの後で、やっとスタッフがその男性を引っ張って連れ出したんですけど、客席は悲鳴とどよめきで震えてました。タモリさんは後から『あまりに自然に来るから音声さんかと思った』って話してました」

●テレフォンショッキング中、客席から突然質問が!「2005年に山崎邦正(現・月亭方正)さんがテレフォンのゲストとして登場したとき、突然客席にいた男性が『タモリさん! いいとも終わるって本当ですか?』って質問したんです。いったん間が空いたんですけどすぐにタモリさんが『いや、聞いてないですよ』と冷静に対応してその場は収まったのですが、CMが明けると男性が座っていた客席にはクマのぬいぐるみが! きっとCM中に外に連れ出されたんでしょう(笑)。結局、山崎さんはずっとオロオロしていてほとんど話さずに終了。面白い回でした」

どんな予想外のことが起こっても、あくまで冷静に、笑いにもっていけるタモリさん。「いいとも!」の無いお昼休みは、まだまだ想像できそうにない。

(取材/short cut[岡本温子、山本絵理])