30年間止まっていた菊川仁義の時計の針が、ついに動き出す! (c)車田正美/集英社  30年間止まっていた菊川仁義の時計の針が、ついに動き出す! (c)車田正美/集英社 

連載の最終ページに大きく描かれた「未完」の2文字――。

あれから30年、漫画家・車田正美氏の伝説の作品『男坂』が、6月9日(月)から連載を“再開”することが発表された。

掲載されるのは、「週刊プレイボーイ」公式サイトの「週プレNEWS」。無料で読めるwebコミックとして毎週月曜日に配信される。

『男坂』は、「週刊少年ジャンプ」1984年32号~1985年12号で連載。『リングにかけろ』『風魔の小次郎』といったヒット作を連発し、すでに人気漫画家となっていた車田氏が、「俺はこれを描くために漫画屋になった!」と言い放ち、鳴り物入りでスタートした作品だった。

主人公は、日本に生きる“最後の硬派(おとこ)”菊川仁義、13歳。ケンカが強いだけでなく、その器量の大きさから「太陽のような男」と呼ばれる仁義が、全国の“硬派”たちを結集させた「仁義軍団」を結成。日本を配下に治めようと動き出した海外の勢力から守るべく、起ち上がる、という壮大なストーリーだった。

全編が熱いシーン、そしてセリフのオンパレード。まさに“車田ワールド”全開の熱血漫画だったが、作者の意気込みとは裏腹に読者アンケートの票は伸びず、連載開始から半年、コミックスにしてわずか3巻で“打ち切り”終了となってしまった。

6月2日発売の「週刊プレイボーイ24号」で連載再開を発表した車田氏は、インタビューの中でこう語っている。

「打ち切りは漫画家にしてみたら負けだ」

そして、「だったら人気取ってやろうじゃねぇか。見てろよ、編集部」との思いで描いたのが、大ヒット作となった『聖闘士星矢』だった。

しかし、打ち切りから30年間、片時も『男坂』のことを忘れていなかった車田氏。今年が漫画家生活40周年という区切りの年であることから、満を持して連載再開を決意したという。

「まずは8話だ。この8話で“北の大地編”を完結させる。そこを一区切りにして、30年前のケジメをつける。あとは読者の反応次第だな」

30年前、北の帝王・神威剣(かむい・けん)に会いに行くというところで唐突に終了したストーリー。今回の連載はその続き、「北の大地編」としてスタートする。そして読者からの要望が大きければ、その先のシリーズも執筆していくということだ。

なにしろ『男坂』には、全貌が描かれることのなかった設定が数多く残されている。世界中のジュニアのドンで構成された秘密組織・JWC(ジュニアワールドコネクション)、鬼山に住む伝説の喧嘩鬼(ケンカおに)、20世紀最後の天才日本人・キボウ、そして仁義の最大のライバルにして、唯一敗北を喫した男・武島将。

果てしなく遠い仁義の“男坂”。はたして今回、どこまでのぼることができるのか? 注目である。

なお、「週刊プレイボーイ24号」には車田正美氏のインタビューのほか、『男坂~北の大地編~』プロローグ漫画4ページも掲載している。

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