キャプテンEOのフルコスチュームでポーズを決めるマイコーりょう氏

“ニューアルバム”『XSCAPE(エスケイプ)』の売れ行きも好調で、死してなお存在感を放つマイケル・ジャクソン。経済誌『フォーブス』の昨年10月の記事によると、マイケルの過去1年間の収入は160億円だったという。まさに不滅の“キング・オブ・ポップ”伝説である。

だが一方、東京ディズニーランドの老舗アトラクション「キャプテンEO」(以下、EO)が6月30日をもって終了する。EOは1986年にオープン。マイケル演じるキャプテンEOと仲間たちが、歌やダンスで暗黒の女王に挑む3D映像アトラクションだ。製作総指揮はジョージ・ルーカス、監督はフランシス・フォード・コッポラで、製作費は3000万ドルともいわれる。96年から閉鎖されていたが、死後のマイケルブームに応える形で2010年にリニューアルオープンしていた。

ネット上には、終了を惜しむファンたちの悲痛な叫びが多数見受けられるが、日本を代表するマイケルものまね芸人、マイコーりょう氏はこう分析する。

「Hello JAPAN! 今日の衣装はめったに着る機会がないEOのフルコスチュームです! EOは、そこに行けばマイケルに会える、ファンの傷を癒やしてくれる場所でしたが、終了は時代の流れでしょうね。ディズニーランドは常に新しいエンターテインメントを提供する場所ですから。再オープン後は、座席が振動するなど新たな特殊効果が加えられていましたが、映像のクオリティなどレトロ感は否めなかった。EOがあるトゥモローランドというエリアは未来空間がテーマですしね(苦笑)」

マイコー氏は『エンタの神様』などのお笑いネタ番組でブレイク。もともとはプロのダンサーで、06年からマイコーりょうとして活動開始。お笑い芸人というよりマイケル専門のインパーソネーター(ハイレベルのものまねパフォーマー)だ。EOは86年のオープン初日から、これまでに30回以上は観ているという。

「当時は90分、120分待ちが当たり前でした。もちろんマイケルは大好きでしたし、ヒーローものもSFも好き。それが15分程度の3Dに凝縮されて、楽しいものが全部入っているオモチャ箱みたいな感じでした。革新的なダンススタイルにも衝撃を受けましたね」

EOにまつわるトリビアは?

当時からマイケルのダンスは完コピしていたが、後に自身がマイケル専門のものまね芸人になるとは想像もしていなかったという。

「当時、マイケルはまだ肌の色が黒かったから。でも、だんだん白くなってきてマイケルのほうから僕に近寄ってきたみたいな(笑)」

EOにまつわるトリビアはありますか?

「マイケルはルーカスと仲がよくて、『スター・ウォーズ』への出演を望んでいたらしいです。しかし、90年代に幼児虐待疑惑がマイケルにかけられたことで立ち消えになったという逸話があります。それと、EOには動物やロボットを模したさまざまなキャラが登場して、それらのグッズも売られています。オディとアイディという、ひとつの体にふたつの頭がついているキャラがいるんですが、ベトちゃんドクちゃん(ベトナム戦争時に米軍が散布した枯葉剤の影響で体がつながって生まれたといわれる双子)をイメージさせてしまうため、このキャラのぬいぐるみはいつの間にか売り場からなくなっていた。この激レアアイテム、もちろん僕は持ってます!」

マイケルが亡くなってもうすぐ5年になるが(09年6月25日没)、マイコーさんの今後は?

「僕はこれからもずっとマイコーりょうであり続けます。僕のマイケル・ジャクソンを見に来てください。I Love You All!」