5日、池袋サンシャインシティの噴水広場に、なぜか約40畳の畳が敷き詰められた!? 新しい畳の匂いはほっこ~り、心はリラックス~。靴を脱いで上がると、思わず横に寝そべりたくなる。
会場に入った途端、「あぁ、日本人で良かった……」という気分にさせてくれたのだが、都会のど真ん中でこの違和感は?
実はこれ、『畳ワールドin東京』という全国畳産業振興会が主催するイベント。9月24日の「畳の日」に向けて、日本の伝統文化である国産の畳を満喫してもらう目的で開催された。
会場でいい香りを漂わせていた畳は、い草の収穫率96.5%で全国一位!、なんと国産畳表生産量の95%を占めるという熊本県産のもの……となれば、くまモン!
畳の上でくつろぐ観客も、多くがなにかしらの“くまモングッズ”を持参。いわゆる、おっかけ? さらに“畳メイド”も登場するということで、お堅そうな畳業界なのに、PRすべく貪(どん)欲に流行り要素を取り入れてる!
畳メイドとウルトラクイズ、そしてくまモン登場!
畳の地味なイメージからは想像しにくいアグレッシブさで内容盛りだくさんな中、イベントはその効能や効果をお勉強する『畳寺子屋』からスタート。
続いて、「2020年のオリンピックは畳の良さを知ってもらう絶好の機会。日本の畳でおもてなしを!」と全国畳産業振興会の神邉鑅一(かんべこういち)会長がアピールした後、全観客40人ほどが参加の『TATAMIウルトラクイズ』開催!
今回、“畳メイド”として秋葉原から派遣?されてきた、みうなちゃんとまどかちゃんのふたりもアシスタントとして参加し「Q.い草の収獲時期はいつでしょうか?」(A.夏)、「Q.い草の香りにはある食品の香りが含まれていますが、その食品とは?」(A.バニラアイス)など、畳トリビア的なクイズが展開される。が、なんとも気になったのは優勝者にプレゼントされた……『い草の時計』?? 文字盤の部分がい草製というから魅力的!
その間も観客はどんどん増え、噴水広場が大勢の人に囲まれると、いよいよ、お目当てのくまモン登場! 壇上では「フローリングより畳の生活の方が(水虫の)白癬菌が広がらない」など“マジすか情報”が披露される中、会場に愛想をふりまくと、シャッターチャンスに女友達同士や子連れのお母さんのみならず、お年寄りやおばさん、若い男子までパチリ!
「畳ビズのうた」を踊るくまモンと大熱唱
くまモンは、畳とい草の効果効能をまとめたという紙芝居『たたみの国のい草博士』を畳メイドが読み語りする間もキュートな動きで会場を盛り上げる。
イベントの最後には、そんなこの日の主役・くまモンが畳メイドと“い草と畳の素晴らしさ”を歌詞に込めた『畳ビズのうた』をお披露目。見事に歌い上げて(もちろん、くまモンは歌うポーズだけね)、畳のすばらしさを立派にPRする役目を果たすと、観客も前のめりに写真のシャッターを切りながら大喝采! 皆、満足げに幸せな表情で帰路についていた。
畳のよさに触れられた1日、あらためて知ったのはくまモン人気の衰えぬスゴさだった……!
(取材・文・撮影/渡邉裕美)