シリーズ最新作となる『大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒險-』がついに登場。シナリオを担当する巧舟(たくみしゅう)ディレクターと、小嶋慎太郎プロデューサーにその見どころや秘話を聞いた!
──新作の舞台は明治時代。これは、一体?
巧 日本で法律が整いだし、弁護士が誕生した時代、それが明治時代だったんです。主人公である成歩堂龍ノ介が弁護士になって、どのように活躍するのか?ということが『大逆転裁判』で描ければと思ってます。
小嶋 従来のシリーズとの差別化として、時代と主人公を変える。この提案をしてきた巧さんには、“ナルホド”と思いましたよ(笑)。
巧 今、海外ドラマや小説では、科学捜査がメインで現代を舞台にした推理サスペンスものが人気です。でも、それこそ科学捜査もなかった100年前を舞台にしたクラシックなミステリーの路線に振ったら新鮮なのではと思いましたね。
──そこで、ホームズが登場ですか?
巧 もともと、ホームズが大好きだったので登場してもらいました。周囲から反対されると思ったけど、すんなり受け入れられましたね。
小嶋 もちろん、『大逆転裁判』に登場するホームズですから、いいキャラにしてますよ。いろんなことを超越しております(笑)。ホームズは推理の天才。そんな彼と、龍ノ介が共同で推理する「共同推理」。そして「法廷パート」もあります。
今までのファンの方々も新鮮な感覚で楽しめる内容だと思います。
巧 実は初代の『逆転裁判』(2001年発売)の企画時には、“ホームズの相棒になるゲーム”というのがアイデアのひとつにありました。なので、このプロジェクトが持ち上がったときに、まずホームズのことを考えてました。
名フレーズ「異議あり!」の登場は?
──初代『逆転裁判』の企画を初めて出したときの反応は?
巧 当時、4年ほど関わっていたプロジェクトが一段落したときに、会社から「好きなの一本作っていいよ」って言われたんです。それで、『逆転裁判』の企画を出しました。
──即採用だったと?
巧 当時は法廷や弁護士をテーマにした作品がなく不安視されましたが、「好きなの」という約束でしたから(笑)。細々と開発をスタートしました。
──『大逆転裁判』に、おなじみの「異議あり!」という名フレーズの登場は?
小嶋 これはシリーズを象徴するセリフですが、巧さん、どうでしょう?
巧 やっぱり、はずせないのではないかと思います。ちなみに『逆転裁判』の企画を立ち上げたときに裁判を傍聴しに行ったんですけど、誰も「異議あり!」って言ってませんでしたね(笑)。
小嶋 本物の裁判では「ちょっと違うんじゃないでしょうか?」という感じですよね。でも、『大逆転裁判』では気持ちのいいタイミングで「異議あり!」を言ってくれると思います。
──では、最後にファンへメッセージを!
巧 逆転シリーズのファンだけでなく、ホームズに代表されるミステリー好きの皆さんにも遊んでいただきたいです。龍ノ介とホームズの化学反応は、予想できない展開になるので、ご期待ください。大丈夫だよね?
小嶋 絶対にイケてます!
巧舟ディレクター(画像左) 小嶋慎太郎プロデューサー(画像右)
大逆転裁判 2015年発売予定/価格未定/対応ハード:ニンテンドー3DS [embed width="600"]https://www.youtube.com/watch?v=g4JUnUeATrk[/embed]
(取材・文/直井裕太 撮影/佐賀章広)
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