厳粛なカトリック系女子高教師の衣装で登場した満島ひかり。男に免疫のない女教師役を熱演する

国民的ブームを巻き起こした『あまちゃん』以来、初となるクドカンこと宮藤官九郎脚本ドラマ『ごめんね青春!』(TBS系、日曜21時~)が12日(日)からスタート!

それに先がけ3日(金)、都内で試写会が開催され、主演の錦戸亮、満島ひかり他、波瑠、トリンドル玲奈、川栄李奈、えなりかずき、生瀬勝久、風間杜夫ら共演者、そして宮藤官九郎磯山晶プロデューサーが舞台挨拶に登壇した。

宮藤と磯山Pは、『池袋ウエストゲートーパーク』『木更津キャッツアイ』『流星の絆』など数々のヒット作を送り出してきた名コンビ。本作はふたりが何年も前から温めてきたという「青春」と「愛情」をテーマにした「学園ドラマ」で、偏差値低めの仏教系男子校と、厳粛なカトリック系女子高が合併するまでの、さまざまな人間模様を明るいタッチで描く。

「TBS試写史上、最高の応募数」となったことでも期待度の高さがうかがえるが、上映中には会場から何度も笑いがこぼれ、ファンら観客の満足度は高かった様子。

宮藤は、「高校は男子校出身で女子とまったく交流がなかったので、体験できなかった男女共学への憧れをドラマで再現したい。44歳にして、女子のことがちょっとでもわかるといい」と、根っこにある中二病的なメンタリティをのぞかせつつも、

「最近、学園ドラマに多いいじめや学級崩壊などの話は一切やらない、というハードルを自分に課した」

と、新たなチャレンジに気合いは十分。

そんな宮藤が主役の教師・原平助役に抜擢したのは「『流星の絆』以来、またご一緒したいと思っていた」という錦戸亮

「新幹線で台本を読んでいて、周りがヘンだと思うくらい、プッてひとりで吹き出してた」と脚本を絶賛するほどの入れ込みようで、生徒との距離が近く、思春期の失恋をいつまでもひきずっているという教師役を好演している。

満島ひかりの強烈な“男嫌いっぷり”も!

ヒロインの女教師・蜂矢りさ役には、ドラマ・映画に引っ張りだこの満島ひかり。一見、強気だが、実は男に免疫のない不器用な女教師という設定で、初登場シーンからかなりの“男嫌いっぷり”がインパクトを放つ。

「強烈な先生の役。小さい頃は先生になりたかったので教壇に立つのは気持ちいいし、慕ってくれる生徒もかわいい」

と撮影を楽しんでいる様子で、「目指せ、コメディエンヌ!」と意気込む彼女の新たな魅力が開花されるのではと期待させる。

そんなふたりの“大人になりきれない”教師を軸に、豪華かつ個性的な俳優陣がワキを固め、初回から笑わせつつも思いっきり甘酸っぱい気分にさせられる展開はさすが。

もちろん、クドカンといえば、随所に仕込まれた多彩なネタも見逃せない。錦戸の父親役の風間が演じるエロ住職ぶりは、「大先輩・風間さんのエロス描写がツボ。撮影中に何度もPから注意を受けるが果敢にチャレンジされる、そのせめぎあいが楽しい」と、えなりに言わしめるほどの熱の入りよう。

さらに、「おしとやかなイメージの女子校で、ブチギれる川栄さんのキレ味はすごい!」と錦戸が感嘆する、ミステリアスな「女の園」の実態も興味深い。女子校出身の波瑠も、「女子校にはビックリするくらい口が悪かったり、見た目と雰囲気の違うコがいる」と明かす、知らないほうが幸せ?な“女の本性”まで垣間見えてしまうかも……。

こんな、クドカンのこだわりがギッシリ凝縮された学園ドラマに期待大! 日曜夜が待ち遠しくなりそう!

(取材・文・撮影/週プレNEWS編集部)