「ふくめんワールドリーグ戦」のリングに怪獣ソフビを並べ、ゴジラの脳天にエルボーを叩き込む“帝王” 「ふくめんワールドリーグ戦」のリングに怪獣ソフビを並べ、ゴジラの脳天にエルボーを叩き込む“帝王”

全67巻&エクストラ号を刊行し187万部の大ヒットを記録したDVDマガジン『燃えろ!新日本プロレス』の冊子コンテンツから、プロレスラーの意外な一面を掘り下げた「俺の趣味!」を復活公開!

プロレス界きっての趣味人、“帝王”高山善廣は特撮モノが大好物。ご自宅には至るところに怪獣フィギュアが溢(あふ)れていた!

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特撮モノが好きで、物心ついたときから怪獣人形で遊んでたね。特に好きなのは『ウルトラセブン』と映画『ゴジラ』シリーズ。最初のゴジラはただ街を壊すだけだったけど、徐々にいろんな怪獣が出てきて怪獣同士の対決が観られるようになっていった。

最初はじゃれ合っているだけにしか見えなかったけど、『キングコング対ゴジラ』では少し擬人化してフォルムが変わって、プロレスのような格闘をするんだ。それこそキングコングがゴジラをジャイアントスイングみたいな技で投げたりね。

日本最強怪獣のゴジラがアメリカ最強怪獣のキングコングを迎え撃つ様は、まさに力道山がルー・テーズを迎え撃つみたいなもんだった(笑)。ゴジラやウルトラマンが次々新しい怪獣と闘うシチュエーションは、プロレスがヒントだったと何かで読んだことがあるよ。

大人になってから得た知識だけど、第1作目のゴジラが東京の街を破壊したコースは東京大空襲におけるB29の爆撃ルートの再現だったとか、ウルトラマンシリーズにはその時代の国防意識が描かれているとか、昔の作品にはそういった作り手の意識が投影されているんだよね。

『ウルトラセブン』にはウルトラホークっていう飛行機が発進する秘密基地が出てきて、その作り込みの細かさには驚かされるよ。『サンダーバード』からヒントを得たらしいんだけど、その精密さは当時の軍事基地を再現していたんだろうね。

『ウルトラセブン』のアンヌ隊員と運命の出会い!?

 さまざまな特撮やSF映画などのグッズで溢れる高山さんの自宅は、まさに「オトコの城」! さまざまな特撮やSF映画などのグッズで溢れる高山さんの自宅は、まさに「オトコの城」!

そうやって子どもの頃の熱が大人になってからよみがえってきたんだけど、そのきっかけは1997年頃に全日本プロレスの巡業で群馬の前橋に行ったときのこと。ぶらりと商店街を歩いてたら、寂れたおもちゃ屋でブルマークが入ったゴジラのソフビ人形を見つけてね。その場にあった6つを全部買ったよ。

それからブリキ製のゴジラとかあれこれ手を出すようになって、気づけばコレクションで部屋がいっぱいになっていた。小さいものは数センチから大きい物は1メートルを超えるものまで、結構お金を費やした時期もあったよ(笑)。

怪獣ではないけど、昔、タミヤ模型から最初に出たポルシェのラジコンで、作る前の完品を見つけてね。ウン十万円をかけて落札しました。それを持って『タモリ倶楽部』に出たとき、タミヤの方が「作る前の商品はどこにもない」って言ってたね。「これから作ろうかと思ってます」って話したら、「作ったら意味がないじゃないの」ってタモリさんから突っ込まれたけど、それは実際、いま制作中(笑)。

『ウルトラマン』だとバルタン星人、『ウルトラセブン』ならキングジョーが好きかな。キングジョーが出てきた回はセブンがやられそうになる話なんだけど、前後編になっていて。当時は1話完結が普通だったから珍しかった。それだけ強敵として描かれていたし、まさにプロレス的感覚で観ていたんだろうな。

『ウルトラセブン』といえば、大人になってから縁があってアンヌ隊員役のひし美ゆり子さんと知り合う機会があってね、もしかしたら初恋の女性だったかもしれない。だって母親以外の女性を始めて意識したのがアンヌ隊員だったわけだから(笑)。

■高山善廣(たかやま・よしひろ) 1966年生まれ、東京都出身。IWGPヘビー級ほかメジャー団体のシングル、タッグのベルトを総なめにした“プロレス界の帝王”。怪獣同士の闘いが“原点”だったと語る

■『燃えろ!新日本プロレス』vol.52(2013年10月10日号)に掲載 http://weekly.shueisha.co.jp/moero/main.html

(取材・文/“Show”大谷泰顕 撮影/平工幸雄)