今年でデビュー20周年を迎える“エンクミ”こと遠藤久美子さん

今年でデビュー20周年を迎える“エンクミ”こと遠藤久美子さん。

眉毛&ショートカット&元気キャラで90年代後半のアイドル界を席巻した彼女も、今や36歳。発売中の『週刊プレイボーイ』15号ではお久しぶりのグラビアを披露! エンクミはこれからどこへ向かおうとしてるのか?

* * *

―全然お変わりないですねえ。まずはグラビアの感想を。

エンクミ 20周年という節目に16ページもグラビアをやらせていただけて、とても嬉しかったです。

最初にお話をいただいた時は「えっ、私はもう四捨五入したら40歳だよ!?」って(笑)。ただ、こういう機会はめったにないし、それならやってみようと思ったんです。

―今回のグラビアで一番のお気に入りはどれですか。

エンクミ 縁側で撮った写真ですね。撮影は竹富島(沖縄県)だったんですが、のんびりした島の雰囲気と、このノスタルジックな家屋が最高でした。畳があって縁側があって、いかにも蚊取り線香や風鈴が似合いそうでしょう。

―確かに昭和の“にほひ”が漂っております(笑)。ところで、見ていただきたいものが…(エンクミの週プレ初登場の記事を手渡す)。

エンクミ わぁ~!

「THE HOPE OF 1996 今年、この人たちが輝く!」という特集で取り上げたのが初登場!『週刊プレイボーイ』1996年3・4号より

―1996年のホープ特集で、デビュー間もない17歳のエンクミを発掘した記事です。

エンクミ この頃は高校に通いながら、いろんなオーディションを受けていました。まだまだ無名時代にこうやって取り上げてくださったことが嬉しいですね。本当にありがとうございます(微笑)。

1996年当時のエンクミ

―でね、インタビューの受け答えがめっちゃ面白いんですよ。少し抜粋してみます。今年の抱負を聞くと「ビッグスターになること!」と笑顔で言い切る。(中略)最後に彼女からひと言メッセージ。「私のページを読んでくれたキミへ。どうもありがとう。今年はキミのために頑張ります!」…どうですか?(笑)

エンクミ アハハハハ。「ビッグスターになること」なんて恐ろしいことを言ってますね(笑)。しかも、読者のことを「キミ」って。どんだけ上から目線なんだっていう(笑)。

―でも、当時のキャラは、まさにこんな感じでしたよ。

エンクミ そうそう、この取材の時に着ていた服は当時の事務所の社長が買ってくれたものです。というのも私は中学、高校と部活のバスケひと筋で、普段遊びに行くこともないから私服をまったく持ってなかったんですね。

だから、仕事の時はこっそりと5歳上の姉の洋服を借りて…。しかも、私はセンスがなかったから年齢にそぐわない服をめちゃくちゃな組み合わせで着ていたんですよ(笑)。それで取材の時は社長が洋服を用意してくれることになりました。

―エンクミらしさ全開のほっこりするお話ですね(笑)。眉毛がめっちゃナチュラルで太かったのは、何かポリシーがあったんですか。

エンクミ いや、ただ単に美に対して興味がなかっただけです(笑)。自分ではまったく気にしていませんでした。時々、「眉毛が太い」と言われることはありましたが「その太眉はチャームポイント」という事務所の意見もあって、結局そのままに。

でも、25歳の時だったかな。いつもお世話になっているヘアメイクさんから「30歳、40歳になってもこの眉毛のままでいるの? もうちょっと身だしなみにも気を配らないとダメだよ」って言われて。それから少しずつ眉を整えるようになったんです。

エンクミのこれから

―眉に歴史あり、ですね。でも、エンクミがデビューした当時はアムラー(安室奈美恵を模倣したファッション)が大ブームで、街には細眉ばっかりだったから逆に新鮮でしたよ。

エンクミ そうか、私の太眉は希少価値だったのか(笑)。

―ショートカットには何かこだわりがあったんですか。

エンクミ いや、バスケをやっていたから短くしていただけです。もともと髪はすごく長かったんですよ。小学生の時は浅野温子さんに憧れてワンレンでしたから(笑)。

―ワンレンのJSってスゴすぎ(笑)。でも、ショートでよかったと思いますよ。1990年代のアイドル史には内田有紀、鈴木蘭々、広末涼子、そして遠藤久美子という“ショートカット美少女”の系譜が残されていますから。

エンクミ そう言ってもらえるのは嬉しいですね。

―これからはどこを目指していかれるのでしょうか。

エンクミ お芝居をもっともっと勉強して、いつの日か「いいお芝居ができるようになったね」って言われるようになりたいですね。

2月にドラマ『DOCTORS3 最強の名医』にゲスト出演した時にそれを見た母が「涙を流しながらしゃべってるシーンで泣いちゃった」って。そういう話を聞くと、このお仕事をやってきてよかったって心から思います。

―最後に、読者にメッセージをお願いします。

エンクミ うーん、どうしよう。じゃあ…私のインタビューを読んでくれたキミへ。どうもありがとう。これからもキミのために頑張ります!…ということで(笑)。

(取材・文/浜野きよぞう 撮影/舞山秀)

■週刊プレイボーイ15号「遠藤久美子 祝デビュー20周年記念インタビュー!」より