まだ少女のあどけなさが残りながら実力派としてブレイク間近の杉咲花

21日、映画『トイレのピエタ』(6月6日[土]公開予定)のプレミア上映会が行なわれ、主演の野田洋次郎(RADWIMPS)、杉咲花市川紗椰リリー・フランキー松永大司監督が出席した。

今作は、手塚治虫が死の直前に思いつき、病床日記に綴(つづ)っていたアイディアを基に作られたオリジナル作品。余命3ヵ月を宣告された青年・園田宏(野田)が、女子高生・真衣(杉咲)に偶然出会い、交流していく中で生きる喜びや輝きを見出すラブストーリー。

今回の映画の共演者らは非常に仲が良く、特にその中心は杉咲だったそう。リリーは「杉咲がみんなの娘みたいだった。グミとか買ってあげたくなる」とかわいがり、野田も「杉咲がいると、みんながお父さんみたいになっちゃうんですよ。市川もお母さんみたいだった」と家族のような温もりのある現場だったようだ。

みんなから愛され、照れ笑いを浮かべていた杉咲だが、撮影での印象的な出来事を聞かれると「初めてオーディションに行った日、初対面でいきなり監督に怒鳴られて、泣かされたんですよ」と突然、松永監督に恨みのカミングアウト?

松永監督は「いやいや、『泣く演技をしてくれ』と言ったんです」と慌ててフォローするも、「そうなんですけど、監督に『そんなの俺にもできる』と言われたんですよ。しかも、それで自分の(演技を)真似されたんです」と17歳の少女は傷ついたらしく、かなり不満気。松永監督のドSな演技指導を暴露しつつ「監督には怒鳴られていましたけど、稽古が終わると楽しかった」と振り返った。

圧倒的な演技でブレイク間違いナシ?

共演者らから娘のようと言われて、恥ずかしそうに笑みを浮かべる杉咲

1年ものオーディションの末、ヒロインに抜擢された杉咲は、2011年に放映された、回鍋肉(ホイコーロウ)をおいしそうに頬張る「味の素 CookDo」のCMで話題に。近年は、ドラマ『MOZU』や『学校のカイダン』など多数の作品に出演する注目女優だ。杉咲を何度も取材したことがあるライター・N氏もブレイク間近だと語る。

「彼女はもともと子役で、同年代の女優と比べると芸歴もわりと長いんです。乗馬が特技だったりと本人は上品な雰囲気なんですけど、役への入れ込み方、感情移入がすごい。『夜行観覧車』(2013年)では、普段の姿からは想像できない鬼気迫る勢いで感情を爆発させる演技には圧倒されました。最近は主役の娘役など、いい役に頻繁に選ばれているので今後、実力派女優としてさらに知名度も上がるでしょう」

今年は今作の他、『愛を積むひと』(6月20日公開予定)、『劇場版 MOZU』(11月7日公開予定)と立て続けに映画出演も決まっている杉咲。今後の活躍に目が離せない!

(取材・文・撮影/週プレNEWS編集部)