2002年テレ東入社の大橋未歩アナはそのプロポーションが注目を浴びた。この年、他局ではフジテレビに中野美奈子アナ、日テレに宮﨑宣子アナ、テレ朝に松尾由美子アナが入社している

フジ・高島彩アナ、日テレ・西尾由佳理アナ、テレ東・大江麻理子アナ…。過去30年の女子アナブームの中でも空前の人気を誇った彼女たちは、すべて2001年入社だ。

この2000年代前半は俗にいう「第3次女子アナブーム」が巻き起こっていた頃。まさに“黄金世代”と呼ぶにふさわしい顔ぶれがそろっていた。女子アナウォッチャーの丸山大次郎氏が言う。

高島彩アナは常識破りの新人アナでした。入社早々、読者モデルとして活動していた高校時代の写真がお宝雑誌に発掘されたのですが、それがスゴかった。ガン黒写真だったり、当時の彼氏にキスされている写真だったりと、これでもかというほどリア充ぶりをアピールしていたんです。

また、入社して間もなかった頃のインタビューでは『お酒とマージャンが大好き』と告白。一日に3回も役満を上がったことを自慢げに話していました(笑)」

入社半年後には千野志麻アナの冠番組『チノパン』の後を受け、『アヤパン』がスタート。時に際どいトークで番組を盛り上げた。女子アナ評論家の戸部哲也氏がこう振り返る。

「月から水曜日の放送で、月曜日は『アヤパンMONDAY』を略して“アヤマン”と呼んでいたんです。その際、タイトルコールで『アヤマンこーれい(恒例)』と言うのがお決まりだったんですが、それが放送禁止用語を思わせるアクセントで…。さすがとしかいいようがありませんでしたね」

そんなアヤパンは入社3年目に『めざましテレビ』のメインMCに抜擢され、看板アナの地位を確固たるものにしていったのである。

2002年、後にスターアナとなるふたりが入社

そして2002年にはフジに中野美奈子アナ、テレ東に大橋未歩アナが入社。ふたりとも一気にスターアナへの階段を駆け上がっていった。

「中野アナは局内で『あそこまでの美人は、女優でもなかなかいない』と絶賛されたほどの逸材。それにもかかわらず、深夜番組『音箱登竜門』では、『Hだと思う言葉はナマ』『ファーストキスは高校生のとき』などと赤裸々に告白していた。人気が出るのも当然ですよ」(フジ関係者)

大橋アナはその巨乳ぶりが話題になった。

「大橋アナがスポーツ番組を担当していた時、スタッフの間で“YC”という隠語があった。それは“横チチ”という意味で、ディレクターがそれを指示するとカメラマンが彼女の胸を狙うんです(笑)。本人もそれを知っていて、その指示がある時はなるべく胸を張るようにしていたらしい」(テレ東局員)

当時、TBSで人気を集めたのは2003年入社の小林麻耶アナだ。学生時代に『恋のから騒ぎ』(日テレ)に出演し、新人時代からすでに知名度は抜群だった。

小林麻耶アナ 2003年入社 元TBS 入社後は新人アナにもかかわらず、ゴールデン番組『★愛と誠★』を担当。その後も『チューボーですよ!』『王様のブランチ』などのMCを務めて人気に。2009年に退社

小林アナの熱狂的なファンだったフリーカメラマンC氏が嬉しそうに話す。

「イベントなどで声をかけると、いつも甘い声で『ありがとうございますぅ~』って笑顔を見せてくれました。しかも、冬でもミニスカ姿だから写真映えがする。当時、写真週刊誌などから『小林麻耶の写真はないか』ってよく聞かれましたよ」

TV局の社員でありながらタレント以上のキャラと人気を持つ彼女たちの登場により、女子アナブームはピークを迎えた。それが今ではタレント化が批判される傾向も目立ち、転換期を迎えつつあるともいえる。

次にくる第四次ブームはどういった女子アナが現れ、時代を牽引するのだろう?