フジテレビが牽引した第3次女子アナブーム。2005年に入社し、『とくダネ!』『笑っていいとも!』などで活躍した宮瀬茉祐子(まゆこ)さんは、その絶頂期を知る女子アナのひとりである。
今に至る女子アナのブーム、タレント化に火を付けた、あの時代とは? そして、裏話を語ってもらった。
■平井理央アナとの本当の関係は?
―まず宮瀬さんがアナウンサーになろうと思ったキッカケから教えてください。
宮瀬 大学1年生だった2001年、ありがたいことに「ミス成蹊」を受賞することができたんです。そうしたら、周りから「アナウンサーを目指さないの?」と言われて。その年、大学の先輩である高島彩さんがフジテレビに入社されたのもあり、そこから意識するようになりました。
―同期は平井理央さんと遠藤玲子アナ。やっぱりライバル心はありました?
宮瀬 まったくなかったですね。特に平井さんは学生時代から芸能活動をしていたので、そもそもキャリアが違う。3人でロケに行っても、私と遠藤さんがカメラにお尻を向けちゃうくらい素人だったのに対し、平井さんはすでにカメラ慣れしていましたから。ライバル心を持つどころではありませんでした(笑)。ただ、どうしても比較されてしまうので、よく「仲が悪いんでしょ?」とか言われていましたね。実際はすごく仲が良かったですよ。
―当時のアナウンス部の雰囲気は?
宮瀬 和気あいあいとしていましたね。先輩後輩で○○会というのをつくって、しょっちゅう飲みに行っていました。今も中村仁美アナや加藤綾子アナと食事に行くこともありますよ。でも、アナウンス部員同士が仲がいい半面、怒られることがなかったので、自分でちゃんとしないといけなかった。そういう意味では仕事で悩むこともありました。
女子アナ報道に苦労…
―当時、フジの女子アナは週刊誌などの雑誌メディアによく狙われていましたよね。
宮瀬 知らない所で写真は撮られていたと思います。スポーツ取材の現場は、カメラが誰に向いているのかわからないので無法地帯でした(笑)。
―夏イベントの時も多かったんじゃないですか?
宮瀬 そうですね。局からは「服装に気をつけなさい」と言われていたものの、やっぱり防ぎようがない。なので、神経質になっても…という感じでしたね。記事に関しては、事実じゃないこともありましたよ。私が同僚アナと交際相手の仲介役になったとか、「そんなことしてないのに」って思いましたもん。
―宮瀬さんが入社した時、有名ファミレスの創業者の孫だと報道されたことがありましたよね。あれは…!?
宮瀬 全然違います。いろんな人からツッコまれたりして、そのたびに説明するのが大変でした(笑)。
―やっぱり気苦労が絶えないですね。
宮瀬 私でさえそうなのだから、彩さんや中野美奈子さんはもっと大変だったはず。私は退社してからアメリカに駐在したんですが、その時、あらためてスゴい仕事だったんだなって思いましたよ。
●宮瀬茉祐子(Miyase Mayuko) 1982年6月12日生まれ、福岡県出身。成蹊大学法学部卒業。在局中は情報番組からスポーツまで幅広く活躍。2011年7月に寿退社。現在は『世界HOTジャーナル』(フジテレビ系)などの番組で活躍中!
(撮影/本田雄士 ヘア&メイク/小林潤子)