昨年、処女作となる『げんきくん、たべちゃうの?』で絵本作家としてデビューした「美人すぎる絵本作家」こと西出弥加ちゃん

「美人すぎる料理研究家」森崎友紀、「美人すぎる空手家」武田梨奈など…近年「美人すぎる○○」と形容される女性が続々登場し、メディアを賑わせている。そこへ、また新たな「美人すぎる」女のコが現れた――。それがこの「美人すぎる絵本作家」こと西出弥加(にしでさやか)ちゃんだ。

昨年、処女作となる『げんきくん、たべちゃうの?』で絵本作家としてデビュー。独特な優しいタッチで描かれた絵に、奥の深~い意味深な言葉が綴(つづ)られた作品は、読者はもちろん、専門家からも高い評価を得ているという。…が、それだけじゃない。

168cmという高身長にエキゾチックで大人っぽい顔立ち、ファッションモデルを思わせるそのルックスも注目の的になっているのだ。

というわけで今回、そんな彼女が編集部を訪問してくれた! 話を聞いてみると、絵本が出版された経緯に始まってちょっと変わった嗜好(しこう)まで、話題はドンドン飛躍。クリエイティブすぎる素顔が明らかに!

 * * *

―まずは、絵本作家になるまでのことを教えてください!

西出 小さい頃から絵を描くのが大好きで、1歳を過ぎた頃から鉛筆を握っていた記憶があります。そのままずっと描いているうちに、気づいたら作家になっていたという感じです。本当は高校を卒業したら美大に進みたかったんですけど、周囲の反対もあって、大学の福祉科に行きました。

―なんで、反対されたの?

西出 将来の就職のことを考えたら、普通の四年制大学に通った方が仕事の選択肢も広がるし、リスクが少ないだろうという話で…。同級生がどんどん美大に進学していくのが羨ましかったです。でも美大に進学した同級生たちの中で、今でも美術の仕事をしているのはいないので。最終的には、福祉学科を卒業してよかったのかなと思っています。

学生の頃って、私は「こうでなきゃいけない」や「今こうしないともう、これはできない」っていう思いがあって。でも、そんなもの世の中になくて自由に生きていいんだと思ったのです。もちろん迷惑はかけてはいけませんが、「~しないといけない」っていうことは無い。「こんなことが起こったから、こうしよう!」っていう広い発想の展開が大切だと思います。

―大学在学中も絵は描いていたんでしょ?

西出 実は全く絵が描けなくなっていました。小さい頃は毎日のように描いていたのに、大人になるにつれ、私は絵を描いてはいけないと思うようになり、絵以外の仕事に就いた方がいいと考えていました。

―それは大変な…。どうやってその状況を打破したの?

西出 当時流行していたSNSの「mixi」に「イラストを載せよう」というコミュニティがあるのを見つけ、「あ、これ面白い」ってなって…。寝っ転がって携帯いじっている時にたまたま見つけたんですけど(笑)。

そこにUPされていたイラストは、どれもきちんとしたスキャンデータとかじゃなくて、自分の描いた絵をデジカメで物撮りしたような肩に力が入っていないっていうか、すごくカジュアルな感じの作品が多かったんです。そんな作品たちを眺めているうちに、ふと気づかされて。私もグズグズと悩んでいないで、下手っぴでもいいから、とにかくできることから始めればいいんだって。

いろんなメッセージを届けたい

―それで吹っ切れて描けるようになった?

西出 いきなりちゃんとしたキャンバスに絵を描くのは無理だったので、メモ用紙の切れ端みたいな紙に女の子の絵を書いて、それをデジカメで撮影してUPしました。そしたら、偶然に私の作品を見たデザイン会社の社長から声がかかって、その会社に勤めることになったんです。

―すごい運命的! で、そのデザイン会社で絵の仕事を?

西出 広告を作るのが主な仕事だったのですが、私は福利厚生や事務関係の仕事のほうが多かったです。結局1年勤めてからフリーになって、その後はいろいろとデザインの仕事を手がけるようになりました。最近だとグラフィックデザインが多いですね。あの時、小さなメモ用紙に下手な絵を描いてmixiにUPしていなかったら、きっと今とは全く違った人生になっていたと思います。

―そして、絵本「げんきくん、たべちゃうの?」を出版されたわけですけど、この本を作ろうと思った動機は?

西出 発信をしたかったからです。世の中の喧嘩や競争などを目にして「人同士がこんなに争うことないのに…」って思った記憶がたくさんあります。だから、私が争うのを止められればと、子供の頃、心から思っていました。そして、いろいろなことをひたすら悶々と考えていた幼少期から20歳までの間に経験した葛藤や悩みも踏まえて、私が明るく絵と文章に落とし込んで描いてみたいなって。

こんな私でも、自分の特技を生かしていろんな人に出会って、いろんなメッセージを届けられる人になれるんじゃないかなって考えたんです。

―幼少期から真剣に平和について考えていたわけですね。

西出 そこまで大げさじゃないですけど…。あと、絵本は親が子供に読んで聞かせることもできるし、親子のコミュニケーションツールになると思ったのも理由のひとつです。

―読ませてもらって、文字量が一般的な絵本より多いじゃないですか。これは意図的に?

西出 今思うとあり得ないんですけど…実は何も考えてなかったです(笑) ただ、勢いで私の想いを描いているかもしれません。

私がこの絵本で描いているのは“捕食の関係”です。狼と兎とか、熊と魚とか。食べられ、食べる関係を描いています。ここで描かれている動物たちは、お互いに好きだから一緒に居るわけですけど、食べたらその時点で関係が終わっちゃいますよね。本能を理性で止められるのかという絶妙なバランスとギリギリな感じが私は大好きで。この関係性は人間関係にも当てはまると思ったんです。

―確かに動物たちの捕食の関係って、どちらかが食べられてしまえばそこで完結してしまいますよね。 でも、男と女の関係を置き換えた場合であれば、そこから先の発展性もあるのでは?

西出 発展性はあると想います。例えば、「教師と生徒」や「監督と女優」「兄と妹」…。そういった何かしらの領域を超えてはならない関係の危うさや、逆に安定しているようなものに惹かれるんです。そこからの発展の仕方を考えていかないといけない様々な心情と環境、立場が介在しているというシチュエーションが好きなんです。

恋愛対象は「男女」の分け隔てもあまりない

―ちなみに、自分の恋愛対象となりえるのはどんな人?

西出 恋愛対象は「男女」の分け隔てがあまり見えない、曖昧な方が好きですね。 相手が男性でも女性でも特に気にならないというか、その人がどんな「ヒト」かに興味があるんです。あと、私は「好き」の感情はありますが、「キライ」っていう感情はあまりないんです。

―独自の価値観をお持ちですね。では特定の「ヒト」を好きになった場合はどうするの?

西出 好きになったら次は想像力です。想像して、相手のしてほしいことと自分のしたいことを考えて、楽しく毎晩寝ること。それに、自分が相手のことを好きになれば相手も答えてくれると思うので、より相手のことを好きになれるようにしたいですね。

―では、これから芸能活動もされていくようですが、向かって行きたい方向性は? たとえば女優とかも…。

西出 確かに女優という仕事には興味あります。そもそも私が興味あるのは、世の中に作品を残すことです。女優であれば映画やドラマといった映像作品になるでしょうし、ちょっと大げさですけど絵本も後世に残るような作品を描ければいいなって思っています。

―では、憧れている女優さんもいたり?

西出 自分の中にふたつの軸をもっている人に憧れますね。たとえば、「スピリチュアル女子大生」CHIEさん。彼女は占いやスピリチュアルなことに長(た)けていて、さらにはタレント活動もしている。占い師という顔と、メディアなど表に出ているときの顔があって、とても素敵だなと思います。

そして水森亜土さん。彼女も絵を描き、その上で女優もやっている。私も“キャンバスを飾る自分”と“自分の肉体を飾りにする”ーーある意味、二面性を持てればいいなと思っています。

―なるほど。童話だけじゃなく、その人類愛を自己を通して実現していこうというわけですね。是非頑張ってください! 

西出 ありがとうございます。この感情の動きや今しかもてない感覚を大事に生きていきます。

―「美人すぎる」うえに「独自の感性」を持つ彼女が、これからどういう形でさらなる注目を集めていくのか…。気になる存在です!

(取材・文/週プレNEWS編集部 撮影/下城英悟)

●西出弥加(にしで・さやか)2012年からデザイナーとしての活動をスタートし、その後はアートディレクターとして活躍。2014年9月には処女作となる絵本「げんきくん、食べちゃうの?」を出版し好評を得る。また、最近では、そのモデル顔負けのルックスから「美人すぎる絵本作家」としてメディアにも注目されている。

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