先月、アメリカで開催されたコンピューターゲームの見本市E3。そこで、絶大な人気を誇るRPG『FFVII』のリメイクが発表されゲームファンたちは大いに盛り上がった。
前回配信した「ファンもFFVIIのリメイク大歓迎!で株価もアップ、PS4の起爆剤に?」ではリメイク版『FFVII』にファンが期待することをお伝えしたが、今回は『FFVII』以外にリメイクを期待する作品、またリメイクして欲しくないゲームは何か?のアンケートを実施!
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早速ですが、『FFVII』以外で読者がリメイクを期待する作品とは? まずは『ドラゴンクエスト』シリーズに対する意見をチェック。
「スーファミでのリメイク版もよかったですが、現在の3DCGでのリメイクを希望します!」(42歳)、「BGMをフルオーケストラで再現してほしい。どのシリーズもストーリー部分は大幅な変更なしでお願いしたいです」(26歳)
『FFVII』と同じジャンルのRPGなだけにグラフィックやサウンドの強化を期待する意見が多かった。
実は6位以下にも『クロノ・トリガー』や『SaGa』シリーズなどRPG作品が大量にランクイン。RPG以外のジャンルのリメイクは難しいのだろうか? 『僕たちのゲーム史』(星海社新書)でゲームの歴史を解説している作家の、さやわか氏、解説お願いします!
さやわか 「アクションは操作感の部分を大幅に変更すると失敗作になるリスクが高い。1994年にスーパーファミコンで発売された『海腹川背(うみはらかわせ)』は2008年にPSPでリメイクされました。しかし、ウリだった爽快なワイヤーアクションが別ものになっており、ファンから修正を求める署名運動に発展したほどです」
弱すぎるキャラも引き継いでるあのクソゲー!?
―確かに。本誌アンケートを見ると、逆に【絶対にリメイクしてほしくないゲーム】で、アクションの金字塔である『スーパーマリオブラザーズ』が圧倒的首位に! 読者の意見でも“操作感変更”に関することが多数! では5位の『ストリートファイターⅡ』シリーズはどうでしょう。
さやわか 「『ストリートファイターⅡ』は1991年に登場したアーケード作品です。ある意味、新作が究極のリメイク版という認識ですね」
―究極のリメイク版とは?
さやわか 「キャラのデザインやグラフィックを進化させつつ、技の出し方やゲームバランスなどは昔やっていたユーザーも違和感なく楽しめる要素が多い。リメイクと明言する必要はなく、ユーザーの意見をうまく取り入れつつ進化しているイメージです」
―アクションのジャンルでのリメイクの成功例は?
さやわか 「『スペランカー』ですね」
―マジですか! あの難易度が高すぎて、クソゲーと呼ばれることの多い『スペランカー』が! そもそもリメイクされてたんですか?
さやわか 「2009年に『みんなでスペランカー』というタイトルでリメイクされました。1985年に発売されたファミコン版を彷彿(ほうふつ)させる難易度や操作感はそのままにグラフィックを一新。もちろん、弱すぎるキャラも引き継いでいます」
―その他の追加要素は?
さやわか 「クラシックモードが搭載されています。これ30代から40代のゲーマーには懐かしいオリジナル版のようなグラフィックなんです。往年のファンはグッときますよ」
―なるほど。オリジナル版を昔プレイしたユーザーが演出やシステムで“懐かしいな”と感じる要素は、リメイク版でかなり重要ポイントになりそう!
(取材・文/直井裕太)