週プレ本誌でのアイドルインタビュー連載時の裏話も明かす南海キャンディーズ・山ちゃん

あの国民的バラエティ番組のスピリットを引き継ぎ“友達の輪”を!とスタートした『語っていいとも!』

第12回のゲスト・山寺宏一さんからご紹介いただいたのは、芸人で南海キャンディーズの山里亮太さん。

テレビ東京の朝の子供向け番組『おはスタ』で共演以来の交友というふたりだが、実は山里さんには10年ほど前、人気がブレイクし始めてすぐ週プレ本誌で連載を持っていただいたという縁も…。

TVで見せる素の顔以上に本音全開?なトークの行方はーー。(聞き手/週プレNEWS編集長・貝山弘一)

―さすが超多忙ということで、前日に「取材時間、明日のこの時間でどうですか」って、いきなり連絡いただいたもので、どんだけタイトなんだろうと。

山里 すみません、いやもう、うちがね、本当にそういう礼儀というものは教えない会社なんで。

―いやいや(笑)。でも実際、本当にお忙しいわけですよね。

山里 まあ何かしらやらせていただいてますね、ありがたいことに。なんか、言われるがままに明日はこれが入りますよとか、ああ、なるほど、はーいって感じです。そりゃ忙しいほうがありがたいですし。何かやることがあったほうが幸せですよね、やっぱり。

―下手に時間できちゃったりすると、余計な物思いにふけってしまうとか?(笑)

山里 そうですね、タイミング的にライブ前とかだと作業に没頭できる日をもらえるのはありがたいんですけど。例えば、1週間休みになりますとか言われたらどうしようかなって思いますね。

実際、この芸能界に関わらせてもらって、そんな長期で休みとかは1回もないですから。ありがたいことに、海外に1週間旅行するとか、そういう芸能人的な休みを過ごしたことはないですね。

―ほんとですか。そんなスゴいほしいとか思うこともないままに?

山里 はい。なんかまだ早いかなっていうのがあるんです、自分の中で。やっぱり年末年始休みとってハワイに行くとか、自分は必要なほど疲れてないなっていう。たぶん、あそこに行ってるのは第一線で魂削りまくって、365日かなり高い確率で戦ってる人たちだから、その権利があると思うんですけど。まだそれほど心すり減ってないし(笑)。

―自分はまだ権利を得られてないと。

山里 楽しい仕事ばっかりなんで、休みをとって1週間くらい何もしない日を作んないと爆発しちゃうってほどでもないというか。…っていうところまで追いつめられていないのは、ひょっとしたらラッキーなのかもしれないですけどね、はい。

だからもうありがたいです、本当に。ずーっと2008年ぐらいまでは、やっぱり全然何がいいのかもわからずにストレスみたいなのがスゴいあったんですけど。でもそれも忙しくさせてもらうことで、ストレスの根本に気づかないままいかせてもらって。

なんとか自分の中で軌道に乗ってきた2008年くらいからは、今度は仕事が楽しいっていう、ありがたい気持ちも芽生えたんで。

「ゲストは嫌がってたと思います」

―ちなみにM1ーグランプリで結成から最短で決勝進出、一気にブレイクしたのが2005年で。その後、すぐに『週刊プレイボーイ』本誌でアイドルインタビューの連載(「南海キャンディーズの2時間だけのトリオ」)を持っていただくという御縁もあって。

山里 そうです、そうです! あれは本当に楽しかったですね。

―しずちゃん(山崎静代)とふたりでアイドルと語り合うという。あれ結構長かったですよね?

山里 長かったです、長かったです。僕まだ(バックナンバー)全部取ってありますもん。もう最高の仕事でしたね! 本当に仕事って思ったことないですね。

―ははは。やっぱり自分のアイドルウォッチャー的な指向からいっても、まんまとオイシイところにハマったという?

山里 僕はすごくそこらへんが、まあ芸人用語でいうとイタいっていうやつなんでね。その毎回の仕事の時に結構、心の高い確率を占めてたのが、あわよくばって思ってたんですよ、今日の対談でめっちゃウケたら…と。

対談相手、僕のこと好きになるんじゃないかなって思って毎回挑んでたんで。僕ら、まあルックスとかで戦わないタイプは、面白さで女のコを落とすっていうのが常だから、毎回誰かを落とそうとしてましたね。

―自分は味勝負だから、まずこの出会うきっかけさえあればと。

山里 そうです、そうです。まあそれで本当にみんな気持ち悪がって、ゲストは嫌がってたと思いますけど。だって、すげーもう、がっきー(新垣結衣)とかにもそのテンションでいってましたからね、俺は。

―ははは。それで誰か一番近づけたかなっていうコはいました?

山里 あのね、近づいたなって思ったら近づいてなかったってのもあるんですけど、優木まおみさんがアドレスを教えてくれたんですよ。

―ほお、人気グラビアアイドルの。

山里 で、そのアドレスを家に帰ってパソコンでクリックしたら、優木まおみの公式ホームページだったという…。

―あははは、いいネタですね、それもまた(笑)。ちなみにその2時間、しずちゃんはほとんど蚊帳(かや)の外という…。

山里 ほとんど対談中、喋んなかったんで。ただ、ライターさんがすごい優秀な方で、ほんと燃費いいなっていうくらい要所要所、しずちゃんの面白いとこをちゃんと入れてくれてね。

まあ僕も、しずちゃんを活かそうなんて気はさらさらなかったですね。だから読み返してみると、ウケさせようなんて気持ちもあんまりなかったなと。もう、なんとかこの対談中に俺のこと好きになってもらって、帰りにマネージャーがどっか行ってる間に番号とか渡されないかなとか。

相方に対して「今日くるのかよー」って

―そこまで本気で接してたんですね(笑)。

山里 めっちゃ接してましたよ! 毎回ウィキペディアみたいなので調べて、川村ゆきえさんだったかな、ちょっとお仕事を休んでた後の対談だったんですよ。で、そんなニュースになってないぐらいの話だったんで、でもこれ知ってる感を出すと好きになってくれるなって思って、第一声を「お帰りなさい」にしてみたり。そんなのとか計算して、めっちゃカッコつけたりしてたし。

―ははは。僕も仕事上、インタビューを20年くらいやらせていただいてて。インタビュアーもそれぞれタイプが違うよねって話をよくするんですけど。僕はどっちかっていうと山里さんに近くて、このコと居酒屋で初デートして、口説きたくて、キミのことに興味あるから知りたいんだというスタンスなんですが。

山里 あ、でもそこにはちゃんと仕事としてのプライドがあるんじゃないですか。あなたのことを知りたくて、その良さを伝えることが私の愛情表現だよってことですよね? 僕は「自分のことを好きになーれ」でしかないから。こんな単語で例えたよとか、こんだけキミのこと褒(ほ)めてるよって数がどれだけ多いか…もうプレゼントとして言葉をいっぱいいっぱいあげて。

―なるほど。それで実際そんなに興味のない相手でもね、喋ってるとその中で疑似恋愛というか、このコはこんな魅力があるんだとかハマって。終わった時にツーショット撮っていいですか?とか…僕も結構入り込んじゃうタイプなんですが。

山里 ありますよ、それのほうが多いですね。山田優さんとか、すげー気さくに喋ってくれるなあとか。あと逆に、ほしのあきさんなんかはすごい楽しそうにしてるんですけど、時間がパンときたら、スタジオはまだ大丈夫なんでもうちょっと延長してとか話しても「あ、もう大丈夫です、全部喋れたんで」って(苦笑)。

3ショットの写真撮って、パン、パン、パン、終わり! お疲れしたーって帰っていくみたいな。その時はなんて言うんだろう、プロってすげーなぁって。あんな話して1ミリも俺のことなんとも思わねーんだろうなって。

―(笑)。そういう時は特に「しずちゃん、いなくてもよかったんじゃね?」ぐらいに思ったり?

山里 いや、本当に。しずちゃんが時々、他の仕事で休みの時、一番腕鳴らしてましたもん。あるじゃないですか、本当なら2ショットで口説きたいのに、こいつの親友のブスが隣にやたらいる、みたいな(笑)。あの感じのイメージです。毎回、相方に対して「今日くるのかよー」ってぐらいの気持ちでしたね。

―今、山寺(宏一)さんがおっしゃってたようなダークな目つきになってました…(笑)。

山里 ははは(笑)、はい、はい。もう僕はね、考える時とか本当に人の嫌なとことかを浮かべるのが癖になってるから。目がそうなってるんですよね。

でも、山寺さんも山寺さんでね、本当にもうスゴい気にしいでしょ、あの人(笑)。とにかく過小評価なんですよ、自分のこと。俺なんか、俺なんかって、あんな世界的に有名な声優なのに。

「合コン序盤に激ギレされちゃって…」

―いや、それはもう謙虚すぎるというか、気遣いの方でした。

山里 昔、「おはスタ」一緒にやってて、瀬戸康史君が舞台やるからって俺と山寺さんと渋谷の劇場にふたりで観に行って。終わって楽屋行ったらね、「俺が先輩ヅラして来るのとか絶対嫌じゃないかなぁ」とか言うんで、いやいや、そんなわけないでしょ、山寺さん、絶対嬉しいですよって。そういう卑屈なこと言うの、瀬戸君も悲しいですよ、とか言って。

そしたら誰だったかスゴい大御所の女優さんがいて、瀬戸君と握手してるの見て「ほら、南海ちゃん」…あ、俺のこと南海ちゃんって呼ぶんですよ。「瀬戸君はああいう女優さんとか来る人になったんだから、もう俺たちは差し入れだけ置いて帰ろうよ」って。そしたら彼がばっと気づいて、その大女優にすいません!つって「兄さん、山ちゃん来てくれたんですか」ってこっち来て、すごい喜んでくれて。

この後、ご飯一緒に行きたいんですけどって話で、そしたら山寺さんが近くのいい店知ってるからってなったんですよ。瀬戸君はじゃあまだ挨拶回りあるんでって、先に店行って待ってて。でも結局、長くなったらしくて来れなくなったんです。僕が山寺さんに「やっぱり瀬戸君ぐらい忙しくなると、僕らのメシなんかすっぽかすんですかね」ってボケたら、「いや、南海ちゃん、あんまりネガティブなこと言うのやめてくんない」って。あんた、今日散々言ってたじゃん!と(笑)。

―ははは。でも最近は全然、そういうご飯もしないんだよというお話で。南海ちゃんともメールでは行きたいねって連絡はしてるそうですが。山寺さんいわく、『おはスタ』やってると早く帰らなきゃいけないから、みんなはもっと飲み行きたいのに俺だけ「ごめん、帰る」っていうのが悪いんでと。

山里 本当、気にしいなんですよね。で、一緒にご飯食べてる時、普通にドナルドとかジム・キャリー、ブラット・ピットとかもやってくれるんですよ。めっちゃサービス精神旺盛で素晴らしい人だと思いますよ。

―それで、今度ご飯食べる時、「南海ちゃん、相変わらず彼女いないみたいだから本当に紹介したいコがいるんですよ」と。伝えといてくださいとのことでした。

山里 へー! じゃあ、メールしよう。

―実際、彼女いない的キャラできて、今は達観なのか、あるいはもがいてたりもするんですか?

山里 あー、でもやっぱ合コンとかは行くようにしてますよ、今年は特に。この前も田中(アンガールズ・田中卓志)さんと行ったりとか。最近の作戦はですね、チュートリアルの徳井(義実)さんに教えてもらった、最初にプレゼントをさらっと、女子が喜ぶ消耗品を買ってあげるって技を使ってみたり。

でもそれをこの前、抜け駆けで田中さんに言わないでやったら、合コン序盤に激ギレされちゃって。「俺たちは何もしてもらってない女にプレゼントをあげなきゃいけないくらい下の人間なのか」って怒って。女のコも変な空気になって帰っちゃったんですよ(苦笑)。

でもそれで、なんか覚えましたね。えっと…最初に教えてもらったのはJILL STUARTのボディクリームで、その後、ラジオでリスナーに相談してみたら、いやもうJILL STUARTの時代は終わりました、SABONですよって。この前、女の人と飲む機会があったんで、よく知らずにそのお店を検索して行きましたけど。

●この続きは次週、11月29日(日)12時に配信予定! トンデモない女の仕打ちとは…?

 ●山里亮太1977年4月14日生まれ、千葉県出身。吉本の養成所、NSC大阪校に入るために関西の大学を受験し、関西大学に入学。その後、2003年に山崎静代と南海キャンディーズを結成。翌年2004年に、M-1グランプリでは準優勝、それをきっかけにブレイク。ピンでの活動も増え、ドラマ、映画出演も多数。2009年には朝の情報番組『スッキリ!』で謎の男としてレギュラー出演、2010年には日本テレビ『密室謎解きバラエティ 脱出ゲームDERO!』でゴールデンタイムのレギュラー番組初司会を務める。現在は『ヒルナンデス!』『アウト×デラックス』『センニュウ★感』などのレギュラー番組を抱え、またラジオ番組『水曜JUNK 山里亮太の不毛な議論』も人気を博す

(撮影/塔下智士)