昆虫の能力を身につけた人間と火星に繁殖する“人型ゴキブリ”の戦いを描き、2013年の連載以来、話題の漫画『テラフォーマーズ』。
14年にはアニメ化もされ、コミック累計発行部数は1400万部超。言わずと知れた人気作だが昨年、その実写映画化が公表され、大きな反響を呼んだ。
近未来SFというジャンルながらも実写化という大きなハードルに、どんな映画となるのか気になる人も多いはず。
そんな中、完成直前イベントが10日に開催され、出演者の篠田麻里子、三池崇史監督、原作の愛読者であるハマカーンの浜谷健司と神田伸一郎が登壇した。
「『この映画面白いな』と思うものには、ほとんど三池さんの名前があった」という篠田は三池の映画に初参加。
「現場でも監督が通るたびに『キャー』ってなっていました。『ちょっと怖い人』と思っていたんですけど、演技指導でも細かく優しく教えてくださった」と素直な感想を明かした。
そんな篠田は三池監督から「非常に真剣で客観的に自分が見られる、向上心の塊でチャレンジャー。完成した人よりははるかに可能性がある」と称賛され、「録音しておけば良かった」と感激。
さらに背中の大きく空いたシースルーの衣装に身をまとった篠田を「こうしたコスチューム(作品内で着用している戦闘服)もすごく似合う」と三池監督が絶賛、恥ずかしげに照れ笑いを浮かべていた。
乱暴ではあるが、興奮を味わえる作品
この日のイベントでは、原作ファンである著名人から本人写真とともにメッセージも披露され、そのうちのひとりは高橋みなみだったが、篠田は「この写真が相当疲れているなと思って気になりました」と心配しつつ、「みなみが原作ファンというのは聞いていて、(出演することは)秘密にしていました」と麻里子様らしい?いたずらな笑みを浮かべた。
そんな篠田の演じる大迫空衣(そらえ)について三池監督が説明。原作の登場人物をモデルにしたオリジナルキャラクターで、原作ではすぐに殺されてしまうが、「(映画では)もうちょっと衝撃的かも。みんなを導いていくキャラだけど…」と思わせぶりに語り、さらに期待は膨らむばかり。
だが、その一方、「完成直前イベント」であるにも関わらず、「まだ全然できあがっていない。デジタルが追いつかなくて、1週間後に公開延期が発表されるかも」と、三池監督は冗談まじりに不安を明かしたものの、
「面白い漫画だけに実写化は大丈夫かと思われると思うけど、それを平気なんだという快感を味わってもらえたらと。乱暴ではあるが、興奮を味わえるクオリティーの高いものをお見せできると思う」と堂々、宣言した。
他に伊藤英明、武井咲、山下智久、山田孝之、小栗旬など主役級の役者揃(ぞろ)いの今作は4月29日に全国公開。さらに24日からは本作の「0話とも言える」(三池)オリジナルドラマ「テラフォーマーズ/新たなる希望」(監督:山口義高)が映像配信サービスdTVより配信される。
(取材・文・撮影/週プレNEWS編集部)