『週刊プレイボーイ』創刊50周年を記念して行なわれる、アイドルが“グラビア”と“ライブ”で闘うバトルカーニバル『グラバカ!』。
いよいよ最終決戦(3月20日)も近づき、各陣営の準備も整ってきている。
前回記事では、アップアップガールズ(仮)陣営では佐藤綾乃、森咲樹、佐保明梨、古川小夏の4人が「いつも通りの調整」と余裕の物言いで、アスリート顔負けのトレーニングを見せつけた。
では、残りの3選手は? …と、アプガ陣営に聞いたところ、「あの3人は特別なメニューをやらせています。もしその様子が見たいなら、ご自由に」と、こちらも余裕顔だ。
そこで再び、今回はアプガの別動メンバー3人による“特別メニュー”の実態を暴くべく、現場に飛んだ。
* * *
3月某日。東京・田端ーー。アプガの3選手が行なうという、「特別メニュー」とは一体なんなのか?
指定された住所に到着し、真っ先に目にしたもの…それはなんと「江戸隠密 武蔵一族」という看板だった。これは一体…?
恐る恐る建物に入ると、そこにはアプガの3人が。『第2回グラビア編集の隠し玉GP』の覇者で「プライド・オブ・ブルー」こと新井愛瞳(まなみ)。「常に小悪魔! 常にマイペース!」関根梓、そして「ふんにゃかマシュマロ姫」仙石みなみといったメンバーの姿が。
「私たちは今日、忍者の修行を行ないます。この修行で『グラバカ!』の優勝は手に入れたも同然」(仙石)。そう自信満々にうそぶく彼女たちの後ろに、黒ずくめの忍者がひとり。今回、アプガに修行をつけてくれるという、武蔵一族の組頭・習志野青龍窟(せいりゅうくつ)さんだ。
「忍者にとって一番大事なことは、生き延びて情報を持ち帰ること。常に状況を客観的に見て、落ち着いて、楽しむくらいの心でいることが重要なんです。そうすれば、絶望的な状態でも、新しい発想を次々に生み出せるようになる。心がネガティブにならないための修行。それはアイドルにとって、とても重要なことです」(習志野さん)
習志野組頭の指導のもと、修行が始まる!
『グラバカ! ライブ編』に向け、3人の気合いも充分。習志野組頭の指導の下、修行が始まった。まずは、忍者が任務を行なう前に心を鎮めるために行なう「九字法」で場を清める。道場に、ピンと緊張が走った。
習志野「今回は、“地”“水”“火”“風”そして“空”の5つの修行を行ないます」
まず最初の“地”は地面を歩く修行から。しかしそこは、2014年の8月に富士山に登り、山頂でライブを敢行した鉄人集団アプガ。「歩くことはお手の物」(新井)と余裕顔だ。
習志野「ただ歩くのではありません。忍者は足音を消して移動するのが重要。足音を消す技を」
そう言って、立てた30センチほどの板を飛び越える。80キロ近くあるという組頭だが、着地の際、全く音がしない。「うそー!?」と驚くメンバーたち。続いて3人も同じように飛ぶが、ドスっと音がしてしまう。
習志野「着地の衝撃を身体のどこかで止めると音が鳴ってしまいます。全身を猫のように使い、柔らかく着地をしてください。つま先から背骨まで猫が着地するようにピタッと」
組頭の教えに従い、「私は猫だ」「アイ・アム・キャット」とつぶやきながら、着地を続ける3人。その後も「回転しながら板を飛び越える」「着地しながら前転をして、衝撃を逃がす」など、レベルが上がっていく。何度も繰り返していくと、習志野組頭から「上手い、3人ともスジがいいです!」と感嘆の声が上がった。
“火”の修行では手裏剣にテンションも上がる!
続く、“水”の修行では、水のように受け流す、剣の修行。小太刀の木刀を手に、真剣な目で攻撃をスッスッと受け流していく。そして「敵の攻撃を流して、相手の首をかっ切る」練習では、「侍魂が私の中に流れている」と主張する仙石みなみ選手が、必要以上に大きく回転をしながら相手の首を切っていた。ドヤ顔が決まる。
仙石「やっぱり刀って、持つとどうしても闘志が溢(あふ)れてしまうんです。でも、ぶつかり合うんじゃなくて、それを流すっていうのが驚きました。ただぶつかるだけじゃなく、流すことによって勝てる場合もあるんだなっていうのを学びました!」
さらに続く“火”の修行では、手裏剣が登場。「手裏剣、きたーー!」と、メンバーのテンションも上がる。
「焚き火をしている時、火がパチッとハネた場合、ほぼ避けられませんよね。それは火に『飛ばすぞ!』という気配がないからです。手裏剣も『投げるぞ!』という気配を消すことが大事なんです」と、習志野組頭。
投げ方をしっかりと習った後、実際にメンバーが的である板に向って投げてみる。ザクッ!と、板に勢いよく突き刺さる手裏剣!
「すごい!」、「感動!」と、喜ぶメンバーたちだったが、「まずは頭、そして胸、足!」と、習志野組頭が言葉通りの場所に手裏剣を突き刺していく様子を見ると、思わず唸(うな)ってしまう。
「心を落ちつけて、『狙うぞ!』って集中することが大事なんですね。でも、集中しつつも、『投げるぞ!』っていう気配を消さなくちゃいけなくて…難しさを知りましたね。この修行、大事です!」と、関根選手は首を縦に振った。
修行を終えた3人は…
4つめの“風”では「吹き矢」と、修行を進めていくにつれ、忍者の心を理解していくメンバーたち。「敵の屋敷に忍び込み、吹き矢で敵の首領を殺し(風船を割り)、そこから逃げる」というミッションでは、3人とも見事に首領の暗殺に成功(風船を割った)。
これには「ミッション遂行の際には、いくつものアクシデントにも見舞われます。そんな時は、どれだけ平常心でいられるか。3人とも、その心をしっかりと学ばれたようですね」と、習志野組頭のお墨付きをもらった。
そして最後は、“空”。心の中の修行となる。
習志野「地、水、火、風。これらをきちんと身体で実践し、収めることで、初めて“空”が理解できるんです。一番最初にやった、九字法をしっかりと結び、心を鍛錬するのです」
組頭の言葉に続き、指を刀に見立て、目の前に格子状の印を結んでいく3人。
習志野「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前!」
3人「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前!」
再び、九字が切られ、道場が清められた。彼女たちひとりひとりの表情が、修行前のそれとは雲泥の違いを見せていた。
新井「どんなことがあっても動じない平常心を学びました。もしライブ中に服が破けたとしても、すぐに対処できると思います。相手がどんな戦法できても動じないように、冷静に集中してライブに挑みたいなと! 精神統一をしっかりしていくつもりです!」
関根「修行中、何度も“無の境地”を意識することがありました。それに女忍者(くノ一)は、相手を油断させて情報収集をしたり、敵を倒したりすると聞きました。私は可愛らしい姿で相手に近づいて、心をプスっと突き刺してみたいです!」
仙石「今日の修行で、無駄な動きなく落ち着いて冷静に仕留めることが大事だと学んだので、ライブでもお客さんの心を仕留めます。他の2組のライブもステージそでからしっかりと見て、なんだったら手裏剣だって飛び出すかもしれない」
さらに仙石選手は「一緒に戦う仲間たちも、もし油断を見せるようなら、急所を狙っていく可能性だってある」とニンマリ。堂々と全員が敵、と宣言した。
こうして、忍者修行であらたな“力”を得たアプガの3人。アスリート・ライブアイドルとしてのド真ん中を歩み続ける彼女たちに死角ナシ! 来週末に差し迫った『グラバカ! ライブ編』で最強の「グラバカクィーン」の座を奪うのは、この3人の誰かなのか? 注目してほしい。
◆アップアップガールズ(仮) 常に上を目指す、アスリート系アイドル。富士山頂ライブや、ノンストップライブなど、驚きの挑戦を続ける。最新シングル『パーリーピーポーエイリアン/セブン☆ピース』が4月4日にリリース! ライブハウスツアー2016「The Seven LIVE Alien」が3月26日(土)広島クラブクアトロからスタート。他にも福岡、仙台、東京、長野、高崎などを回る。全国47都道府県ツアー「RUN!アプガRUN!ダッシュ」も開催中! 3月13日(日)桜坂セントラル。Zeppツアー 「The Seven PARTY LIVE Alien」は6月12日(日)ゼップサッポロからスタート!
(取材・文/篠本634[short cut] 撮影/武田敏将 協力/江戸隠密 武蔵一族)