『声優ましまし倶楽部』の原作を担当する目黒ひばり先生こと乃亜サマ 『声優ましまし倶楽部』の原作を担当する目黒ひばり先生こと乃亜サマ

先日4日に発売され第3巻で完結を迎えた、ジャンプ+(プラス)の4コマ漫画『声優ましまし倶楽部』(小社刊)。

プロ声優を目指す主人公「真島いろはる」をはじめとする登場人物の歪(ゆが)んだ人間性が原因で起こるエピソードの“圧倒的な胸クソの悪さ”が特色で話題となった。

そんな本作を手がけたのが、『スクールランブル』などのヒット作で知られる人気漫画家・小林尽先生と新人漫画原作者・目黒ひばり先生のタッグ。

実はこの「目黒ひばり」という人物の正体が「AV女優の乃亜(のあ)サマ」!?であるという情報を独占入手!真相を探るべく、本人に直撃インタビューした!

■現役AV女優、経験ゼロからたった半年での原作者デビュー秘話

―性格の悪すぎる登場人物たちが話題となっている『声優ましまし倶楽部』ですが、この原作者「目黒ひばり」の正体が、乃亜サマってホントですか?

“ゲーム大好きAV痴女優”乃亜(以下、乃亜) 間違いありません! これ、まだどこにも出してない情報なんですけどね。

―そもそも、どうして漫画原作を担当することに?

乃亜 小林先生と飲み会でたまたま出会ったのが全てのきっかけです。

―乃亜サマは元々、小林先生を知っていたんですか?

乃亜 いえ、全く(笑)。初めて会った時に小林先生から「『スクールランブル』っていう漫画を描いてた漫画家です」と言われても、「ふーん」という感じで。でも、それから何度か遊んで、非常に仲のいいお友達になりました。ちなみに、男女の関係はありません!(笑)

―漫画の共同製作は、どういった経緯で始まったんですか?

乃亜 小林先生と遊ぶ時は、私が好きなこともあって、よく一緒にラーメンを食べに行っていました。その時に「ラーメンの漫画を描いてみたら?」って言われたんです。最初は冗談だと思って適当に流したのですが、その後も何度か言われて。そこから「あ! ガチなんだ!」と思い、ネーム(セリフやコマ割りの描かれた漫画の下書き)を描きはじめました。

―ちなみに、過去に漫画を描いた経験は?

乃亜 全く描いてなくて、最後に漫画を描いたのも小学生の時にガンガンの『ドラクエ四コマ劇場』に投稿した時ですかね(笑)。でも、とりあえず落書きレベルのネームを描いたら、小林先生にいきなり担当編集者のところへ連れて行かれました。

―いきなりプロの編集者にネームを見せるなんて、怖くなかったですか?

乃亜 初めてのAV出演のほうが断然怖いので、それは平気でしたね(笑)。

単行本発売後まで乃亜だと知らなかった担当編集者

■単行本発売後まで担当編集者もAV女優・乃亜だと知らなかった?

―ここでその担当編集者にもお話を伺えればと。初めて乃亜サマに会った時、どうでした?

担当編集・細野修平氏(以下、細野) 小林先生が謎の女性をいきなり連れて来て、とにかくびっくりしました。

乃亜 とりあえず職業などは説明せずに本名を名乗りました。

細野 連載が決まってからも、ずっと正体を明かしてもらえなくて…。単行本第1巻が発売された後に、やっと小林先生から軽い調子で「あの人、実はAV女優なんだよね」と教えていただいて。

―「人気AV女優が原作を担当!」みたいな謳(うた)い文句で売る方法もあったと思うのですが、なぜ隠していたんですか?

乃亜 一応、検討しましたがAV漫画ではないですからね。それと隠さなかった場合を想像した時に「【悲報】スクールランブルの小林尽がAV女優の枕営業で作画をやらされるはめに!」というまとめサイトの見出しがパッと頭に浮かんで隠すことにしました(笑)。

―でも結局、このインタビューで世間の人にバレちゃいますよ?

乃亜 もうOKです! 友人のアドバイスもあり、乃亜であることをバラしてSNSなどで宣伝して売るのもアリだと思ったんです。だから、まず担当編集の細野さんから順番に正体を明かしていったんですが、世間に発表する前に連載は終わりましたね。

―驚きの経緯でスタートした『声優ましまし倶楽部』ですが、なぜ声優をテーマに?

乃亜 「声優の女のコを主人公にしたら、オタクが買ってくれそう」という、たたそれだけの理由です。

―では元々、声優さんに興味は?

乃亜 ないです(笑)。私はアニメもほとんど見ないので、まとめサイトで得た情報から完全に想像で描きました。

―作中には、主人公のいろはるちゃんをはじめ、自意識をこじらせていたり、自己愛の強い迷惑な人がいっぱい出てきますが、モデルにした人は?

乃亜 特定のモデルはいません。ただ、私が人生で出会った嫌いな女のコの、嫌いな部分だけを集めてキャラにしました(笑)。

―だから、こんなにウザいんですね! あと、某人気マシマシ系ラーメン屋風のお店「弐号」がストーリーに全く無関係に登場しまくるのも印象深いです。

乃亜 その某人気マシマシ系ラーメンがホントに大好きなんです! 多い時は週3回も通ってました。タイトルの「ましまし」も独特な注文方法が由来で、ペンネームの「目黒ひばり」も直系店舗名を組み合わせて決めました!

普段してるSEXで結構な額のお金が稼げる!

―そんなところにルーツが! 一方で、AVの要素が見当たりませんが…。

乃亜 AVの要素はありませんね。実は下ネタ程度は入れようと試みたんですが、見事にボツになりました(笑)。確か「お金に困った主人公のいろはるちゃんがバイトでオ●ニー鑑賞をさせられるってネタです。

―絶対、ダメじゃないですか(笑)

乃亜 鑑賞するだけなんでOKかなと思ったんですが、ダメでした(笑)。今後は、いろはるちゃんがAV女優になる続編『AVましまし倶楽部』も描いてみたいです!

―それ、読みたいです! その続編の前に、本作はどんな人に読んでもらいたいなと?

乃亜 まずは、売れっ子声優さんに読んでもらいたいです。きっとスカっとするんじゃないですかね。あと「これから声優になりたい」って人にも是非読んでもらって、己の甘さを思い知って欲しいです(笑)。

■出会いは握手会、ツイッター! ファンと付き合う乃亜サマ

―最近では、AV女優でありながら漫画の原作やゲームコラムの執筆もされている乃亜サマですが、今後は文化人を目指して?

乃亜 そんなことないです! 痴女モノの良い感じのオファーがあれば、ガンガンAVに出たいです! AV出るのは、ホントに楽しいんで。

―AV出演の楽しさって、なんですか?

乃亜 セックスって普段もすることなのに、AVではそれをただカメラの前でやるだけで、結構な額のお金が稼げるんです。これ、全然損がないじゃないですか。

―自分がやってる映像が全国の人に見られるのは抵抗ないんですか?

乃亜 それも1回出てしまえば、後は気になりません! あと、私の作品を見て、誰かがオ●ニーをしてると考えるだけで気持ちがいいです。だって、私がセックスしているところを見ながら、部屋でひとり頑張ってるわけでしょ? 「うわぁ、楽しい!」ってなりません?(笑)

―そうなると、ファンの反応が気になりますね。

乃亜 リアルでファンに会える握手会がサイコーです! 握手会って、私の作品でヌいたことのある方だけが並んでいる、理想的な空間なんです。そう考えると、愉快で幸せな気持ちになりますよね。

―その発想はなかったです(笑)。

乃亜 それに、AV女優になってから私はファンとばっかり付き合ってます。もし握手会で好みのタイプの人からファンレターの形で連絡先をもらえれば、かなりの確率で返信しますし、ツイッター上でもファンとDMでやりとりをして会ってます!

信者として従順なファンと付き合うのがベスト

―ファンにとって、なんと夢のあるお話! ちなみに好みのタイプは?

乃亜 20代前半、細身、しょうゆ顔、不潔ではない人が基本ですかね。NGはおっさんと偉そうな人です。

―そんなにファンと付き合うって楽しいんですか?

乃亜 私は、恋人がなんでも言うことを聞いてくれないと嫌なんです。ファンは信者として従順に接してくれて、その上、絶対に裏切らないのでベストじゃないですか?

―逆に、そんな居心地のいい関係のファンとは、どんな理由で別れるんですか?

乃亜 半年ぐらいすると、みんな「AVを辞めてください」とふざけたことを言い出すんですよ!

―元々は「AV女優の乃亜サマ」を好きになったはずなのに(笑)。

乃亜 そう! AVは辞めないし、結婚引退も考えられない! ついでに私は必ず浮気をするから、そもそも結婚しないと思います(笑)。慰謝料を払いたくないですもんね。

―もし結婚しないなら、まだまだファンの人にはチャンスがありまくりですね!

乃亜 地方イベントでの退屈な夜に気に入ったファンをホテルの部屋に呼んだりね。(笑)

―乃亜サマ、ほとんどロックスターじゃないですか(笑) そんなロックな乃亜さんが原作を務める『声優ましまし倶楽部』(全3巻)は絶賛発売中! 皆さん、要チェックです!!

(取材・文/関口マリブ 撮影/五十嵐和博)

■乃亜(のあ) AV女優として痴女モノを中心に活動しながら、コアなゲーマーとしても知られている。Twitter 乃亜(@NOA19840112)

■『声優ましまし倶楽部』全3巻 原作:目黒ひばり 漫画:小林尽 (小社刊 本体400円+税[1・3巻] 本体500円+税[2巻])