ネットで似てると話題!?の中村勘九郎(左)とファンキー加藤(右)

ファンキー加藤」「そっくりさん」。このふたつのキーワードでググると―トップに出てくるのは…歌舞伎俳優の六代目・中村勘九郎かんくろう)! 

「やっぱり似てますかねぇ!? いやぁ、今回はいつもとは違った意味で緊張するなぁ」。東京・東銀座に静かに佇(たたず)む「歌舞伎座」の稽古場に乗り込んだファンキー加藤が苦笑いを連発する。そっくりなふたりが抱える悩みと本音。交錯する言葉と言葉が、熱い火花を散らした。

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加藤 いきなりですけど、勘九郎さん、誰かに似てるって言われたことありませんか?

勘九郎 東野幸治さんはよく言われますよ。以前、東野さんの番組に出させていただいた時も、その話になって。今では東野さんの弟ってことになっています(笑)。

加藤 東野幸治さんですか。いや、それは僕は…ないなぁ。

勘九郎 それが、どうかしましたか!?

加藤 じゃあ、ズバリお聞きします。僕と似てるって言われたことはないですか?

勘九郎 えっ!? 加藤さんとですか?

加藤 僕はずっとそう言われ続けていて。以前、勘九郎さんがビールのCMに出演されていた時も、ファンの人から「加藤さん、CMに出てるんですね」って言われて(苦笑)。

勘九郎 そこまで…。じゃあ、もしかしたらホントに似てるのかも(と顔をグッと寄せて)。どう、似てます!?(ふたりのマネジャー、カメラマンが同時に「そっくりです!」と声をそろえる)

勘九郎 あっ、そう! それは光栄だなぁ。初めてお会いしたというか、歌をお聴きしたのが、NHK紅白歌合戦の審査員を務めさせていただいた時で。

加藤 ファンキーモンキーベイビーズとして最後の、2012年の紅白です。

勘九郎 とにかく、カッコよかったですね。

最後はやっぱり…心なんですよね

加藤 勘九郎さんが、「ステージに上がって、抱き締めたくなるほどカッコよかった」と言ってくださったというのを耳にして、すげぇうれしくて。

勘九郎 そんな上から目線じゃなくて、ほんと、ただただ、カッコよかった。それほど数多くライブに行かせていただいているわけじゃないので、偉そうなことは言えないですけど、あれだけ数多くの出演者の方がいる中で、生の持つ力というのかな、すげぇな、楽しいな、カッコいいなと思わせてくれたのがファンキーモンキーベイビーズだったんですよね。

加藤 あの時は、抑えきれないほどたくさんの思いがあって。とにかく伝えたい。今、ここで、伝えなきゃいけないという気持ちがあふれていて。

勘九郎 技術うんぬんというのは、もちろんあるんですけど。(コブシで心臓を叩きながら)最後はやっぱり、ココなんですよね。お客さまの心を動かそうと思ったら、自分の心も動いていなきゃいけないということだと思います。

◆この続きは『週刊プレイボーイ17号』(4月11日発売)「ファンキー加藤 レジェンドたちと語る旅 第3回戦 中村勘九郎」にてお読みいただけます!

(取材・文/工藤 晋 撮影/熊谷 貫)

●中村勘九郎(NAKAMURA KANKURO)1981年10月31日生まれ、東京都出身。1986年1月に初お目見え。翌87年1月には初舞台を踏む。2012年2月、東京・新橋演舞場にて六代目中村勘九郎を襲名。歌舞伎以外にも様々なTV、映画、舞台などに出演する

●ファンキー加藤(FUNKY KATO)1978年12月18日生まれ、東京都出身。初主演映画『サブイボマスク』が6月11日に公開予定。さらに映画主題歌が6枚目のシングル『ブラザー』として6月8日にリリース予定。詳しくは公式サイトまで http://funkykato.com/