あの世界的モデルのミランダ・カーが下北沢に現れた!?
13日、下北沢の駅周辺の101店舗がコロッケを提供するフードフェスティバル「黒烏龍茶×コロッケ 下北沢コロッケフェスティバル」の(~4月24日まで開催)オープニングセレモニーが行なわれた。
イベントが始まり、世田谷区長や町内会長の挨拶もあっさり終了。そして、スペシャルゲストとして呼び込まれたのが、黒烏龍茶のCMに出演するミランダ・カーだったのだ。
サブカルの街・下北沢、そしてごくごく平凡な庶民の食べ物であるコロッケのイベントに、ミランダ・カーという世界中の誰もが知るセレブがいるーーはっきり言って、理解不能??な組み合わせだが…。
それでも何度も日本を訪れているというミランダは「(下北沢は)若者が多く、エネルギー・活気に満ちていてとてもクールな印象。もっとここで多くの時間を過ごしてみたい」と、全く意に介さず、学生やフリーターが行き交う“シモキタ”の街に興味を持っている様子。
さらに普段、煌(きら)びやかな世界に存在するイメージのミランダだが、フェスティバルで出品されるコロッケを食べることになると、「オナカ、スイタヨー」とおどけるリップサービスまで披露! なんて、愛くるしいセレブなんだ!?
そして実際に4種類のコロッケを試食すると、ひとつ食べるたびに黒烏龍茶をゴクリ。コメントを求められても、一度それを制して、黒烏龍茶をひと口飲んだ後に「どれも美味しくて、もっと食べたくなりました」と笑顔で話すなど、とにかく黒烏龍茶をアピール。さすがプロというべきか。
健気(けなげ)にCMキャラクターとしての勤めを果たし、他の出演者に愛嬌を振りまくミランダの姿にはお高くとまったセレブ感は全くない。むしろ、集まったカメラマンも「いいね、あのコ。さすが一流モデル、立ち姿もキレイだし、笑顔くれるし」ともらすほど、好感度抜群。そのギャップに親しみが湧いていたようだ。
終始、和やかな雰囲気で成功に終わったオープニングセレモニーだったが、主催の下北沢コロッケフェスティバル実行委員会会長・金子健太郎氏もミランダの登場に驚いたひとりだった。
「有名人が来るとは聞いていたんですけど、ミランダさんとは私も知らなかったんですよ。ものまね芸人のコロッケさんが来て盛り上げてくれるのかなと思ってた(笑)。イベントのチラシには(ミランダが)写っていたけど『まさか来ないだろうな』と」
主催の会長でありながら、知らされていないのはともかく、「まさか来ないだろうな」というのが、普通の反応だ。一体、なぜ呼んでしまったのか。というより、なぜ来てしまった(?)のか。
ミランダをノリでオファー??
「自分も呼んでおきながら、『うわ、本当に来た』と思いました(笑)。実行委員会の方々と『CMのミランダさんが来たらすごいよね』と話していたんですけど、スケジュールでは難航したものの、快く受けてもらえたんです」
そう話すのは、今回のセレモニーを仕切ったサントリー食品インターナショナル株式会社の新井将史氏。規模はそれなりにあるとはいえ、それでも一地域のイベント。普通は依頼するのも躊躇(ちゅうちょ)しそうだが…。
「ミランダさんのCM出演を機に、落ち込んでいた黒烏龍茶の売り上げが一転して、ガンッと好調になったんです。だから、そのままの勢いで頼んでしまおうと(笑)」(新井氏)
もちろん、ダメ元で依頼したようだが、すんなり受け入れられた今回の出演。その決め手を新井氏がこう打ち明ける。
「なかなか来てもらえるものだと正直思っていませんでしたが、ただCM撮影の時も今日のようにユーモラスだったり、コロッケを何個も食べなくてはいけなかったんですが、それでも笑顔で食べてくれて、ミランダさんはサービス精神旺盛。今回も本当に彼女の人柄あってこそ受けてもらえた。そこに救われたんだと思います」
ちなみにミランダは下北沢に来た時、「面白そうな街ね」と関係者に話すほど興味津々だったそう。セレブでありながら、意外な素顔を見せるミランダ。そのギャップで世界中のVIPも虜(とりこ)にしているのかもしれない。
(取材・文・撮影/鯨井隆正)