今回のイメージポスターではこちらの3パターンを撮り下ろし。それぞれの個性を持った長澤まさみが合わさって… (C)2016東宝シンデレラ実行委員会

初代グランプリの沢口靖子から水野真紀長澤まさみなど多くの女優を生み出してきた「東宝シンデレラオーディション」。第1回は1984年と歴史ある、この大規模オーディションが5年ぶりに開催される。

今回は3つの賞が設けられており、グランプリには「映画女優デビュー」、アーティスト賞には「アニソン歌手デビュー」、そして小社ともタッグを組んだ集英社賞では「雑誌デビュー」という特典も! 

これまで老舗“女優オーディション”のイメージが強かった「東宝シンデレラ」だが、今回、新たなチャレンジや仕掛けも多く、次世代へ向けて生まれ変わろうとしている?

そこにどんな思惑があるのか…。そしてますます激化する芸能界の現状と未来は!? オーディション実行委員の東宝芸能・城充雄(みつお)氏にインタビューで直撃すると、まさに今回のキャッチコピー「全国のシンデレラ、お迎えにあがります」が表す、本気の意気込みが伺えた!(聞き手/週プレNEWS編集長・貝山弘一)

●インタビュー前編「長澤まさみはいらない! 5年ぶり開催の「東宝シンデレラオーディション」は過去のイメージをぶっ壊す?」参照

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―「地方の奥底に眠ってる、今まで芸能界に全く縁のなかったようなコを探せたら…」とのことですが、最近、子役のプロダクションなんかも全国各地に増えていますよね。そんな中、オーディション慣れしてるような、こなれた感じのコでもなく…泥に埋もれてるくらいな?

 東宝シンデレラの過去の受賞者を見ても、オーディションの時は「大丈夫か…!?」って思うぐらい人見知りだったり、表現下手だったコが多いんです。前回「ニュージェネレーション賞」を取った浜辺美波(はまべ・みなみ)も、オーディションでは、ただ来て質問に答えて、なんのアピールもせずに帰っちゃったんですよ。だけど、一挙手一投足をみんなが目で追っちゃう魅力があって。

―長澤さんも12歳で東宝シンデレラを獲って。『世界の中心で、愛をさけぶ』で主演した時にインタビューさせてもらいましたが、ぎこちないというか人見知りな感じはありましたね。そういう素(そ)っ気なさがありつつ、物怖(お)じしない大物感も感じて。

 妙に大物感がありましたからね(笑)。私も彼女含め、いろんな女優さんのマネージャーを経験してるんですが、周囲に媚(こ)びることもなく、思うがままに自分の感性で進んでいくっていうのが女優の本質でもあると。女優さんはお芝居することが仕事であり、他で繕(つくろ)う必要はないんじゃないかって思ってますね。

―素(す)の部分でも、本人は無意識なのに周囲が惹きつけられる“原石”っていますよね。

 “原石”のコって、自分ではその魅力に気づいていないことが多いんですよね。その分、魅力に気づいちゃった時の“覚醒感”がすごい。一度それで覚醒しちゃったら勝手にスターになっていくんです。周りも「この人を輝かせたい」って思うような魅力を秘めているんでしょうね。

3パターンのイメージが合体したイメージポスター。どんな個性あるダイヤの原石が次代の長澤まさみに!?

今っぽいコを採っても、すぐ過去のものになる

オーディション実行委員の東宝芸能・城充雄氏

―確かに、そういう意味では自分が自分がというよりも、スターは周りも魅了して、自然と押し上げられていくところも大きいかと。

 以前、岩下志麻さんのマネージャーも担当してたんですけど、もうなんていうか…人間性がスターでした。この人をスクリーンで輝かせて、皆が感動して喜ぶっていう。勝手にそういう風にしたくなってしまうお人柄なんですよ。

―なるほど(笑)。ではあらためて、「今の時代に求められるコ」「ウケそうなコ」みたいな狙いで最初から探すこともないんでしょうか?

 それも大事ですが、今っぽいコを採ったとしても、2~3年育てて大きな舞台に立てるようになった頃には、もう過去のものになってるんじゃないかっていう。それより、例えばうちの女優以外でも沢尻エリカさんや深田恭子さんみたいに「この人にしかできない演技ができる」ようなコを発掘して育てたいですよね。

―そのおふたりも若手時代にインタビューしてますが、だいぶ強烈な印象が残ってます(笑)。この先、目が離せないぞという。そんな原石を発掘して追っかけるのは魅力ですよね。

 難しさでもあり、醍醐味(だいごみ)ですよね(笑)。ある意味、無骨(ぶこつ)でなおかつ破天荒な女優を見つけられれば…。ただ、やっぱり僕らだけで探し出すのにも限界があるので、今回は「推薦者賞金100万円」という“にんじん”を用意させていただいています。先ほど話した、自分の魅力に気づいていないコを皆さんに見つけてきてもらえたらいいなと。

―それは田舎のおばちゃん、おじちゃんも本気になりますね(笑)。「ウチの姪っ子を是非」みたいな。

 だといいんですけどね(笑)。受賞者に対する賞も一番デカいものとして「東宝映画デビュー」を用意しています。今回タッグを組ませていただいて、集英社さん原作の映画化でのデビューです。さすがにヒロインではないんですけど…。

―でも、もし原作にぴったりのコがグランプリを獲れば「主役に!」という話もあるんでは…?

 かもしれないですね(笑)。そんな大物を探すぐらいの意気込みでやりたいと思ってます…!

(構成/岡本温子[short cut])

●オーディションの詳細はHPでチェック!http://www.toho-star2016.com/

https://youtu.be/anA4NpE-GGQ

(C)2016東宝シンデレラ実行委員会