史上初！ ガチの肉マニアの美女が登場！！ ケンドーコバヤシ、ハリウッドザコシショウ、バッファロー吾郎などなど、芸人界隈には熱烈すぎるキン肉マンファンが数多く存在していますけど、まさかの女性キン肉マニアの存在が！？
それは『ＴＯＫＹＯ ＭＸ ＮＥＷＳ』や『報道ＬＩＶＥ あさチャン！サタデー』でお天気お姉さんとして活躍中の元井美貴さん。
自身のｔｗｉｔｔｅｒでは超人グッズやプロレスの情報を発信しまくりな彼女の目線から見たキン肉マンとは？ シリーズ累計７５００万部を達成し、２ヵ月連続刊行の『キン肉マン』最新５５巻も発売されたばかりのゆでたまご・嶋田隆司先生との初対談スタートですっ！
嶋田 元井さんは、どうしてキン肉マンを好きになったんですか？
元井 兄の影響ですね。幼稚園ぐらいからアニメを見出して、初恋はテリーマンです。こんな人が幼稚園に迎えにきてくれないかなぁと思ってました（笑）。
嶋田 キン肉マンの中では、テリーマンが人気ありましたよ。
元井 キン肉マンの中ではといいますと？
嶋田 当時、バレンタインになるとマンガのキャラクター宛にチョコがいっぱい届くんです。一番人気は大空翼（『キャプテン翼』）で、キン肉マンには全然こない！ 唯一、人気だったのがテリーでしたね。他にはどんな超人が好きなんですか？
元井 マスクマン系です。ロビンマスクのように喜怒哀楽のあるマスクマンが好きです。ところで、キン肉マンは初めからマスクマンの設定だったんですか？
嶋田 初めは素顔という設定だったんですよ。僕がたまたま新日本プロレスの道場でちゃんこ食べてる時に山本小鉄さんが「キン肉マンって、これマスクなの？」と質問されたのがキッカケなんですよ。「これだー！！」って思ってマスクマンにしました。
元井 「これだー！！」と思った理由、なんだったんですか？
嶋田 ルチャ（※）の選手って「マスクを剥（は）がされたら国へも帰れない」とかありますよね。これって命をかけて戦っている感じがするじゃないですか、そのギミックをキン肉マンにも取り入れたかったんですよ。ストーリーに重みを出せますから。
（※） 正式名称ルチャリブレ。メキシカンスタイルのプロレスのこと。嶋田先生、元井さんともにルチャが大好き
元井 私、キン肉マンの「素顔をさらしたら死んでしまう」という設定をずっと信じていたんですよ。なので獣神サンダーライガー選手とエルサムライ選手がマスクを剥がしあっている試合を見て「この人たち殺されちゃう！！」と思っていたほどなんです（笑）。あれ、女だらけの水泳大会でポロリを見てしまった感覚ですよね！
嶋田 例えが男性目線やなぁ～（笑）。とにかく、マスクがあることで抜群のドキドキ感を演出したかったんですよ。
元井さんのＴシャツは手作りのミート君仕様！
ウォーズマンにわき毛があったら変ですもんね
嶋田 元井さんはプロレスもお好きなんですよね？
元井 私、メキシコのルチャやマスクが大好きなんですが、そのキッカケがキン肉マンだったんです。
嶋田 メキシコにも行ったりするんですか？
元井 行きました！！ 街は治安が悪いこともあって退廃的がムードもあるんですが、リングの上は夢の世界なんですよね。
嶋田 ルチャが市民生活に根付いているし、子供たちにとって“実在するヒーロー”だと実感できますよね。
元井 どのような部分で実感したんですか？
嶋田 僕が行った時はエル・ソラール選手（※）に同行してたんです。彼はルード（ヒールレスラー）なんだけど「俺と一緒に会場出るな！ やられるから！」って言うんですよ。で、実際にソラールが会場を出たら、物がドンドン飛んでくる！ おしっこ入りのペットボトルまで飛んできますからね（笑）。（※）ルチャを代表するベテラン選手。日本でもタイガーマスクとの対戦経験がある。
元井 メキシコは、リング内でも外でも正義と悪が徹底してるんですよね。
嶋田 そこ！ ルチャってキン肉マン的なノリを感じられますよ。
元井 現地では、“マスクが神聖なモノ”として扱われてて、そんな部分もキン肉マンに通じてますよね。
嶋田 メキシコの遺跡にもマスクっぽいのが描かれるぐらい神聖なものなんですよね。そういうのを見ると、作品のイメージがいっぱい湧いてきますよ。あと、美的感覚もキン肉マンに近いです。
元井 どの辺ですか？
嶋田 わき毛を全部剃ってる。
元井 あ、確かに！！ ウォーズマンにわき毛あったら変ですものね。
嶋田 以前、イベントでレスラーがキン肉マンのマスクをかぶった時に、わき毛が残ってて「わき毛、剃ってください！」って原作者としてお願いしたほどです（笑）。
男色ドライバーの原点はキン肉マンだった！
元井さんのネイルも超人仕様。このままＴＶ出演するほどの肉マニアっぷりです！ 名刺交換時の相手へのインパクトは抜群！
元井 ところで、キン肉マンの技はどのようにして生まれるんですか？
嶋田 プロレスの画像を見て“超人だったらどうするか？ ３０ｍはジャンプするよな”と考えますね。実在のレスラーじゃ再現できないような方向へ考えます。元井さんが気になった技はありますか？
元井 キン肉マンの『ケツのホッペシザース』です。お尻の割れ目に相手を挟んで叩きつける！ これ、キン肉マンらしいなと思ってました。あとは、パンツに顔をホールドされたパイルドライバーの『パンツドライバー』です！
嶋田 『パンツドライバー』は、『男色ドライバー』として男色ディーノ選手が使ってますよ。
元井 私、男色ディーノ選手に『男色ドライバー』をかけられたことがありまして、不思議とパンツの中に頭が吸い込まれていくんですよね。これを考えた嶋田先生はスゴイですよっ！！
嶋田 匂いとかどんなんでした？
元井 優しい柔軟剤の香りでした（笑）。ただ、番組中にかけられたんですけど、混乱してしまってその後の進行がちゃんとできなくなるほどのダメージを受けました。
嶋田 それ、原作者冥利（みょうり）に尽きますね。ちゃんと僕の考えた技でちゃんとダメージ受けてくれたので（笑）。
元井 『キン肉バスター』や『キン肉ドライバー』のような純粋にカッコいい技も好きですけど、『パンツドライバー』のようなギャグ要素のある技もお気に入りですね。あと、技をかけている最中の擬音も気になります！ スーパーフェニックスの『不死鳥乱心波（フェニックスらんしんは）』の“パワワ”なんか、聞いたことのない音なのに情景が浮かぶんですよね。これって、どのようにひらめくのですか？
嶋田 他のマンガでやってない擬音を使いたいと思い考えてます。あと戦っているのは人間じゃなくて超人。例えば、骨折の擬音でも“ボキ！”じゃなく、“ヴゥ、ヴァギィィー！”ってなったほうが自然だし、戦いの激しさを読者がイメージしやすと思っています。音声のないマンガだからこそ、擬音や文字のフォントにはこだわってますね。
ここまで元井さんのキン肉マントークは男性目線ですけど、女性的な視点でのキン肉マンとかありますか？
元井 超人の奥さんや彼女、そして母の立場を見てますね。テリーの彼女であるナツコさんが、闘いに向かうテリーを見送る時なんか「本当は平凡でも幸せに暮らしたいんだろうなぁ」と思いながら見てましたね。
嶋田 当時、１８歳だったからステレオタイプの女性しか描けなかったんですよ。だから、自分自身が年を重ねてスピンオフで『キン肉マンの結婚式』（２００８年、『週刊少年ジャンプ』２９号掲載、『キン肉マン』３７巻に収録）を描きました。これ、張りきったなぁ。
超人のマスクをかぶって天気予報をしたいです！
元井 結婚式なのにキン肉マンが仲間たちにボコボコにされちゃったやつですよね。正義超人みんな出てきて嬉しかったです。
あと女子目線で言わせていただきますと、女のコ向けのグッズを増やしてほしいです！ 私、こうやってキン肉マンネイルをやっているんですけど、どの超人を選抜メンバーにするか考えているだけで楽しいんですよ。例えば、ロングホーンのカチューシャやパーカーでフード部分が超人の顔になっている“超人なりきりパーカー”とか欲しいですよ。女のコも喜ぶと思います！
嶋田 僕的には女のコ向けという発想がまったくなかったから、これは新鮮な意見ですね。ありがとうございます！
元井 あー！ あとスピンオフだったら“超人ハイスクール”といった学園物も読みたいですね。恋愛要素のちょっと入っているような作品なら、女性読者からバレンタインのチョコがたくさん届くかもしれませんよ！
嶋田 確かに（笑）。最近やってないギャグ要素をいっぱい入れられそうだし面白いですね。元井さんはキン肉マンだけでなく、プロレスの知識も豊富なので、今後は“超人広報”としてキン肉マンを広めてくれるとありがたいです！
元井 ぜひ！ ネイルでＴＶ出演するだけでなく、機会があったら超人のマスクをかぶって天気予報をしたいです！！ 本日は、ありがとうございました！
（取材・文／直井裕太 撮影／関純一）
■元井美貴 もとい みきＴＯＫＹＯ ＭＸ「ＴＯＫＹＯ ＭＸ ＮＥＷＳ」やＴＢＳテレビ「報道ＬＩＶＥあさチャン！サタデー」で気象予報を担当するお天気お姉さん。サムライＴＶ「速報！バトル☆メン」ではマスク姿の別人『ミキティコ』が天気予報を行なうほどのプロレス好き！ キン肉マン、プロレスネタが大充実のｔｗｉｔｔｅｒもチェックです！@motoimiki
●キン肉マン５５巻発売中！ ５６巻も２ヵ月連続で８月４日に刊行予定！
◆さらに、筋肉アイドル・才木玲佳がキン肉マンの技に挑戦、キン肉スグル３Ｄプリントフィギュアプレゼントなど最新情報は、こちらでチェック！！