飄々としたスタイルで、気づけば10周年を迎えたおぎやはぎのラジオ『JUNK おぎやはぎのメガネびいき』。
何を考えてラジオに向かうのか? また昨今、放送中の発言が炎上することについて、どう思っているのか? 彼らの声を大公開!
■番組本を出すことはまったく知らなかった
―まず10周年を迎えたことについての感想を。
矢作 ほかの曜日の人(パーソナリティ)と違って、時間や曜日を移動しての10年だから実感ないよね(笑)。
小木 金曜だったり、24時からもあったからね。
―おふたりのラジオとの関わりは?
矢作 僕らの世代はやっぱりニッポン放送(笑)。
小木 『オールナイトニッポン』ですからねー。
矢作 TBSラジオなんて、そんな有名じゃないでしょ(笑)。何をやってたかも知らないし。
小木 深夜とか誰も聴いてなかったんじゃない(笑)。
―誰の『オールナイト』を聴いてたんですか?
矢作 (ビート)たけしさんと、とんねるずさんですね。中学時代から。
―じゃあ、そういう番組を目指していたんですか?
矢作 目指したというか、それしか聴いたことがないので。フリートークがあってコーナーがあって。ラジオってそういうものなんだなと。
―ラジオから本が出るというのは人気のバロメーターだと思うのですが、やっぱり感慨深かったりしますか?
矢作 ラジオ本ってそうなんですか!?
―たけしさんやとんねるずさんも本を出してます。
小木 たけしさんの読んだことある! でも、「やった~!」とかないですね。勝手に進められてたんですもん。イベントをやるって聞いて、そこで本が出るんだって気づいたくらい(笑)。
歯の矯正で矢作のしゃべりが聞きやすくなった
―こういう本にしたいとか意見をしたことは?
矢作 全然ないですね。
小木 内容をまったくわかってないです(笑)。
―10年やっていますが、最初の頃と変わったことはありますか?
小木 矢作のしゃべりが聞きやすくなった。1ヵ月前くらいに初回の放送を聴いたんですけど、全然違ってました。
矢作 10年の間に(歯の)矯正してますからね。
小木 矯正でこんなに変わるんだって、驚いた。
―それはラジオに慣れたからじゃなく……?
矢作 矯正でね(笑)。強制的に。
―矢作さん、ほかには?
矢作 やっぱり眠くなってきましたね(笑)。深夜2時くらいになると本当に眠いんですよ。最初の頃は前の仕事が終わって、そのままラジオに来たんですけど、今は時間があったらいったん家に帰って寝ます。調子が全然違うんですよ。寝たときはすごい面白いっすよ(笑)。
―いっそのこと番組中に寝ちゃおうって話がありませんでしたっけ?
矢作 ありましたね、10分交代でラジオをやろうって。もし実現したら完璧ですよ。10分寝たらすごいスッキリするのはみんな知ってるでしょ? 例えば1時半とか2時に俺が眠くなってきたら、小木が10分間ひとりでつないで、その間に寝ると。
―小木さん、ひとりで話を10分つなぐのは?
小木 厳しいですよ(笑)。10年やってもなかなかそれはね。1分くらいはいけると思うんですけど…。
矢作 これからの目標は、ベッドを用意してもらって、マイクを上から吊(つ)るして寝ながらしゃべる。ふたりとも寝ちゃったら終わりという放送をやりたい(笑)。番組も3時までと決めないで、寝るまで。
小木 昔そういった番組ありましたよね。
矢作 『オールナイトフジ』かな? 終わる時間が決まってなかったんだよ。
小木 そういうふうにするのも手ですよね。逆に新しい。
リスナーをすごい下に見ています
―10年続けて、次の目標が寝るラジオですか!
矢作 眠さとの戦いなんですよ。かといって爆笑問題さんのように録音にはしたくないんですよね。俺たち、リスナーの注意がないとヤバいことを言い出しそうだから。
小木 ちゃんと正してくれるんですよ。「それは違うぞ!」って。
矢作 生で聴いてくれるリスナーがいないと不安。
―パーソナリティとリスナーって深い関係だと思うんですけど、改めてふたりにとってリスナーは?
矢作 すごい下に見ていますよ(笑)。
小木 どうしようもないヤツらだと思ってます(笑)。物好きがいるんだなと。
―ヒドい(笑)。でも、おふたりも昔はラジオを聴いてたじゃないですか?
矢作 昔のラジオはイケてるヤツが聴いてましたからね。クラスでもちゃんとメインどころのヤツらが聴いてた。
小木 今はそうじゃないでしょ。イベントとかでリスナーを見る機会があって、ちょっとカッコいいだけで「お?」って思いますね。
―でもイケメン俳優の綾野剛(あやの・ごう)さんや東出昌大(ひがしで・まさひろ)さんもリスナーと公言していたり。
矢作 あとは有名な会社の社長とかに、飛行機のビジネスクラスで話しかけられますよ。「聴いています」って。
―「ラジオ聴いてます」って言われるのはどうですか?
矢作 やっぱうれしいです。
小木 僕らのラジオだし、単独ライブみたいなもの。
矢作 実は俺たちふたりだけで出てるテレビ番組ってひとつもなくて。でも、このラジオは純粋に僕らのしゃべりを聴いて楽しんでくれてるってことじゃないですか。
(取材・文/関根弘康 写真/髙橋定敬)
◆この続きは『週刊プレイボーイ』32号「おぎやはぎ 誌上“限定”ラジオトーク」にてお読みいただけます!
●小木博明(Ogi Hiroaki) 1971年年8月16日生まれ、東京都出身。血液型=B型。嫁は森山良子の娘。最近は夫婦で謎のスピリチュアル体験にハマり、リスナーから心配されている
●矢作兼(Yahagi Ken) 1971年9月11日生まれ、東京都出身。血液型=A型。独身貴族。番組内でよく“お姉ちゃん”の話をするが、本物の姉か、いわゆる彼女なのか、わかりづらい