映画『君の名は。』ではヒロイン・宮水三葉の声を演じ、一躍知名度を上げた女優で歌手の上白石萌音(もね)が10日、サンシャインシティ(東京・池袋)のクリスマスショー点火式でスペシャルライブを行なった。
今回のイベントは地下1階から4階まで吹き抜けとなった噴水広場で開催。イベントの開始時刻が近づくにつれ、ステージ前はもちろん、上階の吹き抜け部分も観客でいっぱいに。
観客たちに微笑みながらステージに現れた上白石は、早速、「サイレント・ナイト」をアカペラで披露。点火式を終えると、「少し早いけど、歌のクリスマスプレゼントになれば」と、再びミニライブへ。
『366日』など3曲を歌い上げたが、『君の名は。』の主題歌のひとつとなった「なんでもないや(movie ver.)」を歌う前には、「お芝居に対する考え方だけじゃなくて、普段生活する時の景色の見え方とかも変わったんです。本当に私の人生にとって大切な作品になったなと思っています」と、思い入れを語った。
「今年は激動の1年。いろんな映画に出させていただいたり、CDを出してメジャーデビューさせていただいたり…」と、自身でも実感するほどにブレイクし、「クリスマスは、今年は仕事みたいです(笑)」とやはり多忙なよう。
司会者から来年の抱負を聞かれると、「今年は本当に盛りだくさんの1年だったので、来年の想像がまだ何もつかないんですが…デビューした5年前のこと、そしてこの場所に初めて立てた10月のことを忘れずに、歌もお芝居も頑張っていけたらなと思っています」と語り、イベントを締めくくった。
10月5日にデビューミニアルバム「chouchou(シュシュ)」でメジャーデビューし、音楽番組に出演するや、その歌唱力も注目された上白石。週プレNEWSでは、そんな彼女をイベント終了後に直撃!
-今日はお疲れ様です。池袋サンシャインシティ噴水広場では10月にメジャーデビューの記念フリーライブもやられていたそうですね。
上白石 そうなんです、私にとって始まりの場所だから、すごく思い入れのある場所なんです。でも、どこを見ても人がいるって不思議な感覚です。
―確かに、インストアライブとも違いますしね。
上白石 今日も、ちょっと足を止めてくださる方が見えて、よっしゃ!と思ってました(笑)。皆んのお買い物のBGMになればいいなって思って歌いました。
映画前に決まったデビューに「ご縁を感じる」
―謙虚(笑)。そこは目立ちましょうよ。今日は映画『ティファニーで朝食を』の主題歌「ムーン・リバー」も歌われていましたが、アルバムには収録されていないんですよね?
上白石 そうなんです。デビューする前の去年の秋に実はライブハウスで初めてライブをしたんです。映画もオードリーヘップバーンもすごく好きで、その時に歌った曲なんです。アルバム以外の曲から何か披露したいと思って、今回は選びました。
-デビュー前から、すでに音楽活動をされていたんですね。
上白石 初主演させていただいた映画『舞妓はレディ』で歌ってから(やりたい気持ちが)じわじわとあったんですけど、メジャーデビュー前にライブしてみようかとか、仮でレコーディングしてみようかとか、少しずつ動いていて、いろんなタイミングが重なったのが10月でした。
-準備期間は長かったんですね。その時から『君の名は。』の出演も決まっていたんですか?
上白石 デビューが決まった時は、映画の出演もRADWIMPSさんが主題歌を歌うことも、何も決まっていなかったんです。だからご縁を感じるし、すごく有難いことだなと。『君の名は。』で、いろんな人に声を認識してもらって嬉しいです。
―ちなみにイベントで今年のクリスマスは仕事とおっしゃっていましたけど、クリスマスの思い出は?
上白石 以前、3年ほどメキシコに住んでいて、その時は天井の高い家で大きなクリスマスツリーを飾っていたんです。それで、朝起きたらツリーの下にプレゼントが置いてあってすごく嬉しかったです。
―そうなんですね、日本ではどうなんですか?
上白石 いつも家族で過ごしてますね。イルミネーションも友達と見に行こうって何回か計画を立てたんですけど、叶わなくて。今年は行きたいです。街に少しずつイルミネーションが灯ってくると、もうクリスマスなんだなって、気分も上がりますよね。
―お忙しいでしょうけど、今年こそ見に行けるといいですね~。今日はありがとうございました。
(取材・文/鯨井隆正)