初代グランプリの沢口靖子から水野真紀、長澤まさみなど多くの女優を生み出してきた「東宝シンデレラオーディション」。その第8回目となるグランプリ発表会が11月13日、東京・台場のシネマメディアージュにて開催された。
今回は2011年以来、5年ぶりとなる開催。"全国のシンデレラ、お迎えにあがります"というキャッチコピーのもと、書類審査を廃止し、全国10都市にて応募者全員と面接を行なう「全員面接」を実施。小社ともタッグを組んだ「集英社賞」、音楽アーティストを目指す応募者のための「アーティスト賞」の新設など、新たな試みも話題となった。
そんな生まれ変わった「東宝シンデレラオーディション」のグランプリに選ばれたのは、一体どんな女のコなのか...!?
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多くの報道陣が駆け付けた発表会では、9508名もの応募者の中から選ばれた11名のファイナリストが登場。彼女たちは「全員面接」合格後、ダンスや演技、歌唱などのレッスンが課された3日間の「合宿審査」などを突破した"ダイヤの原石"だ。
ステージ上に登壇すると、彼女たちがひとりずつ最後のPRで自己紹介。特技のダンスや空手を披露するコもいれば、親への感謝の気持ちを語り、思わず涙するコも...。
そしていよいよ各賞の発表へ。最初の「集英社賞」の発表では、前回大会で審査員特別賞を受賞し映画でも活躍する山崎紘菜(ひろな)がプレゼンターとして登場。『りぼん賞』『週刊少年ジャンプ賞』『セブンティーン賞』等、雑誌ごとに6名の受賞者が選ばれた。彼女たちには、各誌での雑誌デビューも約束されている。
その後、アパレルブランドによる「レピピアルマリオ賞」、そして準グランプリに相当する「審査員特別賞」と発表が続き、ついに東宝・島谷社長からグランプリの発表が!
「子供らしからぬ存在感」が受賞の決め手
今回、栄えあるグランプリに選ばれたのは...大阪の高校に通う福本莉子(りこ)さん(15)!
冒頭の自己PRでは、ほとんどのファイナリストがガチガチに緊張している中、「今回このような機会をいただいて、演技やダンスの楽しさを知ることができました。これまでのようにドラマや映画を観るだけではなく、自分でやることで人に喜んでもらえるような、そんな存在になりたいなと思いました」と、やや大阪弁のイントネーションながらも(笑)落ち着いたコメントで会場の視線を集めていた美少女だ。
オーディション実行委員の東宝芸能・城充雄氏によると、黒髪と黒目がちな瞳から放たれる"透明感"、面接や合宿で見せた「子供らしからぬ存在感」が受賞の決め手で、多くの関係者が推した存在だったという。
グランプリとして自分の名前が呼ばれた時も、一瞬驚いた表情を見せたが、すぐにクールな表情に。「すごいびっくりして...。言葉に表せないぐらい嬉しいです。これから頑張っていきたいと思います」と堂々、喜びの想いを語った。
受賞が決まり、王冠とガウンを身にまとった彼女を山崎紘菜と前回シンデレラの上白石萌歌(もか)、審査員特別賞の上白石萌音(もね)姉妹も囲んだ。先輩として応援に駆けつけた上白石萌歌は「発表の瞬間、なぜか私、感極まって泣いてしまったんですけど...」とグランプリを獲った本人以上に感動した様子。
続けて「こんな運命を大きく変える日に立ち会うことができて、心から嬉しく思います。これからたくさんのことを経験する上で、楽しいことも、時には辛くて下を向いてしまうこともあると思いますが、ずっと私は見守ってます。今日という11月13日を忘れずに、ずっと心の中で大事にして、一歩一歩ゆっくり進んでいってほしいと思います」と祝福した。
一方、姉であり、大ヒット映画『君の名は。』のヒロインの声を演じたことも話題の上白石萌音も「これが、新しい星が生まれた瞬間なんだなと思って...」と、新たなシンデレラの誕生に心を動かされたよう。そんな先輩達のエールに包まれ、その後のフォトセッションまで華やかなフラッシュの嵐を浴び続けることとなった。
次代の大きな期待を背負い、この日「東宝シンデレラ」という輝かしい冠を手にした福本莉子さん。週プレNEWSでは、そんな彼女を発表会後に独占取材! グランプリになりたてホヤホヤの心境を伺った。
福本莉子さんに人生初の単独インタビュー!
―まずはグランプリ、おめでとうございます!
福本 ありがとうございます。
―そもそも、今回のオーディションに応募しようと思ったきっかけは...?
福本 友達に勧められて受けました。「莉子さんやったらできる!」みたいに言われて(笑)。
―多くの大女優を輩出している「東宝シンデレラ」ですが、女優のお仕事には元々興味があったんですか?
福本 興味はありました。具体的にどうなりたいとかじゃないけど...。でも、オーディション受けたり、合宿に行ったりするのは初めてだったんで「最初で最後の経験やな」と思って挑戦してみようと思いました。
―1回経験してみるのもいいかな、と(笑)。それで親御さんにオーディションを受けることを伝えたら?
福本 「頑張って」って応援してくれました。でも「グランプリなんか獲れるわけないやろ」みたいな感じだったと思います(笑)。
―最初は気軽なつもりが、まさに人生が変わった瞬間ですね。合宿や審査を経て、どんどん緊張やプレッシャーも大きくなったのでは?
福本 そうですね(苦笑)。選ばれて嬉しい反面、「今後どうしていこう」みたいな心配とかプレッシャーが大きくて。グランプリで自分の名前が呼ばれた時も、小声で「やばっ...」って言ってました(笑)。
―「私の未来、どうなるの?」みたいな(笑)。
福本 そう、心配ですね。ちょっと予想がつかなすぎて...。
―自分の名前が呼ばれる前は、どんな心境で待ってたんでしょう?
福本 その前に審査員特別賞に選ばれたコが、ファイナリストが横一列に並んでる前で花束を渡されてたじゃないですか。私の立ち位置がちょうど真ん中だったんで「すごい、(カメラに)写り込んでるわ」と思ってました(笑)。「どんな表情しよう」って。後ろにいて変な顔してたらやばくないですか?
「あのプロフィールは幻になりますよ(笑)」
―あの緊張感の中でそんなこと考えていたとは...やっぱり大物感ありますね~! そんな福本さんのことをもっと知りたいんですけど。プロフィール情報には、特技が「水泳、ピアノ、そろばん、英会話、サッカー」といろいろ書いてありました。
福本 あー、あれはプロフィール書く時に、周りから「昔やったことがある習い事はとりあえず書いとき」みたいに言われて。書いたら、全部載ってて...「えぇー!」と思って(笑)。これからプロフィールは変わると思います。あのプロフィールは幻になりますよ(笑)。
―なんと、いきなりそんなカミングアウトですか(笑)。では、本当に自信があることやアピールできるものは?
福本 それがないんですよ。普通に生活してきて、こんなことになると思ってなかったし...。サッカーも普通に部活としてやってただけで。
―そんなキッパリと。では、自分の中で今回グランプリを受賞した理由ってなんだと思います?
福本 えー...。笑顔かな。でもオーディションの合宿では、ダンスとか演技とかを習ったんですけど、死に物狂いでやりました。特にダンスは初めてだったんで、わからないところは友達に教えてもらって、何回も練習して。
―クールな感じの印象ですけど、根性はあるぞと。サッカーでも結構性格が出ちゃったりしたんじゃ?
福本 あー、もう相手を潰す勢いでやってました(笑)。
―おぉー、大阪人っぽいコメントが出ましたね(笑)。実はオーディションでも、周りを蹴落とすぐらいの気持ちでね?
福本 いやいや(笑)。とりあえず悔いのないように頑張ろうと思って。
―では今後のことでいうと、『週刊プレイボーイ』にも出てもらうのを期待しちゃいますけど。水着グラビアとか...あれ、もしかして水着はダメ...?
福本 ......(無言でうなずく)。
―結構イヤそうですね(苦笑)。でも夏は普通に海やプールに行ったりするでしょ?
福本 行かないです。キラいです。日に焼けるのがイヤなんですよ。それに露出が多いのはあんまり好きじゃない(キッパリ)。
―今、ハッキリと拒否しましたね(泣)。そんな素顔にやっぱり大物の予感です! でもゆくゆくは考えが変わることを願ってますので...記念すべき初の単独インタビュー、忘れないでくださいね!