年末のお笑い風物詩『M-1グランプリ』が今年も開催される! 数々のスター芸人を生んできた、この大会をより楽しく見るためのちょっとした豆知識をご紹介!
■なぜM-1王者はスターになれるのか
今年の『M-1グランプリ2016』決勝は12月4日(日)に行なわれる(ABC・テレビ朝日系18:30~)! 早速、見どころをお笑い評論家のラリー遠田(とおだ)氏に聞いてみた。
「5年ぶりに復活した昨年大会の優勝コンビ、トレンディエンジェルがこの1年を通して華々しく活躍しました。そのため、今大会はお笑い業界でも世間的にもさらに注目度が高まっています」
確かに、ブラックマヨネーズやフットボールアワー、チュートリアルなど過去のM-1王者も大活躍している印象。その理由って?
「M-1はバラエティ色の強いほかの漫才賞レースと違い、漫才の“技を競う”大会。単純に予選会場でウケただけでは決勝に残れません。“発想が新しい”“とことんシュール”など突き抜けたストロングポイントが重要になってきます。その上、話の巧みさなども厳しく審査されているので、バラエティでも通用する人材が発掘されるのだと思います」
■注目のコンビはコイツらだ!!
では、そんな精鋭ぞろいの決勝8組で注目すべきコンビは?
「無名のダークホース・カミナリは要注目。サンドウィッチマンや永野が所属するグレープカンパニーの秘密兵器です。ふたりとも茨城県出身で、なまりの入った口調の漫才がウリ。U字工事以来の“北関東漫才”の底力を見せられるか!?」
カミナリ
記者会見でも、竹内さん(コンビ写真左)が「(優勝したら)地元茨城の市役所に銅像を立てたい」と宣言していますよね。
「ただ、そうしたキャラだけではなく漫才の腕も確か。ツッコミの前にいったん流れを止めて、そこからツッコんで笑いを生む間合いのとり方はありそうでなかった新しい漫才の形をつくっていると思います」
他の注目コンビは?
「相席スタートも面白い存在。過去、M-1では男女コンビが彗星(すいせい)のごとく現れ、ブレイクしています。2004年に準優勝した南海キャンディーズや昨年のメイプル超合金などがそう。
相席スタート
ケイさんの“ちょうどいいブス”キャラが本番でハマるか注目。ちなみに“ちょうどいいブス”とは“酔ったらいける女”のことだそうです」
なかなか面白そうなコンビが多いですね!
「あとは、事務所独立騒動、不倫騒動という今年の芸能界ではやった二大ゴシップを経験しているスキャンダラス芸人、さらば青春の光にも頑張ってほしいです。毎回のネタに新しい発明が入っているので、いつも驚きがある。決勝でどのようなネタをするのか注目です!」
さらば青春の光
スターは誰に? 優勝候補予想!
■スターは誰に? 優勝候補予想!
ズバリ、優勝候補を予想してください!!
「昨年、準優勝の銀シャリが優勝候補の大本命。安心してネタを見ていられます。余談ですが、ボケ担当の鰻さんは日本に6人しかいない珍しい名字。鰻家では鰻を食べてはいけないという言い伝えがあり、うなぎパイを食べてしまった兄が原因不明の腹痛になって救急車で運ばれたこともあるそうです。
銀シャリ
対抗馬は一発の破壊力のあるスリムクラブ。ゆったりした独特のテンポのしゃべり漫才は健在。
スリムクラブ
もうひと組の対抗馬は正統派漫才のスーパーマラドーナ。ボケの田中さんがネタの設定の中に入り込んで、ひたすら突っ走る演技はさすが! ふたりで漫才をしているとは感じられないくらい舞台が広く見えます。
スーパーマラドーナ
そのほか、ハライチもすでに知名度はバツグン。トップバッターのアキナも関西での知名度は飛び抜けています。秋山さんは関西の若手でも有数のオシャレ芸人として知られていて、ファッション通販サイトのアプリで自分の服のコーディネート写真をアップして人気を集めています」
ハライチ
アキナ
■敗者復活戦を勝ち上がるのは!?
「最後の見どころは、敗者復活戦を勝ち上がるコンビの行方。昨年勝ち上がったトレンディエンジェルがその勢いのまま優勝したので、注目が集まります。
この敗者復活戦は視聴者の投票で争われるため、人気や勢いのある芸人が有利。そういう意味で本命はメイプル超合金。昨年の敗者復活戦で惜しくも次点だった、とろサーモンも気になります。その他、三四郎やジャルジャルなど有名な芸人もたくさん名を連ねていて、誰が勝ち上がってもおかしくない激戦が予想されます!」
注目の決勝は12月4日(日)18時半から。今年も目が離せないかなり熱い戦いになりそうだ!
(写真/(C)M-1グランプリ事務局)