インタビュー中、過去を振り返って涙ぐんだ佐山さん

“日本一かわいい女子高生”として人気を博した佐山彩香が、大人になって帰ってきた!

2009年、16歳でデビューするや、その愛くるしい笑顔と豊満なバストで支持を得て数々のグラビア誌を席巻、グラドル界のトップスターに駆け上がった。

そんな彼女が『週刊プレイボーイ』14号で、当時のあどけなさを残しつつも大人びた表情を見せ、復活。下着姿でベッドに横たわったり、手ブラに見えるようなカットなど、セクシーさは健在だ。

しかし、気になるのは誌面に書かれた文章…。

「“人生のどん底”まで落ちたと思った、あの日……。もうどうにでもなれって、吹っ切れた。」 「すべてをのみ込んで、私は前に進んでいる。」

そこには涙を流しているカットまであり、さらに意味深…そこで本人を直撃した!

―お久しぶりです。すごく大人っぽくなって美しさを増しましたね。

佐山 ホントですか、ありがとうございます!

―デビューが高校生だからもう8年ですか。

佐山 そうです。原宿でスカウトされて、その時は興味なくてずっと無視してたんですよ(笑)。友達と一緒だったから私だけ誘われて気まずかったし。

―確かにそうでしょうね(笑)。

佐山 でもスカウトされたことをお母さんに言ったら「やってみなさいよ!」って。ステージママじゃないけど、お母さんのほうがノリノリで興味あったみたいです(笑)。

―そんな事情が(笑)。でも8年って結構ベテランの域ですよね。23歳というのが意外です。16歳でデビューしてるから当たり前なんですけど…。

佐山 よく、見た目は童顔だけど、貫禄あるって言われます(笑)。この前も撮影現場で何人か女のコがいたんですよ。私は年下のコと思ってて、皆も私を年上だと思ってたらしいんですけど、ホントはほとんど私より年上だったんですよ。結構そういうことも多いです。

―貫禄(笑)。最近、トライアスロンとかいろんなことに挑戦してるんですって?

佐山 そうなんです。最初はお仕事で始めたんですけど、今も続けてます。あとはキックボクシング、ダイビング、やめちゃったけど一時期は山登りもしてました。元々、スポーツは好きで、5年くらい前からお父さんとマラソンやったりしてるんですよ。

―へ~、お父さんともずっと仲良いんですね。

佐山 そうなんですけど、すごいスパルタで、走ってて遅くなると平気でお尻とか引っぱたいてくるんですよ。でも、なんでもやるようになったのはここ最近です。好奇心旺盛だけど、行動にも移すようになりました。

グラビアを見て、ふいに涙した理由

今でも家族仲はよく、家族で出かけるという佐山。特にきりっとしたかっこいい姉に憧れ、中学生時代から前髪を作らないようにするなど真似していた

 

―ところで、もう誌面は見ましたか?

佐山 まだ見てないので見たいです。

―(移動して)こちらです。まだ雑誌になる前のゲラ(試し刷り)ですけど…。

佐山 …………(ページを見ながら涙ぐむ)。

―えっ! どうしたんですか!?

佐山 …いや、なんかいろいろ思い出しちゃって。

―そのいろいろを聞いてもいいですか? この文章(前述)がすごく気になってて…。これは自分でも考えたんですか?

佐山 いえ、私じゃなくて編集の方ですね。

―でも写真の涙といい、今の涙といい、心当たりはあるんですよね?

佐山 あっ、写真のはたまたまです。でも“どん底”かどうかも、よかったのかよくなかったのかはわかんないけど、そういう感じの時はあったかもしれないです。

私、16歳でデビューして社会に1回も出ず、バイトもしたことないんですよ。グラビアだけやってきてて、最初はよくわからず大人の言うことだけ聞いてやってきたけど、ある時「あれ、これがやりたかったことなのかな」って気がして、いろいろあったのかな、精神的にも。心が追い付いてなくて周りと自分との温度差があって、ツラくなっちゃったんだと思います、今でもわからないけど。

―グラビア自体、嫌になっていた?

佐山 いえ、撮影は毎回楽しいんですよ。行っちゃうと楽しいです。でも辞めたいって思ってたのかもしれない。一度、驚いたことがあったんです。態度には出てないと思うんですけど、初対面の人に「悲愴感じゃないけど、そんなに乗り切れてない感が雑誌から伝わってきてすごい記憶に残ってるんです」って言われたんですよ。その人にはそれがよかったみたいなんですけど。でも乗り切れない自分もいたからその言葉に否定できないなと思いました。

―一時期、オーストラリアに留学してましたよね。それも関係あるんですか?

佐山 留学自体は中学生の頃からしたかったんです。CAとか英語を使う仕事に憧れていて。でも、ふと振り返ると「どうなっちゃうんだろう、この先、何がしたいんだろう」って立ち止まったのが留学だったのかもしれないです。ちょうどスケジュールも空けられるタイミングだったので。

―現実逃避に近い感覚だったんですか?

佐山 どうなんでしょう(笑)。なんか仕事するのもつらいなって思ってて、「留学行っていいよ」って言われた時になんかどうでもいいやって、悩んでいたことなんて大したことないなって吹っ切れたのはありましたね。留学は毎日楽しくて、あんなに楽しかった3ヵ月ってないって今でも思うんですよ。なんにも気にしないで、学校行って皆と遊んで。今でも時々連絡を取り合ってる大事な友達です。

特に芸能界に対する憧れや興味があったわけではなく、あくまで楽しかったから仕事を続けていたというが、立ち止まってみると将来への不安や葛藤があった

あの時は当たり前じゃなかったんだな…

“どん底”とは自身では思っていないが、当時のツラさなどを思い返し、思わず涙をこぼす

 

―その留学が大切な経験になったわけですね。

佐山 帰ってきてからいろんな人に明るくなったって言われて、よかった3ヵ月間だなって思います。あと、それでなのか大人になったからかわからないですけど、久しぶりの人に会うと「なんか丸くなったね」って言われるんですよ、昔はもっとツンツンしてたって。変わってないと思うんだけどなー(笑)。

―そんな反抗的だったんですか? やっぱりギャルだったからとか…。

佐山 わかんないけど、思ったこと全部言っちゃうんですよ。嫌なことはヤダって言っちゃうし、顔にも出ちゃうんで。嫌味は言ってるつもりはないんですけどね。でも今もマネージャーさんに「キモっ!」とか言っちゃうから、やっぱり変わってない(笑)。

―そこは昔のままなんですね(笑)。でもその留学でリフレッシュしたのを機に自分の中の気付きや変わったことはありました?

佐山 私、グラビアってデビューしたら雑誌の表紙になったり写真集も出るのが当たり前だと思ってたんですよ。当時は事務所にグラビアのコもいなかったし、大人たちも教えてくれないので。でも帰ってきて、いきなり仕事がたくさんあるわけでもなく、その時に「あの時は当たり前じゃなかったんだな」とか「マネージャーさんが頑張って仕事とってきてくれたんだな」とか気付けました。

―そうですよね、女子高生がデビュー当初から一気にトップグラドルまで登り詰めたわけですから、わからなくて当然ですよね。では、最後にこれからどうしていきたいという目標は?

佐山 ん~どうだろ。今はひとつひとつお仕事を全力でやっていこうと思ってます。昔は昔でその時なりには全力でやってたんですけど、丁寧ではなかったかもしれないので。若いしギャルだったし、ちょっとガサツなところとかあったんです(笑)。

―若気の至りですね(笑)。今日はなんか泣かせてしまってスイマセンでした。これからの活躍も楽しみにしています。ありがとうございました。

(取材・文/鯨井隆正 撮影/佐藤裕之 インタビュー撮影/武田敏将)

佐山彩香(SAYAMA AYAKA)1993年5月17日生まれ 神奈川県出身 身長157cm B85 W60 H87 血液型=A型 ○DVD『近くなる二人』(Air control)が4月25日発売予定。公式Twitter【@aya_sayama】