『週刊プレイボーイ』本誌で連載中の「ライクの森」――。
報道情報番組『ユアタイム~あなたの時間~』(フジテレビ系)ではメインMCを務める人気モデルの市川紗椰(さや)が、自身の特殊なマニアライフを綴るコラムだ。
2月に30歳になったという彼女が思い描く、将来の自身の“おばさん像”とは…?
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2月に30歳の誕生日を迎えた、市川です。『ユアタイム』でも、放送後にちょっとしたお祝いをしていただきました。でも、30代を迎えるにあたって特にこれといった心構えはないんです。周囲との接し方も変わったわけではないし……30代って、こんなものでしょうか?
ただ、最近、自分がどんな“おばさん”になるのか、なんとなくわかってきた気がします。おばさんの中にも、世話好きな人や、おじさんみたいな人など、いろんな方がいると思いますが、私は確実に“ファンシーおばさん”になると思います(笑)。
というのも、年を取るにつれて、だんだん派手なものが好きになってきたんです。洋服も、ピンクや花柄、レース地など、昔は絶対に見向きもしなかったものを「かわいい!」と思うようになりました。年齢を重ねるごとにシックな装いになる人が多いと思うんですけど、私はこのままいけば白髪で派手派手なおばあさんになりそうです(笑)。
また、“キャラもの”が妙に好きになってきたのも最近です。この間、ティースプーンを買いに行ったんですが、自分でも意識しないうちに、柄の部分にスマイルマークが入っているものを買ってしまったんです。普通のシンプルなものもあったのに、わざわざスマイルマーク入りを! 「私はもうファンシーの道に入ってしまったんだな」と確信した瞬間でした。
地方のお土産屋さんに行くと、よくわかんないキャラクターのイラストが入ったハンカチなどが売られてますよね。あれも、昔は「なんでもかんでもキャラを入れる日本ってヘンだな」と思ってたんですけど……今では、「かわいい!」と飛びついてしまいます(笑)。というより、ああいったキャラクターを描いている方がいると思うと、「私がこれを素直に褒めないとダメだな」と、妙な良心を働かせてしまうんです。
今のところ結婚は全然考えていません。ただ…
そんなファンシーおばさんまっしぐらの私は、将来、友達グループの中でもファンシー担当になるんだろうなと思っています。今、私が思い描いている理想の将来像は、年を取っても同性の友達とキャッキャして楽しく過ごすこと。よくバスツアーなんかに参加すると、楽しそうにおしゃべりしているおばさまグループに出会いますよね。
一見、似たような人が集まっているのかと思いきや……よくよく観察すると、ちゃんと“キャラ分担”があるんですよ。それこそ、アニメのキャラクター配置と同じように、元気いっぱいおてんばキャラ、ツンデレキャラ、銀髪の綾波レイキャラなど。アニメでもキャラかぶりは禁物ですから、私が将来、おばさまになったとき、ファンシーかぶりが出てこないかどうか……。それだけが心配です。
30歳といえば、もうとっくに結婚適齢期に入っていますが、今のところ結婚は全然考えていません。むしろ、仕事の現場でも同性・同年代のスタッフが増えたので、今はその人たちと一緒にものを作ったり、遊んだりすることが一番楽しいんです。
ただ、『ユアタイム』を担当するようになってから、「深夜に家に帰ったとき、誰かいてくれるといいかもな」と思うようにはなった……そんな今日この頃です。
●市川紗椰(いちかわ・さや) 1987年2月14日生まれ。アメリカと日本のハーフ。モデルとして活動するほか、報道情報番組『ユアタイム~あなたの時間~』(フジテレビ系)ではメインMCを務める。結婚の必然性は感じないが、意外と子供好きではある