昨年好評だった第1弾、三船美佳さんのバイク愛溢れる“ぶっちゃけ”愛車インタビューに続き、芸能界きってのバイク女子に突撃する第2弾!
今回、登場するのは2016年に出したDVDが売れまくっている元AKBの平嶋夏海(ひらじま・なつみ)ちゃん。小柄でキュートな笑顔も素敵な彼女が大好きなバイクについて、そして意外なキーパーソンだと判明したお父さんとの関係についてガンガン話してくれたぞ!
-早速ですが、バイクに乗り始めたきっかけは?
平嶋 小学生の頃からお父さんの後ろに乗ってツーリングに行ってて、免許が取れる年齢になったら2台で行こうねって話してたんです。やっぱり自分でアクセル開けてみたかったし!
-お父さんがバイク好きだったんですね…。
平嶋 そうなんですよ。キャンプでも小さめのバイクを車に積んで行って、お兄ちゃんと弟と順番に後ろに乗せてくれて、林道や川沿いを走ってくれたりしましたね。
-では、ご兄弟もバイク好き?
平嶋 全然そんなことないです。たぶん、私だけが娘ってことでおいしい思いをしてたんだと思います(笑)。男の子のほうがいろんな面で厳しくされるってことがあるじゃないですか。お兄ちゃんと弟は、お父さんに「なんでも自分でやってみろ」って感じで厳しく言われてたんじゃないかな(笑)。それでバイクを敬遠したみたいな…。
-お兄ちゃんたち、かわいそう~(笑)。免許を取ったのはいつ?
平嶋 高校卒業してすぐ教習所に通い始めました。芸能の仕事もあったので1年ぐらいかかっちゃいましたけど(笑)。
-19歳の時ですね。その時はもうAKBですよね?
平嶋 そうですね。そういえば、教習のたびに教官に「AKBなんだって?」とは言われましたね…。恥ずかしかったのが、少人数の学科授業の時に教官が「この中でAKBを好きな人はいますか? 僕は結構好きで」とか語り始める教官がいて、そんなこと言われても「ああ」とか「うーん」って反応じゃないですか。ホントに「やめてー!」って思いました(笑)。
バイクの技能教習では、教官の後ろに乗ってコースを回ることもあるんですけど、人によって、私をイジらず、軽くスルーして教えてくれる人と「ねえねえAKBなんでしょ?」って前のめりな人もいて、そんな人の後ろに乗るのはちょっと苦手でしたね…(笑)。
転んでハンドルが鳩尾に「ううっ、息が…!」
-やたら急ブレーキをしてスキンシップをはかったり?(笑) それにしてもAKBの仕事を続けながら、よく免許が取れましたね。周りのメンバーの反応は?
平嶋 バイクに興味あるコが全くいなかったから「へー、すごいね!」で終了ですね(笑)。私も女のコには簡単には勧められないな。ケガしたら大変だし、車と違ってメンテナンスも必要だし。私はお父さんが詳しいから乗っていられるところがあるんですよ。
お父さんは、子供の頃のプレゼントがヘルメットだったり、免許も取ってないのにカドヤ(バイカーが憧れる老舗の革製品店)のブーツを買ってくれたりする人で。私にとってバイクは無料でできる良い趣味です(笑)。
-お父さんが強力なスポンサー(笑)!? やっぱり、バイクをいっぱい持っているの?
平嶋 何があるか詳しくはわからないけど、たぶん7台(笑)。ジムカーナ用のCB1300(ホンダ)が2台と、私が乗れるVRX400(ホンダ)とVTR250(ホンダ)とツーリング用の大きめのバイクとモンキー(ホンダ)が2台。モンキー2台で近場ツーリング行こうって言ってるけど、まだ実現してないですね。
-台数も多いですけど、2台ずつってすごい! しかも、もろにホンダ党ですね。それでジムカーナ(舗装路面で行われるスラローム競技)をやっているという…。
平嶋 そうなんですよ。コーンやタイヤが並べてあって、バイクの技術を競う競技なんですけど、近所の土手沿いに開放されているコースみたいなところがあるんですよ。警察の方とかが指導で来ていて、参加費も保険料500円ぐらいだけで。お父さんもそこで教えていて、私はインカムで指導されながらバイク操作を練習しています。河原なので周りでは野球少年やサッカー少年が練習してたりするんですけど(笑)。
-転倒してケガとかは?
平嶋 プロテクターは着けてるし、スピードは出さないのでバランスを崩してもすぐ足をつけられるので安全ですね。でも練習して「うまくなったな」と思うと、すぐコケるんですよね(笑)。子供の頃からやりたいと思っていて、自転車でお父さんのマネをして、転んでハンドルが鳩尾(みぞおち)に入っちゃって「ううっ、息が…!」ってなっちゃったことも(笑)。
-やんちゃですね。女性っぽいイメージがありましたけどワイルド系なんですね!
平嶋 子供の頃からジェットコースターとか絶叫系は好きですね。今後はモトクロスもやってみたいな。土だから転んでも安全そうだし(笑)。
ホントにお尻が痛かったな(笑)
-また鳩尾を打たないように気をつけてくださいよ! 自分のバイクはイジってますか?
平嶋 私のVTR250(ホンダ)はお父さんが改造してくれた“ジムカーナ仕様”です。倒してもハンドルとタンクの間に指を挟まないようにしてあります。中には「そんなに高いの?」っていうパーツもあって、そりゃお母さんも怒るよって(笑)。
お父さんは将来、自分でバイク屋をやりたい人で。うちの1Fはガレージになってて、休みの日には入り浸ってます。たぶん、そこを充実させるためだけに働いてるんじゃないかな(笑)。
-ツーリングにも行ったりしますか?
平嶋 行きますよ。免許を取ったらとりあえず高速に乗りたかったので、お父さんにリクエストして初めてのツーリングも一緒でした。その初めての高速道路で道の真ん中でエンストしちゃったんですよ!
-一体、何が…!?
平嶋 渋滞で前の車が進み始めた時にアクセルを開けたらエンストしちゃって。スターターを何回押しても、エンジンがかからないんです。お父さんは私に気づかなくて先に進んじゃうし、周りの車はどんどん迂回して行くし、クラクションもプープー鳴らされて。ひとりぼっちで「どうしよう!?」ってテンパっちゃって!
そしたら後ろから来たバイクのおじさんが、自分のバイクをわざわざ路肩に止めて「大丈夫ですか?」って来てくれて。動かないって焦ってたら「いや、スタンドが降りてるだけだから落ち着いて(笑)」って。
-サイドスタンドが降りてると安全装置が作動してエンジンが止まっちゃうというやつですね(笑)。
平嶋 たったそれだけなんですけど慌てちゃってて(笑)。でもあの時はホントにドキドキして、ひとりだと道もわかんないし、もう終わりだ…ぐらいに思っちゃった(笑)。あの時、助けてくれたおじさんにはホントに感謝です。
-そのおじさんも可愛いコを助けて喜んでるんじゃないですか? では、今までで一番遠くに行ったのは…。
平嶋 富士山ですね。ワインディング(カーブが連続する道)を走りたかったし、いろんな方向から何度も登って、上で温かいものを食べて、帰ったら400kmぐらい走ってました。楽しかったけど、ホントにお尻が痛かったな(笑)。
-それもやっぱりお父さんと一緒?
平嶋 そうです。遠出はお父さんとしか行ったことないですね。最近言われるのが「俺が考えてた所に夏海が先に行っちゃう」って。この間もバイク番組の仕事で三浦半島にツーリングに行ったんですけど、お父さんは春になったら私と一緒に行こうと楽しみにしてたみたいで、軽くクレーム入れられました(笑)。
私の命を預けられるのはお父さんだけ!
-さっきからお父さんの話ばかりで、本当に仲がいいんですね。ちなみに芸能人に例えると?
平嶋 ザキヤマさんかな。あっ、中身は全然違いますよ! 170cm後半で100kg近くあって、クマさんみたいなの。お母さんがお父さんを立てるからかな、私もお父さんに対しては反抗期もなかったんですよ。うちは上下関係しっかりしてますよ! 弟が私のことを呼び捨てにしたら怒られるし、お父さんだけは食べた後の食器を片付けなくていいというルールがあったり…。
-彼氏になる人にもお父さんみたいに頼れる部分を求めちゃいそうですね…。
平嶋 お父さんは自分でなんでも直せちゃう人だから、もしあんまりできない人だったら引いちゃうかも(笑)。別にバイクの免許はなくてもいいけど、車の免許はあったほうがいいな。お父さんが「車の運転がヘタなヤツはすべてがダメ。仕事もできない」って言ってたし(笑)。一度にいろんなことに気を配れないヤツはダメだって意味なんですけどね。
-さて最後に、バイクに乗っていてよかったと思うことは?
平嶋 バイクに乗ってなかったら、ここまでお父さんと話してなかったなって思います。お父さんがバイク好きじゃなかったら乗ってなかったし、ふたりで出かけたりとかもなかっただろうし、こんなにお父さんと触れ合う機会もなかったと思う。それがよかったですね。
あと、怖いのでお父さん以外の人の後ろには乗らないです。私の命を預けられるのはお父さんだけだなって思ってて!
-どんだけファザコンなんですか!(笑) ホントにお父さんあってのオートバイなんですね。今日はありがとうございました!
(取材・文/明知真理子 撮影/早川善博)
■平嶋夏海 1992年5月28日生まれ。東京都出身。身長154cm B88 W60 H88 趣味は乗馬、ツーリング、読書(マンガ2千冊以上所有)のほか映画鑑賞と多岐にわたり、特技は水泳、バスケットボール。2016年度「プロが選ぶアイドルDVD賞」MVP受賞。チバテレ「週刊バイクTV」準レギュラー出演中。最新情報は公式Twitterにて。@nacchan_h0528