国内有数の名門中学に合格したことが話題となっている芦田愛菜

女優の芦田愛菜とジャーナリストの池上彰が18日、映画『バーニング・オーシャン』(21日公開)の公開直前イベントに登壇した。

難関中学・慶應義塾中等部への入学が報道され話題の芦田。司会者から「おめでとうございます」と中学生になったことを紹介されると観客席からも「おめでとー」と歓声が。思わぬ祝福に「ありがとうございます」と微笑みながら応えた。

映画は2010年、メキシコ湾で起きた海底油田爆発事故が題材。3ヵ月に渡って78万klもの原油が流出し、甚大な環境汚染を招いた“史上最悪”の事故だ。油まみれになった“黒いペリカン”で思い出す人も多いはず。

トークでは「アメリカで起きた衝撃的な事件でアメリカの人にはわかるから、あまり前後関係が描かれていない」(池上)ということで池上が講師役となり芦田にその事件の背景を説明することに。石油危機で起きた「トイレットペーパー騒動」の裏話などを交えながら、石油の基礎知識や事故の経緯を解説。さらに話題は石油マーケットや石油を巡る国際紛争にまで及んだ。

「なるほど」「そうだったんですね」と興味津々に相槌(あいづち)を打つ芦田だったが、シェールガスの話題になり「知ってます? 入試問題で出ましたか?」と問われると「あ、頁岩(けつがん)」とシェールの日本語訳を答え、「お~さすが! すごい!」と池上も驚愕。

さらに、20分にも及ぶ“講義”を終えた池上は「うなずきながら『もっと知りたい光線』を出すんですよ。こういう良い生徒さんがいると、ついついノっちゃう。時間がないのはわかっていたけど喋ってしまった。素晴らしい聞き手だと思いますね」と勉強熱心な芦田の姿勢を絶賛した。

一方で、池上に褒められ「ありがとうございます」と照れ笑いする芦田は、知らないことも多かったようで「映画を観て疑問に思っていた部分もあったんですけど、そういうところがより深くわかったのでもう一度映画を観たいなと思いました」と、さすがの受け答えでPRをしつつ、笑顔で感想を語った。

(取材・文/鯨井隆正)