グラビアアイドルDVDの表紙といえば、水着や下着姿でばっちり谷間の見えているものがほとんど。しかし、そこに一石を投じた新人グラドルがいる。それが昨年デビューした朝比奈祐未(ゆみ)だ。
B89・W57・B89という抜群のスタイルにも関わらず、昨年末に発売されたDVD『ヒナノココロ』の表紙に映るのは首元まであるワンピース姿の朝比奈。裾は引き上げられ太ももが見えているものの、Gカップのバストは完全に隠れていて露出はほぼない。
露出もなく、知名度もほぼ皆無。それでも予約の段階からAmazon、DMMともにランクイン。発売後はAmazonで1位になる快挙。とあるグラビアアイドルも「こんな見せ方があったのかと衝撃だった」と明かす。
そんな彼女が3rdDVD『君のヒナ。』を24日に発売。こちらも横顔が映るだけという異例の表紙。なぜここまで“逆に”攻めるのか。そして彼女はどんな人なのか。本人を直撃した。
―初めまして。朝比奈さんは昨年デビューされたということですが、元々グラビアアイドルになりたかったんですか?
朝比奈 本当は何かになりきるのが楽しくて、役者を目指して多摩美術大学で演劇を学んでいたんですよ。卒業後も役者としてやろうと思っていたんですけど、参加したワークショップがツラすぎて、これを一生続けるのは無理だと思って諦めたんです。
―役者志望だったんですね。
朝比奈 でも地獄のワークショップで、人に何かが伝わる、表現することは気持ちいいんだと初めて知ったんです。それもあってスカウトされたのでグラビアという形でやってみようと始めました。
―つまりグラビアは自分で表現するためのモノ、ということ?
朝比奈 とりあえず何かで人を殴りたいんですよ。物理的にじゃなくて私が作った何かで人の心に衝撃を与えたいんです。それで殴ったら殴り返されたくて。だから絶対に女優とか、絶対に何っていうのはそこまでないんです。ただグラビアは写真に撮られるのが楽しいです。
同級生はみんな自分のヌードを見てる?
―水着になることには全然抵抗もなかったんですか?
朝比奈 全然ないですよ。というか自主映画でヌードにもなってますし。大学の同級生は大体、私の裸は見てるんじゃないですかね。女性の体って被写体として強い、ずるいくらいに強い。そこにあるだけですごいパワーを持っていて、釘付けになると思うんですよ。だから裸も表現するモノとして気にならないです。
―すごくあっさりしてますね。恋愛とか興味あります?
朝比奈 そんなには。むしろどちらかというと男の人は苦手なんですよ。ただでさえ人見知りなのに男の人ってなると分厚い壁ができてしまっていて…。どんな人って言われるとよくわからないんですけど、そこをスッと超えて来られる方がいると好きになってしまいますね。
―男の人が苦手ってグラドルとして大丈夫ですか(笑)。
朝比奈 本当に社長にも冗談半分で「彼氏を作れ」って言われるんです。色っぽさやエロさは、おっぱいが大きいってことよりも恋愛とかからくるんじゃないって。でも、好きな人が簡単に作れたら苦労しないんですよ!
―でも、男性に対して壁を作ってしまうのって昔からなんですか?
朝比奈 そもそも昔、かなりのヲタクだったんですよ。薄い本(※同人誌)とかも買ったり。でも一応、いろいろマンガを読んだり、男の人を好きになったりして今は薄れました(笑)。たぶん当時、ヲタクで髪もぼさぼさでブサイクでっていう感じだったので、社会的に女として見られないから逃げてたんだと思います。
―今の姿からは想像できませんね。物事にハマりやすいんですか?
朝比奈 そうですね。ディズニーも好きで3年くらい通い詰めてます。ただ、キャラとかじゃなくて「ダンヲタ」っていうダンサーヲタクなんですよ。最初はキャラが好きで写真を撮ってたんですけど、ひとりすごい輝いて見えた人がいて。後光がさして見えるくらいで、殴られた気分になって。あまりにも可愛いくて魅力的で、泣きながらその時、写真を撮ってたんです。それからその人目当てになって、ファンレター出したりしてます。
グラドルDVDってもうやり尽くされてる…
―ホントにヲタクですね(笑)。というか「ダンヲタ」って言葉自体、初耳ですよ。ところで、2ndDVD『ヒナノココロ』ではその表紙が注目されました。なかなかインパクトのある表紙でしたが、なぜああいった形にしたんですか?
朝比奈 とにかく女のコらしくエロくっていうのは売れるし、ちょっとタヌキ顔でおっぱいの大きいほわっとしたコが人気ですけど、私は対極にいるので何ができるだろうってなって考えてですね。もちろん生々しいエロさとかそれもひとつの魅力だと思うんですけど。でも、それでAmazonランキング1位を取れたっていうのはすごく意味があったなと思います。
―今回、3作目が出ますがそれも異色だと伺いました。どんな内容なんでしょう?
朝比奈 今回、全然グラビアっぽくない「情熱大陸」みたいな感じです。ドキュメンタリー的に歩いてたり、話しかけられて答えたりっていうのがひたすら詰まってます。ロデオボーイやアイス舐めとかの定番は一切にやっていないですね。果たしてそれがどうなるか、不安でもあるんですけど。評価されるのか、超叩かれるのか。
―もはやグラドルDVDの概念から外れているような…。
朝比奈 グラドルDVDってもうやり尽くされてると思うんですよ。だから、どうせなら面白いこと、新しいことをやろうって。既存の中で1位になるんじゃなくて、新しいことやって1位になりたいんです。
―すごい挑戦ですね。自信はあるんですか?
朝比奈 …ん~わからないんですけど「やることはやったぞ、やってやったぞ」とは思っています。2作目で「砂浜でキャピキャピするようなのは子供が見るようなもんだと言いたげな色気」というコメントがあったんです。それ見て「ああよかった、ちゃんと伝わってるな」って一番嬉しかったです。カワイく楽しさを見せるグラドルと違うところでやって良かったと思いました。
―どう評価されるのか気になりますね。最後にこれからの目標をお願いします。
朝比奈 グラビアをやるってなった時から紙媒体の写真集を出すのがずっと夢です。それにヌードが含まれてるか含まれていないはわからないですけど。私が何かを成し遂げるまでに最短ルートでいきたいです。
―力強い方ですね。今日はありがとうございました。
(取材・文/鯨井隆正 撮影/五十嵐和博)
■朝比奈祐未(ASAHINA YUMI) 神奈川県出身 162cm B89 W57 H89 〇多摩川美術大学を卒業、2016年6月にグラビアデビュー。5月24日に3rdDVD『ヒナの心。』発売、6月4日にはアキバソフマップにてイベントも。6月2日には初VRタイトル「ヒナにマッサージ~朝比奈祐未」も発売。詳しい情報は公式Twitter【@yumiasahina129】公式Instagram【@yumi_asahina】にて