日曜劇場『ごめん、愛してる』(TBS系)でヒロイン役を好演中の女優・吉岡里帆。現在発売中の『週刊プレイボーイ30号』では、「吉岡里帆、最接近」と題し、彼女を総力特集。グラビア、インタビューなど40ページにわたってその魅力に迫っている。
その中で「光と風と夢。」と題し、鳥取砂丘を舞台とした叙情的なグラビアを撮影しているのがカメラマンの熊谷貫氏。吉岡は2014年7月の初登場以来、「週刊プレイボーイ」のグラビアを9度飾っているが、熊谷氏は同誌で最も多く彼女を撮影したカメラマンである。氏は彼女との最初の撮影(2015年6月1日発売号、「遠い記憶」)をこう振り返る。
「1枚目のシャッターを切った瞬間に、小柄で人懐っこい笑顔の女のコがファインダーの中で大きく見えることに気づきました。伊豆の宿で、初日の写真を見ているときの眼。さまざまな夢を語る表情。今でもすべてを思い出すことができます」
吉岡自身は、このときのロケで最初に撮影した、浴衣を着て自然体で微笑んでいる自分の姿を見て「グラビアは内面を写すもの」だと思うようになり、撮影が一気に楽しくなったと語っている。
半年後の2015年12月14日発売号では、吉岡にとって同誌で初となる表紙・巻頭グラビアを撮影。「西へ」のタイトルのとおり、彼女の故郷・京都で撮影を敢行。女優としての原点を捉えようとした。
「京都で生まれ育つ。これほど彼女に似合う街はない――初表紙は、京都、大阪、神戸の『三都物語』で撮ろう、ということになりました。あいにくの雨でしたが、路地にしゃがみ込む猫のような姿。そして芝居仲間たちと発声練習していたという、四条大橋の下で撮った顔が気に入っています」(熊谷氏)
さらに半年後の2016年5月9日発売号。NHKの連続テレビ小説『あさが来た』への出演で注目を浴びるようになった後の撮影は、多忙な合間をぬって宮古島へ。タイトルは「ロングロングバケーション」。プライベート旅行さながらの力の抜けた表情を切り取った。
「区切りの撮影になりそうでした。ならば美しい海で、と思い宮古島へ。彼女が待ち望んでいた仕事の話が押し寄せてきていた頃のことです。希望と責任感に満ちあふれた顔を写すことができたと思います」(熊谷氏)
4人のカメラマンが語った吉岡里帆
なお同誌には熊谷氏のほかにも、彼女を撮影した4人のカメラマンがコメントを寄せている。
岡本武志(2014年7月28日発売号掲載、「夕立慕情」を撮影)
「こちらをじっと見つめてくる視線がすごく強くて印象的でした。初登場だしインパクトのある一枚を撮りたかった。最近『blt graph』という雑誌の、彼女が映画作品のヒロインを演じる連載でよく撮影するんですが、全然違う役のしぐさや表情をすんなり演じ分けてしまうので感心してしまいます」
矢西誠二(2015年2月2日発売号掲載、「2015年 必ずブレイクする女優」を撮影)
「最初に(扉に使った)洋服を着た状態でスタジオの周りを散歩しながら撮影したんです。そうしたらイメージがどんどん湧いてきて。通常、水着グラビアの撮影は水着を軸にアプローチするのですが、彼女は逆に洋服から想像が広がっていきました。非常に珍しいタイプの女のコでしたね」
西田幸樹(2015年8月10日発売号掲載、「カウントダウン」を撮影)
「ピュアでちょっと天然な感じで、『また会いたい!』と思わせてくれるタレントさんでした。梅雨のない北海道での撮影だったのですが天気に恵まれなくて、もし晴れていたらまた違った写真が撮れていたかなとも思います」
三瓶康友(2016年11月14日発売号掲載、「カピバラさん。」を撮影)
「他誌と合わせて3回、今まで彼女を撮らせていただきました。会うたびに成長されているのが感じられ、いつも緊張感を持って向き合っていました。いうなれば、ちゃんとしたすし屋で気さくな大将とやりとりしている気分。自分も頑張ろう、と思わせてくれるタレントさんです」
カメラマンたちと歩んできた、確かな成長の記録。女優として着実にステップアップを続ける彼女はこの先、グラビアというフィールドでどのような顔を見せてくれるのだろう。
(撮影/熊谷貫)