12月9日(土)より、大森南朋、鈴木浩介、桐谷健太がトリプル主演を務める映画『ビジランテ』が公開!
鬼才・入江悠監督の『SRサイタマノラッパー』シリーズ以来となるオリジナル作品で、女優に活躍の場を広げる篠田麻里子が市議会議員の妻役で出演。財産や権力を得るために男を翻弄する“ファム・ファタール(悪女)” として、大胆な演技に挑んでいる。
そこで、AKB48を卒業後、トップアイドルから本格派女優へと躍進中の彼女にインタビュー。BS-TBSの時代劇『水戸黄門』のくノ一役など、30代になって新たな魅力を開花させている今に迫った!
―今作で演じるのは、ちょっと表裏のある政治家の妻・神藤美希役。思い切った悪女っぷり、カッコよかったです!
篠田 確かに悪女ですよね。でも私が演じる役は、傍から見るとすごく悪女に見えるんですけど、内面にはもっと深いものがあると思うんです。この女性にとって大切なものはなんだろうと考えた時、夫の出世や財産、生きていく上での執念なのかなと。それを手放さないために、ただ一生懸命に生きている女性なんだと思います。
―誰か参考にした悪女はいます?
篠田 特にいないですけど、悪女って難しいですよね。男を惑わすような魅力があるからこそ、悪くもなってしまう。でも、その悪さが色気にもなるので、とても難しい立ち位置の女性なんだろうなと思います。だから今回はセクシーな部分も頑張りたいなぁって(笑)。
―夫役を演じる鈴木浩介さんとの車の中でのラブシーン。夫婦とはいえ、あの艶っぽい演技は衝撃的でした!
篠田 実は、あのシーンを撮影したのは、2017年の仕事初めだったんです(笑)。なんでここから撮影するんだろうと思ってたんですけど、後々のインタビューで入江監督が「ふたりがちゃんとした夫婦になるためにラブシーンから撮影しました」と言っていて。撮影初日からいきなりだったので、気合いが入ったというか(笑)。いろんな意味で、最初に恥ずかしい部分を出せたことはよかったと思ってます。
キスシーンでいけそうな気がする!
―そもそも、ラブシーンは初めて?
篠田 そうなんです。映画やドラマではキスシーンすらありませんでした。不安はありましたけど、やりたくないとは思いませんでした。むしろ、年明けからやっておくと、すごくいいかもしれないという前向きな気持ちでした。今年、なんだかいけそうな気がする!みたいな(笑)。
―これまで、鈴木浩介さんと共演したことは?
篠田 以前、ドラマ『銭女』で共演しました。その時はお見合い相手役だったんですけど、今回は夫婦役なので微妙に繋がってますね(笑)。結婚したんだなぁって。
―不思議な縁ですね! 夫を尻に敷く恐妻を演じてますが、理想の夫婦像ってあります?
篠田 私の両親ですね。すごく仲が良くて、週末はいつもふたりで旅行してるんですよ。私が中学生くらいの頃、母に「お父さんが転勤するから着いて行くけど、あなたたちはどうする?」って聞かれたことがあるんです。当時は、子どもを優先しないなんてひどいなぁと思ってたんですけど(笑)。
今は、そんな夫婦関係ってステキだなぁと思えるようになりました。大黒柱を支えるためにいつも隣に母がいて、父も母なしではダメなんです。家族でも親でもあるけど、それ以前にふたりの関係がちゃんとしているのが理想ですね!
―そんな麻里子さまも今年で31歳。恋愛観や結婚観は変わりました?
篠田 変わりましたねー。今まで許せなかったことが許せるようになりましたし。いずれ自分も結婚するんだろうなと思ってたんですけど、だんだん結婚がすべてじゃないとも思うようになってきていて…。
自分にとって何が一番大切かを考えた時、今は仕事や積み重ねてきたことになります。今はそれをすべて失ってまで、家庭を持ちたいかなぁという気持ちになっちゃいます(笑)。
―理想の夫婦になる日はまだ遠いってことですね。では今後、どんな女優になりたいですか?
篠田 私、自分の弱さを出すことが苦手だったんです。だから最初はお芝居も苦手意識が強かったので、やりたいジャンルではなかったんです。でも今は、やっとお芝居は楽しいものだと思えるようになって。今回もそうですけど、恥ずかしさを見せることで新しい自分を知れる感覚がすごくあったんです。弱い部分や汚い部分もさらけ出して、人間力のある女優さんになりたいですね!
ずっと泳いでないと死んじゃう?
―AKB48を卒業して4年、女優の道を順調に進んでますね!
篠田 アイドルの頃は、自分はこうあるべきみたいな理想を作っちゃってたんですよね。見せることばかりを意識していたんですけど、自分が感じたものが見えてしまうのがお芝居なのかなって思います。
今まで自分の中には白と黒しかなかったんですけど、グレーもあることにも気づいて。いろんな葛藤があったり、立ち向かうことが女性としても人間としてもステキだなぁと思います。
―ちなみに最近、プライベートでハマってることってあります?
篠田 ブレイクダンスとタップダンス!
―それもカッコいいですね! でも結構、ハードじゃないですか?
篠田 そうですよね。でも、やっぱり体が動いてないとダメな人間で。マグロみたいに、ずっと泳いでないと死んじゃうんです(笑)。
―どこまでも泳ぎ続ける麻里子さま。これからも新しいことにどんどん挑戦していってくださいね!
篠田 いろんなことに挑戦して、いろいろな一面をさらけ出していきたいと思います! 良い部分だけじゃなくて悪い部分も含めて、篠田麻里子だなぁって思ってもらえたら嬉しいです!
(取材・文/釣本知子 撮影/神田豊秀)
■篠田麻里子(しのだ・まりこ) 1986年3月11日生まれ 福岡県出身 ◯2013年にAKB48を卒業。『MORE』専属モデルほか、女優として活躍中。ドラマ『特命係長 只野仁AbemaTVオリジナル2』2話ゲスト出演。『水戸黄門』(BS-TBS)にレギュラー出演中!
■映画『ビジランテ』は2017年12月9日(土)よりテアトル新宿ほか全国ロードショー 詳しくは、オフィシャルサイトにて
(C)2017「ビジランテ」製作委員会