第21回のテーマは「2017年」

ダブル主演映画『二十六夜待ち』が公開中!

『週刊プレイボーイ』が15歳の頃から撮り続けてきた、誰もが認める実力派女優・黒川芽以ちゃん(さん?)が今年で30歳!

その記念にデジタル写真集をつくりたい!ということで、彼女とのコラボを思い立った週プレは、カメラマン・熊谷貫氏が“黒川芽以と東京の夜”をテーマに撮り続けていく写真集用の撮り下ろしカットを交え、芸歴24年&女優歴20年という彼女が貴重なエピソードを惜しげもなく告白するエッセイ連載。

写真集のメイキングと人気女優の素の言葉が絡み合いながら進行していく史上初のウェブ連載。30歳の黒川芽以による、30の言葉と30の夜をお届けします!

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女優歴20年、地道にコツコツの黒川芽以です。

2017年も残りわずかですね。映画『二十六夜待ち』が公開中ですが、今年はこの映画で始まり、この映画で終わる1年になりました。

新年最初のお仕事は、『二十六夜待ち』の撮影でした。これだけ集中できる映画の現場に居られることがすごく嬉しくて、充実したスタートだったんです。この作品で10月には東京国際映画祭に行くこともできて、1年の締めくくりの12月に公開を迎えて。20代最後の作品でもあるので、自分にとって大きな仕事になりました。

自分が出演している映画の公開って、成人式みたいなものなんです。手塩にかけて育てた子どもが、旅立っていくような感じ。ここからは宣伝や口コミで広がっていくのを願うことしかできないから、この作品がどこまで歩いていけるのか。すごく楽しみで、嬉しいですね。

皆さんの感想を聞くのも楽しみ! 監督や自分たち出演者は客観的に観れないので、台本を読んでいない状態から見るとどう感じるんだろう。SNSでもTwitterのコメントでもなんでもいいから、作品のレビューを書いてほしいです。意外とちゃんと見てますから(笑)。それと今年は、29歳から30歳になる年でした。ひとつの区切りとして、自分の性格を改めて考えてみようと思ったんです。これまでいろんな人との出会いや環境ででき上がってきたものだから、5年10年先もこのままでいいのか。見直すなら、今かなと。これからは、あまり突っ走りすぎないようにしようと思ってます。

大人たちが言っていた気持ちが、今はすごくわかります

20代が終わる焦りもなくなっていて、むしろ30代が楽しみでした。29歳ってなぜかギリギリ感があるのか、年齢で周りに気を遣われることがあったんですよ。でも、30になると、それがなくなった気がします。9と0の数字が人に与える印象の差って、こんなに大きいんだなと(笑)。大人たちが「30代になるとラクになるよ」って言っていた気持ちが、今はすごくわかります。

今年の誕生日の夜は、ひとりで過ごしました。ドラマの撮影のために前乗りしていたので、一緒にごはんに行ける人もいなかったんです。大阪の新世界に行ったんですけど、ちょうど日曜日だったので団体さんで賑(にぎ)わっていて。ひとりで来てるお客さんがほとんどいない中、カウンターで「今日、誕生日なんだよなぁ…」って心の中で思いながら、ひとり寂しく串カツを食べて。紅ショウガの串カツおいしかったから、いいんですけど(笑)。

デジタル写真集『30×30』の撮影と、この連載エッセイが始まったのも今年ですね。デジタル写真集は初めてですし、写真集も5年ぶり! 連載も今までどこにも言ってない内容ばかりなので、結構いろいろ出しすぎたなぁと(笑)。

自分のことをあまり考えようとしてこなかったので、ほんと自分自身を見つめ直す年だったのかなと思います。実際、30歳になっても全然大人になれてないと思うけど、それでも少しは落ち着いたかなと言える年になったかな。ふふふ。

次回は、新年を迎えるということで「2018年の抱負」について語ります!

(撮影/熊谷貫 構成/釣本知子)

※次回更新は2018年1月12日(金)予定!

●本連載の第1回~第15回までのコラムは「週プレ グラジャパ!」にて発売中の【デジタル限定】黒川芽以写真集『30×30』に掲載。是非こちらもお楽しみください!

●黒川芽以(くろかわ めい)1987年5月13日生まれ。東京都出身。93年『揖保の糸』CMでデビュー。97年に10歳でNHKドラマ『鏡は眠らない』に出演して以降、映画やドラマ・舞台と数々の作品に出演。ダブル主演映画『二十六夜待ち』公開中。Netflixで配信中のドラマ『炎の転校生 REBORN』第4話、Amazonプライムで配信中のドラマ『日本をゆっくり走ってみたよ~あの娘のために日本一周~』第3話・第4話に出演中! そのほか最新情報は、公式ブログ、Twitter【@mei_kurokawasan】にて