上野といえば、この人の銅像。ところが調べてみると、東京で暮らしていた時期はわずか数年。東京にほとんどゆかりがないのになぜ、こんなに人気なの?
今年のNHK大河ドラマ『西郷どん』で注目を集める男がどんな人物だったのか。西郷マニアの明治大学文学部教授・落合弘樹氏に聞いた!
■165cmで「大きい」といわれた時代に…… 現存する西郷の軍服のサイズから割り出された身長は178㎝、体重は108キロ。当時の日本人の平均身長は150㎝。165㎝の坂本龍馬が「大きい」とされていた時代なので、この大きさはぶっちぎり。
■痩せていた時代もあった 島津斉彬に仕えていた頃、熊本城に出向いた西郷。このときの記録によると痩せていた。また、沖永良部島の島流しから戻った頃もガリガリだった。
■専用の道具で巨大キ●タマを固定 キ●タマをそのままにしては歩くことができないので(*)、骨折したときに三角巾を首からつって固定するように、首からつって固定する毛皮製の道具を使っていた。西郷は、犬たちを連れてウサギ狩りをしていたが、これは捕ってきたウサギの毛皮を使って、この道具を作るのが目的だったとか。
(*)2回目の島流しの際、沖永良部島で寄生虫によるフィラリア感染症となり、その後遺症で子供の頭ほどに腫れ上がってしまった。
■宮崎の民家にあった西郷の珍遺品 宮崎県の民家で宿泊したとき、そのキ●タマを固定する毛皮の道具を宿に忘れてしまった。この固定具は昭和まで、民家に「西郷さんの忘れ物」として受け継がれてきたが、現在は行方不明。
■戦闘員より屈強な男たちの仕事は? 西南戦争のとき、8人の屈強な男がキ●タマがデカくて馬に乗れない西郷のカゴを運ぶメンバーに選ばれた。山中、120kgの西郷をかつぐ彼らは、戦闘兵より強かったと思われます。
■意外なところに西郷ゆかりの地が! 山形県の鶴岡は西郷とつながりの深い街。戊辰戦争の後、鶴岡に入った西郷がほかの東北の藩と比べ寛大な処分をしたことから、交流が深まった。『西郷南洲遺訓』という書物は、鹿児島を訪れた鶴岡の人が、西郷の言葉をまとめたもの。
★3回結婚!? 女の好みはブス専!? 犬好き!?etc…『週刊プレイボーイ』6号(1月22日発売)「愛される幕末志士 西郷隆盛トリビア50連発」では、この他にも西郷隆盛について根掘り葉掘り調べてみた!
(取材・文/渡辺雅史、高山恵[リーゼント])
●落合弘樹(おちあい・ひろき) 明治大学文学部教授。専門は幕末・明治維新期の研究。『西郷隆盛と士族』(吉川弘文館)など、西郷に関する書籍も執筆