かつて"雛ポーズ"で一世風靡した雛形あきこ――それから24年、グラドルから女優へ。母親になり、子育ても落ち着いてきた。今年でちょうど40歳を迎える。
時同じくして、21年半も続いた彼女の代表作でもあるバラエティ番組『めちゃ×2イケてるッ!』が3月末に終了、芸能人生もひとつの節目を迎えつつある。
そんな彼女がここにきてまた何かと世間に向け発信し動きを見せている。ラブラブすぎる夫婦関係だったり、肉やスイーツへ対する抑えきれない情熱など…。そこで早速、根掘り葉掘り、本人に話を聞いてみた!
-この3月には21年半も続いた『めちゃ×2イケてるッ!』(以下、「めちゃイケ」)が終わり、雛形さん自身も40歳の節目を迎えますが。これまでの人生を振り返ってどうですか?
雛形 10代の頃と比べて、そんなに変わってないように思います。私自身、子供が生まれ、子育てをしていますが、10代後半から続く「めちゃイケ」のおかげで、その頃の気持ちを維持していますね。
番組で求められるキャラやポジションは始まった時と今も同じなので…。例えば、加藤(浩次)さんはワイドショーのMCをしていますけど、番組では乱暴なキャラのままですし(笑)。
-もう娘さんが17歳だそうですが、子育てはひと段落しましたか?
雛形 そうですね。今年の4月から高校3年生になるんですが、大学受験のためにずっとやってきたピアノを休憩して、塾ばっかり行っていますね。行きたい塾も自分で見つけてきて…。
-頼もしいですね…
雛形 もちろん、勉強はすごく大事なんですけど、高校時代は今しかないので、もっと青春を楽しんでもいいんじゃないかと逆に思ってしまうんですよ(笑)。友達と過ごす時もありますけど、自分が思い描く高校生より、圧倒的に遊んでないな~ってイメージです。
-勉強嫌いよりはいいじゃないですか! そろそろ娘さんの背丈も同じぐらいにはなっていると思うのですが、母親の洋服を着たり、その逆でこっそり彼女のミニスカートをはいてみたりは?
雛形 娘が私のものを借りていくのはたまにありますけど、その逆はないですね。娘は地味というか、ミニスカートとか着ないんじゃないかな? 若いんだからもっと派手でもいいのにって思うのですが…(笑)。
-もっと遊んで、もっと派手にって、なかなか開放的な母親ですね(笑)。話を戻すと、「めちゃイケ」の最終回(3月31日)も迫っています。今、どんな心境ですか?
雛形 ずーっとやってきた番組なので、心のどこかで永遠に終わらないと思いこんじゃってましたけど、やっぱり始まりがあれば終わりがあるんだなって、しみじみと思いましたね。
私、死んじゃうんじゃないかと…
-加藤浩次さんは、タレントの優香さんに揚げたてのイカリングを背中にのせられたのが忘れられないとコメントしたそうですが、そういった思い出は?
雛形 グアムかなんかで、崖の上からロープにつかまって、ターザンみたいに宙を舞って海に飛び込む企画があったんですけど…落ちた瞬間、海なのにすごく痛い。その衝撃で、どっちが上でどっちが下かわからなくなって…。
深く潜っているので、海中での滞在時間がすごく長くて「これ、浮かんでいけるのかな~」っていう。しかも、ようやく浮き上がった時は思いもよらない場所まで移動してて、どうやってここまで来たんだろうって…。このままこういうことを続けていたら、私、死んじゃうんじゃないかと当時は思いました(笑)。
-大変でしたね(笑)。若さゆえに当時は乗り切れたと思いますが、最近だと「シンクロナイズドテイスティング団体戦FINAL」(鼻栓をして食べた料理を当てるゲーム、不正解だと氷水プールに落下する)で、久々に体を張って…。
雛形 14年間続いている名物企画なんですけど、私がやるのは初めてで、いつもやっているめちゃイケメンバーに話を聞いたら「冷たいと思っている以上に冷たいよ。何回も落ちてるからわかっちゃいるんだけど、必ず『ひゃっ』ってなるから」って言われて、余計に怖くなりましたよ。なのに、その冷たさの半分ぐらいしか視聴者に伝わらないって…。
しかも、落下した後に「命の湯」(温水)で体を温めるんですけど、最後のチームになるとお湯がすごく冷たくなってて…。でも、氷水のプールが冷たすぎるから、結局それが水だとしても温かく感じるんです。
-ほんとガチンコなんですね。少しも手心加えない番組スタッフは偉い(笑)。そんな厳しい環境の中で学んだことはありますか?
雛形 芸人だとか俳優だとか自分の立場は関係なく、みんな真面目でストイックで、全員でひとつのものを一生懸命に作り上げることを学んだ気がします。私もグラビアアイドル出身なりに、自分ができる面白いことを必死にやりました。感謝していますね。
-こういった経験をお持ちだと、もう怖いものはないですね!
雛形 というよりも、通常のTV番組はスタッフがみんな優しいなって思いますもん。まず、冷たいとか痛いってことはないですし(笑)。「この企画、できますよね?」みたいな有無を言わせないプレッシャーは感じないですし(笑)。
-はははっ、本当にご苦労様でした(笑)。ところで、旦那さんである俳優・天野浩成(あまのこうせい)さんとは、すごく仲がいいそうで。仕事でない時はいつも一緒にいらっしゃるとか…美容室までも。
雛形 確かに美容室についてきますね。あとは買い物や娘の送り迎えとか、ボディメイクトレーナー・樫木裕美さんのジムでトレーニングしている時も、黙ってそばで見ていますね。ブログに載せる写真を撮ってくれたり…。ベストの写真を撮ろうと必死です(笑)。
娘に「ママ、ブスだね~」って!
-旦那さん、さびしがり屋さんなんですか?
雛形 子供みたいな感じですかね。寝室のある2階で目覚めた時、私が見当たらないと電話してきて、1階のキッチンにいるのに(笑)。わざわざ2階に迎えに行きますよ。娘もそれに慣れたようで、私の電話が鳴ると「(旦那が)起きたみたいだね」って教えてくれます。
-雛形さんがいないと寂しくて死んじゃうタイプですね(笑)。では雛形さんのグッズをネットオークションで毎日買い集めているってのもホントですか?
雛形 ホントですね。そのことについては、私的にはどうでもいいんですけど、あんまり高いグッズだと、止めます。「それにその値段はちょっとありえないかな~」って。
-ラブラブなことについて、ご家族の反応は?
雛形 うちの中ではフツーになり過ぎてて、すでに娘も母も義理の母もなんの違和感も持っていないです。娘のピアノの横に旦那がネットオークションで落札したグッズを置く棚があるんですけど、娘はその存在はスルーして、昔のテレフォンカードを見て「ママ、ブスだね~」とか「なんでこれが商品になったんだろうね」とか、私も「あー、ホントだね~」っていうぐらいで…。
-そんなやりとりが(笑)。微笑ましいです。最近、夫婦で焼肉・ステーキ好きとしても話題ですが、どんなところに行っているんですか?
雛形 ステーキはサクッと食べてサクッと帰ることが多くて、いろんなところに行きます。今、話題の『いきなりステーキ』にも行ってヒレ肉をニンニクチップで食べましたし、目黒のステーキハウス『リベラ』(プロレスラーも通う有名店)では1ポンド(約450g)ステーキを、旦那は横綱ステーキ(640g)を食べました。
-結構、ガッツリ食べますね!
雛形 そういえば先日、神戸牛を食べに神戸まで旦那とドライブしました。途中、名古屋に寄って名古屋メシを楽しんで。日程上、2食ぐらいしか食べることができないので、もうちょっと食べたいな~っていつも思います。
-神戸まで遠征するなんて、食べることがホントに大好きなんですね。
雛形 お肉と甘いものが大好きで。神戸に幻のクッキーがあるんですけど、お店が朝9時オープンで1時間前に並んだんですけど、今回買えなかったんです。今度、神戸に来る時は前乗りして近くに泊まって、3時間前の朝6時ぐらいから並ぼうって決めています!
-今日のインタビューで一番、熱がこもっていましたよ~(笑)。今後のますますのご活躍を期待しています!
(取材・文/春なつお 撮影/早川善博)
■雛形あきこ(ひながた・あきこ) 1978年1月27日生まれ 東京都出身 身長164cm 血液型=A型 特技=ピアノ、日本舞踊