秋葉原の外れの雑居ビルで、メイド服に身を包んだ美女が愛らしい笑顔をふりまきながら筋トレを教える――そんなミスマッチな組み合わせで昨年4月のオープンから話題を呼んだ「メイドジム」。
数多くの美人トレーナーが揃(そろ)う中、特に注目されているのがmeruだ。
彼女はメイドトレーナーとして働きながら、登録者数5万6千人を超える“筋トレ”ユーチューバーとしても活動。また96cmの美尻とその肉体を活かして(?)撮影会を行なうなど多方面で活躍している。
世間で筋トレ女子が流行る中、異彩を放つmeru。そんな彼女に筋トレにハマったきっかけからプライベートまで聞いてみた。
―ご多忙の中、ありがとうございます。今はアメリカ在住で、帰国中なんだとか。
meru そうなんです。父親の仕事の都合で引っ越したんですけど、食生活も車移動も全体的に合わなくて、早く帰りたいってずっと思ってました。
―いきなりネガティブな話題(笑)。向こうでは何をしていたんですか?
meru 筋トレです。
―いやいや(笑)、それ以外にもあるでしょ。
meru トレーニングジムに行ってただけです。
―だから、筋トレ以外!(苦笑)
meru ホントにそれしかやることなくて、毎日ジムに行ってただけなんですよ。Youtubeを始めたのもアメリカに行ったら暇になるからっていう理由で。全部ひとりで内容を決めて撮影しているので、時間かかるからちょうどいいんですよ。
―始めたきっかけがテキトー(笑)。向こうでは日本のジムとの違いはありました?
meru 皆すごいんですけど、女性が特にやばくて、ストイックすぎてカッコよかったです。本当にボンキュッボンの人が多いので、自分なんか小学生レベルに見られます。
あと異常にカップルでジムに来ている人が多くて、8割くらいがそうでした。毎日ジムにいたからわかるんですけど、お互い高め合ってるんですよ。
―自分はいつも単独だったんですか?
meru ひとりでしたけど、日本人だし、毎日いるから珍しいみたいで話しかけてくる人はいました。ちゃんと英語が話せないので挨拶とか簡単な会話しかしなかったですけど。
彼氏と会うよりジムに行きたい?
―ちなみに日本では話しかけてくる人いるんですか?
meru 出会い目的の人とかいますよね、絶対。だって、おじいちゃんに話しかけられてLINEを聞かれたことがあったんですよ。しょうがなく教えるじゃないですか、そしたら「今度、食事に行きましょう」って。他にも4人くらいいました。イケメンで筋肉バッキバキだったら嬉しいけど(笑)。
―なんでLINE教えてるんですか!(笑) やっぱり恋愛的にも筋肉は大事?
meru 筋肉は目の保養で、付き合いたいとは全然思わないですね。(筋肉の)中に詰まってる思い出みたいな、こんなに頑張ったんだね~って、それを見るのが好きなんで。好きなタイプは面白い人で、あんまり会いたがらない人です。
―会いたがらないって、どういうこと? 付き合ってる状態ですよね…。
meru どこか行く時間あったらジム行きたいので、彼氏と会うのは週1くらいでいいです。仕事で行けない日が続いちゃったりすると、友達とディズニーランドとか行く約束あっても、キャンセルしてジム行きたいって思っちゃうから。アメリカ出張とか行っててほしい(笑)。
―彼氏の意味が…(笑)。特に必要ないっていうか、そもそも出会いってあります?
meru 欲しいですよ、寂しいじゃないですか。最近、ひとり暮らしで寂しいからペット飼おうか悩んでるくらいです。出会いは友達に紹介してもらったりしますけど、お酒がないと話せなくて。人見知りで、今(インタビュー中)とかトレーニング中は仕事モードで話せるけど。
―じゃあ飲みに行った場で、という感じなんですね。よく行くんですか?
meru 年に4回くらい? 友達と会うのも大体ここ(メイドジム)ですね。ここに呼んで一緒にトレーニングしながら話すことが多いです。あんまり遊びにいかないし、言われてみれば出会いないですね、ヤバい。
―もう、ジムで毎日、ストイックに暮らしていけばいいのではと。
meru そんなストイックじゃないんですよ。やる気がある時は2時間くらいやるけど、調子よくない時は筋肉の小さい肩だけやって帰ります。大きな筋肉の脚やスクワットは追い込みすぎると気持ち悪くなるんで、やる気がないとできないんですよ。中には、嘔吐した時のためにバケツを用意している人もいますからね。
―ガチすぎる(笑)。今更ですが、そもそもなぜ筋トレにハマったんでしょうか。
meru 身体を動かすのは元々好きだったんですけど、3年くらい前にボディビルの大会に出ている方にたまたま出会って、勧められたのがきっかけでハマりました。ツラいのは好きなんですよ、結構。筋トレで追い込まれて筋肉がつくのが感動的、頑張れば結果が出ると思うと頑張れます。
下着姿をインスタに載せてたらクビに…
―お尻もだいぶ変わったんですか? ヒップ100cmを目指したとのことですが…。
meru 昔はガリガリで80cmくらいしかなかったんですよ。皮だけで全然しょぼしょぼな感じ。それで、短パンを履いてた時に「スタイルはいいのにお尻は汚いよね」って言われて、しかも別に好きでもない人に! ムカついて、だからやってやろうと。アナシェリさんというフィットネスモデルのお尻が好きで目指すようになりました。
―それで今、96cmってすごいですよね。全部、筋肉なんですか?
meru 絞って筋肉だけにしちゃうと形が歪(いびつ)になっちゃうので脂肪はあります。腿裏を鍛えないとお尻の下から上がってこないとか、ここを鍛えればこんな形になるとかあるんですよ。だから、下半身全体を鍛えています。
―お尻ひとつとっても筋トレって深いんですね。ところで、メイドジムで働いていますけど、元々、トレーナー志望だったんですか?
meru そうですね。メイドジムで働く前にも六本木のジムでトレーナーをしていました。
―なぜ、六本木のジムは辞めちゃったんですか?
meru 下着姿とか露出した格好をインスタに載せてたらクビになっちゃったんですよ。やっぱりおばちゃんとかをメインターゲットにしているとイメージにそぐわないみたいで。その点、メイドジムは元々、コスプレっていうのもあって自由なのでありがたいです。
―なるほど。そんな経緯があってメイドジムで働き始めたんですね。求人はどうやって見つけられたんですか?
meru メイドジムをオープンするための資金をクラウドファウンディングで募っているという情報を、たまたま流れてきたツイッターのリツイートで見つけたんです。それで存在を知って、自分のやりたかったトレーナーの仕事だし、キャラ的にメイドも合ってるなって思い応募しました。
―たしかに、バッチリ合ってますね! ところで、今は撮影会とかにも参加されていますよね。グラビアとかにも興味があったり?
meru 周りにも多かったりするんですけど、特にグラドルとして活動したいという強い希望があるわけではないです。ただお尻は見てもらいたくて、SNSに上げたり撮影会に参加したりしてます。
―ホントにお尻ひと筋なんですね。では最後に、今後の展望を教えてください。
meru 自分自身が35kgまで落としたりして間違えた減量をしていた時期もあったので、世の中の女性に筋トレでキレイな身体作りができることを知ってほしいなと思って、いろいろと活動しています。それがもっと広まるようにいつかは自分で教えるだけではなくて、ジムの経営もできたらいいなと思います。
―健康的で魅力的な女性が増えるよう頑張ってください。今日はありがとうございました。
(取材・文/鯨井隆正 撮影/山口康仁)
■meru 1992年1月31日生まれ。身長156cm。秋葉原の「MAID GYM」で働くトレーナー。100cmを目指し鍛えぬかれたヒップは96cmを誇る。現在、ユーチューバーとしても活躍中で、自身のチャンネル「meruちゃんねる」は登録者数が5万6千人を超える。また、撮影会などにも積極的に参加するなど活動は多岐にわたる。その他、最新情報は、公式Twitter【@boo_meru_tyyy】でチェック!
■撮影協力/メイドジム