7月5日は「ビキニの日」! 1946年のこの日、フランス人デザイナーが、衝撃的に小さい水着スタイルを発表。この世に初めて「ビキニ」が生まれたのだった。
それから70年以上が経ち、世の中にはさまざまな"ビキニ"が存在しているが、オトコのロマンが詰まったビキニはないものか!? なければ週プレNEWSが"究極のビキニ"を作ろうじゃないか!
そもそもビキニの定義は「上下が分かれていること」。胸からお尻までつながったワンピース型でなければ全部ビキニだ。三角もバンドゥも、眼帯タイプだって全部ビキニ......とキリがない。
そこで20代から40代までの男性に、好きなビキニをリサーチ。
「横乳が見えるのは大事」「抑えつけられたような谷間が好き」「しっかり布で包まれている感じがいい」「色はシンプルで」「下乳、最高!」「小さければ小さいだけいいんじゃない?」
オトコの欲望もキリがない! 予想以上に人の好みは千差万別で、究極の水着に挑むには、その矛盾をどこまで減らせるかがキモとなりそうだ。
サイズや形などさまざまなポイントを押さえた水着を作るには......そうだ! トランスフォームだ! 水着が変形して色々な形になればいいのだ。そうすればいろんなオトコの欲望にも応えられるはず!
とはいえ、オトコばかりのスタッフたち。当然、作る技術はない。そこでグラビアアイドルの片岡沙耶さんにお願いすることに。服飾の専門学校を出て、いまでは自身の水着だけでなく舞台衣装なども制作している片岡さん。水着制作の腕はもちろん、オトコを刺激させるポイントもわかっているはず! ということで、さっそく打ち合わせをするも......。
「いやいや、変形するって何言ってんですか! ロボットじゃないんですよ!」
スタッフの無茶振りに困惑する片岡さん。そりゃそうだ。でも、どうにかなりませんかね!
「ん~、じゃあどんどんそぎ落としていく、というのはどうでしょうか? パーツをボタンで繋いで、ひとつひとつ取れていったり。ボタンじゃ目立つから違うな。ファスナーとか」
悩むこと30分。スタッフの要望に四苦八苦しながら浮かんだのは、「分解されていく水着」。ひとつの水着でありながら、パーツを分けることで、谷間や下も見せられるというわけだ。
方法は決まったが、ここからがまた苦難の道。
「ここは取れちゃうと支えがないからダメだな」「上から吊るすのも違うか」「このファスナーは曲線で縫わないとキレイなラインが見えないな」
ぶつぶつひとり言を言ってしまうほど集中し、デザインを考える片岡さん。一方、「あんまり見え過ぎちゃうのもちょっと違うんじゃないですか」と勝手な要望を出すスタッフたち。
普段なら30分もあれば描けるはずのデザインだが、あまりに特殊すぎたため難航。......そして、デザインを考え始めて1時間30分。
「たぶんこれならできるはずです」
ついにデザインが完成! そして、1週間の制作期間を経て出来上がったのが、コレだ!! 3段階で分かれるこの"究極の水着"。片岡さん、解説をお願いします。
片岡 まずノーマルの第一パターンは、首まで隠しつつ透け感と横を少し出すことで清楚なセクシーさを演出しました。露骨なセクシーよりそそるという男性も少なくないと思うので。
第二パターンは、首まで覆(おお)った生地が取れるようになっています。谷間もはっきり見えて、グラビアなんかで見るようなバンドゥタイプのビキニですね。グラビア好きの人にとっては見慣れているかなと。
第三パターンは下が取れるようになっています。結構、過激ですね(笑)。ファスナーで前をつないでいるんですけど、後ろはヒモ状で結んでいるので、前だけ下にずらしてもいいし、全部取ることもできます。しかも、首の部分をつければ、最近インスタで流行っているような、下だけ見せる仕様にもなります!
―全部で4パターンできるわけですね! パンツ部分も透けていて、工夫されていますね。
片岡 最初は普通でいいと思っていたんですけど、ここまできたら何もしないのも変だと思って(笑)。上と同じように透け感を出して統一しました。Tバックまではいかないけど、見えることで上品さを保ちながらセクシーになっています。
―デザインではかなり苦しんでいましたが、制作も大変でしたか?
片岡 そりゃ大変でしたよ! とにかくファスナーのおかげで苦労しました。生地も近くでみると横縞なんですよ。これも意味があって、ファスナーの切れ目をいかに目立たなくするか、そのために横縞なんですよ。
―スゴイ! 言われるまで、その分かれる部分に全然気が付かなかったです。
片岡 曲線をつけながらファスナーを付けるなんて初めてだし、参考書にもやり方はないし! 普通、5分もあればファスナーの取り付けなんかできるのに、これだけで30分以上かかりましたからね。しかも布が合わさっているときにファスナーが目立たないようにしなきゃいけないから、ホント大変でした。
―......すいません。ちなみに総製作時間は?
片岡 たぶん15時間くらいかかってますね。支える部分が少ない分、胸の部分もちゃんと形を合わせて密着するようにしないと取れちゃうし、立体的に見せたかったので、パッドから作ったりしてます。これまで20着くらい水着は作ってきたけど、初めてです(笑)。
―ワイヤーとか入っていないんですか?
片岡 それも考えたんですけど、生地が寄っちゃったり、形が崩れてしまうので美しくないなと思って使いませんでした。あと普通のビキニはギャザーをつけて作ると収まりがいいんですけど、それは逃げだなと思って、それもやめました。
―こちらの想像以上にこだわって作ってもらっていたんですね。
片岡 ここまでやるなら徹底的に!と思って(笑)。自分のサイズや形は分かっているので、いつもは一発で作れるんですけど、今回は何度も生地を縫っては(胸に布を)当ててと作ってました。途中、何回、繰り返せばいいんだよ!って思いながら(笑)。これを着れる人は自分以外いないですよ。
―完全にオーダーメイドで細かく採寸しながら作らないと着られないほど、緻密なんですね。では、最後にもし他のパターンで作るとしたらどんなものを作りたいですか?
片岡 ん~、これでほとんどやっちゃったからな。でも、ヤナパイ(柳瀬早紀)のは作ってみたいです! 今回はバンドゥタイプが基礎でしたけど、ヤナパイは三角タイプをベースにしたほうが似合うと思うので。あと、ヤナパイから5回くらい作ってと言われているというのもあって(笑)。
■片岡沙耶(かたおか・さや)
1993年7月18日生まれ、神奈川県出身。身長154cm B90 W60 H86 ○愛称は"さやぼー"。服飾の専門学校を卒業しており、オリジナルの衣装や水着を製作することを得意としている。また、最近では舞台の衣装なども担当している。○「片岡沙耶」ファースト・トレーディングカードが7月14日に発売。その他、最新情報は公式Twitterをチェック!【@__saya38__】