アニメ『Wake Up, Girls!』などで高い人気を誇る声優にして、同名の声優ユニットのセンターとして活動する吉岡茉祐。今年の6月18日に発売された『週刊プレイボーイ27号』で男性誌初となるグラビアを披露し、大きな反響を呼んだことは記憶に新しい。
そして8月24日、読者からの熱烈な期待に応える形で、本誌未公開カットを集めた『<週プレPHOTO BOOK>First Gravure for a Voice Actress』が発売された。
そこで彼女に、週プレのグラビア挑戦に踏み切った理由や撮影の思い出などを、声優を志した頃の秘蔵エピソードやプライベートに関する話と交えて語ってもらった。
***
――吉岡さんが『週刊プレイボーイ』で披露してくれたグラビア、大好評でした。そしてこのたび、未公開カットを集めた<週プレPHOTO BOOK>も発売。グラビアのお話を聞いたときはどんな心境でした?
吉岡 自分にできるか不安はありましたけど、やってみたいと思いました。私、普段からどんなことにも挑戦するのがモットーなんです。新しい挑戦の場を与えていただいて、すごくうれしかったです。
――でもこんなふうな大人っぽい撮影は初めてでしょ。緊張したのでは?
吉岡 しました。前日、眠れなかったし。でも現場の雰囲気がよくて、途中からは楽しんじゃいました。今見ると、ここまで新しい姿を見せられるなんて自分でも信じられないです(笑)。
――撮影で印象に残っていることは?
吉岡 水で濡れたカットかな。最初はお湯を使う予定だったんですけど、結局、ホースで水をかけることになって。冷たかったです(笑)。あとスタイリストさんがたくさん衣装を持ってきてくれたんですけど、好きなものばかりでテンションがあがりました。
――花柄のワンピースのカット、実に可愛らしかったです。
吉岡 ありがとうございます。私、普段はモノトーンしか着ないので、ファンの方には新鮮に映ったかもしれないですね。
――シックなものが好きなんですか。
吉岡 いえ、昔は上下を柄モノで合わせたり、光るものを身につけたり、やたら派手な格好をしてたんです。でも「おばあちゃん家の布団みたいな柄」だとか、ファンの方に私服をダメ出しされて(笑)。無難にモノトーンだけを着るようになったんです。だから、今回のこれを私服で着たらどうかなとか、考えちゃいました。
――私服の方向性がまた変わったりして(笑)。ところで吉岡さんは、小さい頃からずっと劇団で活動してたんですよね。
吉岡 3歳から習い事感覚で始めました。お芝居を楽しく思えるようになったのは、小学校の高学年からですね。
――高3の時にWake Up, Girls! (WUG)オーディションで2000人からセンターとして選ばれ、声優デビュー。どんな心境の変化が?
吉岡 中学時代からアニメ好きになったのと、その頃から「何をしたら人に喜んでもらえるか」ということを考えるようになって。いろいろなことに挑戦してみたくなったんです。
――ではアイドルのオーディションなども?
吉岡 NMB48さんを受けました。その時は「自分がアイドルの概念を変えてやる」なんて意気込みで臨んだんですけど、結局、落ちて(笑)。そんな中、ご縁があったのがWUGだったんです。
――声優って、普段から自分の姿を出るわけじゃないでしょ。劇団にいただけにジレンマはありませんでした?
吉岡 昔と比べると、今は地上波のドラマにも出る方もいるし、それはなかったです。むしろ、歌などほかのお仕事をこんなにやらせていただけるとは思っていなかったです。なんでもやれる自由なお仕事として楽しんでいますね。
――WUGは同じオーディションで入ったメンバーたち6人と共に、アニメ作品での共演者としてだけでなく、声優ユニットとして活動も行なっています。メンバーとはすぐに打ち解けました?
吉岡 いや、それが......。WUGは最初、7日間の合宿をしたんです。その合宿の最中、いきなりメンバーのひとりに「あんたのこと嫌いだから」って言われちゃって。
――えっ、そうなんですか!
吉岡 子役からやってきた自負もあったし、「センターだから引っ張らなきゃ」みたいな気持ちもあって、私、かなり尖っていたみたいで。その後も自分の中では打ち解けられないままでした。私、あだ名が「まゆしぃ」なんですけど、ギラギラしてるから「ギラしぃ」って言われたりして(笑)。
――いつ頃から気持ちが変化したんですか?
吉岡 アニメが一段落して、ユニットだけの活動になった2016年頃ですね。メンバーたちがそれぞれ活躍していく中、自分が置いてけぼりのような気がして。そこで改めて声優として、グループの一員として、自分を見つめ直したんです。そうしたら変な角がとれてみんなとも自然に打ち解けられるようになりました。WUGのメンバーが自分を成長させてくれた気がします。
――声優デビューして今年、5年目。今まで演じた中で一番気に入っているセリフはあります?
吉岡 なんだろう。やはり「アイドルである前に人間です」かな。
――WUGの最初の作品『Wake Up, Girls! 七人のアイドル』(2014)で吉岡さん演じる主人公・島田真夢の有名なセリフですね。
吉岡 はい。たとえアイドルであっても感情はあるし、一生懸命に生きているわけですから。表の部分だけではなく、内側を含めてすべてを見てほしいなって。私自身、悩むことも多いので、このセリフを口にしたときはものすごく共感しました。
――吉岡さん自身が言うとよりリアルに聞こえますね。あと、少しプライベートも聞きたいんですけど、趣味は?
吉岡 んー。じつは私、趣味がなくて......。強いていえば小説やお芝居の台本を書くことですね。
――どんな作品ですか?
吉岡 例えば、トラウマを負った子が転生して心の記憶を探る話とか。暗いファンタジーものが多いですね(笑)。あと映画を観るのも好きです。刑事ものだったり、サスペンス系の作品はよく観ます。少し前だと『予告犯』だったりとか。
――恋愛ドラマを見て泣いたり......なんて。
吉岡 恋愛ドラマを観てそうとか、よく言われます。けど、ないです(きっぱり)。たとえ観ても「へー」みたいになっちゃう(笑)。というか、私、映画で泣いたことってこれまで一度もないんですよ。
――そ、そうなんですか! じゃあ動物映画とかは......。
吉岡 泣かないです。「わー、かわいい」で終わっちゃう......って、なんだか人として何かが欠けてる気がしてきた(笑)。普段、うれし泣きとかはするんですけどね。
――その愛らしいルックスからは、じつに意外です。
吉岡 いつも、初対面の人にも中身を知られるうち「あ、コイツちがう」ってよく思われます。じつはとても男っぽいんです(笑)。
――そんな吉岡さんの好きな男性タイプを教えてください。
吉岡 私のすべてを許容して、応援してくれる人がいいです。
――週プレ読者の中にもたくさんいそうです(笑)。では今後の目標は?
吉岡 今回のグラビアのように、新しいことにどんどん挑戦していきたいです。目標は声優界の何でも屋(笑)。枠にはまらない声優になって、大勢の人を喜ばせたいと思っています。これからも楽しみにしていて欲しいです!
■吉岡茉祐(YOSHIOKA MAYU)
1995年11月7日生まれ。2012年9月にエイベックス・グループと声優プロダクションの81プロデュースがタッグを組んで開催した「Wake Up, Girls! AUDITION」において、約2000人の中からアニメ『Wake Up,Girls!』の島田真夢役に抜擢される。そのほかの主な出演作は『あんハピ♪』江古田蓮役、『Tokyo 7th シスターズ』鰐淵エモコ役など。公式ブログ【https://ameblo.jp/wakeupgirls/】